口臭改善の治療法とセルフケア方法は?市販のケアグッズの利用や唾液腺マッサージ・舌運動がおすすめ

口臭が原因で対人関係に影響を及ぼすからだの悩み
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一度でも他人から口臭を指摘されたり、自分で気になったりすると、会話中も不安で仕方がなくなりますよね。臭いはエチケットや美容などさまざまな面で重視されます。

そこで今回は、口臭の種類や考えられる発生原因、自分でできる口臭対策、歯科医院で受けられる治の内容、費用相場などと一緒に紹介していきます。

この記事でわかること
  • 生理的口臭や病的口臭など臭いの原因
  • 歯周病やむし歯などお口のトラブルの症状
  • 口腔ケアで注意したいバイオフィルムとは
  • 副鼻腔炎や胃炎など口臭が症状のひとつである疾患の種類
  • 歯周病とドライマウスの治療に関する基本情報

口臭は種類ごとに治療法が異なる!あなたが気になる口臭は?

口臭は、原因や臭いの特徴ごとに以下のような種類に分けられます。

生理的口臭

主に唾液の分泌量が減り、口内細菌が増えることによって発症する口臭。程度の差はあるもののどんな人にもあるもので、起床直後や空腹時、緊張したときなどに口内で揮発性硫黄化化合物の生成量が増えて臭いを発する。
ドライマウス
「口腔乾燥」とも呼ばれるもので、口腔組織の乾燥が原因で起こる口臭。加齢や薬剤の影響、口呼吸の習慣、周辺の環境、脱水、ストレスなどの影響を受けて口内の自浄作用が低下し、粘膜の潤滑が失われて発症する。
飲食物、嗜好品による口臭
口にしたものの影響により、一時的に強くなる口臭。具体的にはニンニク、タマネギ、ネギ、ニラ、酒、たばこなどの影響を受けて発生する口臭で、これらを口にしてから時間が経過するとだんだんなくなっていく。
ストレスによる口臭
ストレスにより、唾液の分泌量が低下することで起こる口臭。生理的口臭、ドライマウスの原因のひとつであり、口臭の他に口腔内の痛みや不快感、会話や咀嚼の困難などの症状を伴うことも多い。
病的口臭
鼻、のど、口腔内、呼吸器系、消化器系の疾患、または糖尿病や肝臓病などが原因で起こる口臭の総称。ただ、病的口臭の90%以上は消化器系などの内臓ではなく、口腔内トラブルにあるとされる。
心理的口臭
本人が「自身に強い口臭がある」と思い込むことで、感じられるようになる口臭。過去のトラウマの他、ちょっとしたきっかけが原因で発症することがあり、他者は本人が思っているほどの口臭は感じない。

口臭は、歯科医院やクリニックなどの病院などで治療が可能です。ただし、適切な治療法は口臭の種類や原因によって変わってきますので、まずは歯科医師または医師の診察を受け、原因を特定する必要があります。

臭いの元になるお口のトラブルって?

ここでは、病的口臭の原因となり得る病気を、口腔トラブルを中心に紹介していきます。

口臭の原因となる、口腔トラブル

歯周病
口腔内の細菌が増殖することで歯茎に炎症が起きたり、歯が溶けることのある病気。
歯を磨くだけで歯茎から出血したり、膿が出たり、歯茎の痛みや歯がぐらぐらするなどの症状を発する。
むし歯
口腔内の微生物が食べかすを食べて出す酸で歯が溶かされ、穴が開いてしまう病気。
その穴のなかに虫歯菌、食べかすが溜まるとさらにむし歯が進行し、重症化するほど強い口臭を発する原因となる。
歯垢(しこう)、歯石
食べかすや、食べかすをエサとする微生物、その代謝物から成る歯の表面の堆積物のことを歯垢、そして歯垢がかたく固まり石灰化したものを歯石と言う。口臭や、口臭の原因となる歯周病、虫歯などの口腔トラブルも引き起こす。
舌苔(ぜったい)
舌の表面に付着した、白っぽいもの。細菌が集まり、固まった歯垢のようなもので、歯に付着するものと同様に口臭の一因となる。
唾液の減少
細菌の増殖抑制や口内の洗浄作用を持つ唾液の分泌量が減ると、口の中が不衛生な状態になり、乾燥するため口臭が強くなるとされる。
歯の被せ物、義歯の影響
過去の虫歯治療、プラスチック製の義歯の影響から口臭が強くなるパターン。歯の被せ物や義歯は時間の経過とともに劣化・腐食し、以下のような理由で強い口臭の原因となることがある。
被せ物の場合、歯との隙間に汚れが溜まったり、材質が体に合わず劣化していく
プラスチック製の義歯の場合、色や臭いを吸着する性質があるため、食べ物や細菌による臭いが蓄積しのこりやすい
口腔がん
舌や粘膜など、口腔内の組織ががんになると、強く独特な口臭が発生することがある。

口臭の原因となる、その他のトラブル

鼻やのどの病気
鼻やのどの病気になると、口のなかに血液や膿が出てきて口臭を発する可能性がある。
呼吸器系、消化器系の病気
病気による全身症状の一部として、強い口臭を発することがある。

基本はセルフオーラルケア!正しい歯みがきと市販の口臭ケアグッズ

口腔トラブルによる口臭を予防するには、適切なセルフケアを毎日行うのが効果的です。そしてセルフ口腔ケアの基本は、正しい方法で行う食後の歯磨きにあります。歯磨きをするときの正しい歯ブラシの持ち方、ブラッシング法を以下に見ていきましょう。

歯ブラシの正しい持ち方

歯のかたち、生え方にあわせて細かく動かすことができるよう、鉛筆と同じように軽く握ります。

正しいブラッシングの方法

コツは、1本1本の歯の表面すべてにブラシが当たるように歯ブラシを細かく動かし、角度も変えてブラッシングしましょう。特に口臭の原因になる歯垢が溜まりやすく、むし歯にもなりやすい場所にブラシが当たるよう注意してください。むし歯になりやすいのは次の3か所です。

  1. 噛み合わせの面にある溝
  2. 歯と歯の間
  3. 歯と歯茎の境目

歯と歯茎の境目を磨くときは、ブラシの角度を45度になるよう傾けて軽く動かすと汚れをおとしやすくなります。歯垢に溜まる細菌は、長く歯に付着できるよう互いに密集して粘着性を出し、バイオフィルムと呼ばれる膜を形成しますのでしっかり取り除きましょう。

このバイオフィルムは、うがいなど単に水で洗うだけでは落とせません。歯ブラシなどを使い、しっかりと歯垢を形成するバイオフィルムを洗い落とすことが、口腔ケアの基本だと覚えておいてください。

歯間ケアの基本のやり方

歯ブラシと併用して行ってほしいセルフ口腔ケアが、歯間ケアです。歯と歯の隙間など、ブラッシングだけで汚れを取り切れない箇所はどうしても出てきます。ここにデンタルフロス、歯間ブラシなどを挿入し、左右の歯に沿わせるようにして歯表面に付いた汚れを絡めとるようにして使い、汚れを取り除きましょう

舌苔や乾燥のケアで使いたいグッズ

専用のブラシで舌磨きを行い、こびりついた舌苔を取り除くのもおすすめです。口腔内が乾燥していると感じる場合は、口内を潤す作用のあるスプレーやキシリトールガム、マウスウォッシュで口内細菌の増殖を抑えます。

歯磨きができない状況だけど、どうしても口臭が気になるというときは、マウスウォッシュを使ったうがいや口臭ケア用のタブレットを使うと良いですよ。なお、これらの口腔ケアグッズはドラッグストアやコンビニで手に入りますので、有効活用してくださいね。

口臭ケアは食事やストレス解消など生活習慣改善も大切

飲食物や生活習慣病が一因となり得ることから、口臭は食習慣、生活習慣を改善することによってもケアが可能です。まず食習慣を改善するなら、糖質が多く含まれる甘いもの、炭水化物の摂取量を減らすことをおすすめします。これは、糖質には口腔トラブルや生活習慣病のリスクを高める、以下の性質があるためです。

糖質が持つ特徴

  • 糖質を摂り過ぎると体内で「糖化」が起こり、全身の血管や細胞を傷つけてしまう
  • 血糖値のコントロールがうまくいかなくなり、生活習慣病の一種である糖尿病を発症する
  • 糖尿病が要因となり、心臓や神経、血管、脳、腎臓の病気、歯周病など合併症を発症する
  • 歯垢を作り出す口内細菌に特に好まれるため、歯垢や歯石が発生しやすくなる

WHO(世界保健機構)の発表によると、1日あたりに推奨される糖の摂取量は総摂取カロリーの5~10%までです。みりんなど、調味料に含まれる糖の量にも注意しながら、意識的に摂取量を減らしましょう。

また、口腔内に臭いをのこす以下のような飲食物、嗜好品の摂取を辞めるだけでもかなり口臭が軽減されますので、試してみる価値はありますよ。

口臭が発生しやすい飲食物、嗜好品の例

  • ニンニク
  • ネギ
  • タマネギ
  • コーヒー
  • タバコ
  • アルコール など

また、上記以外にも牛乳に含まれるラクトースという成分が口臭の原因になることもあります。牛乳でおなかを壊す体質の人は、乳製品の摂取を控えると口臭対策になるでしょう。

そして生活習慣を改善するなら、口臭の原因となる過度なダイエット、心身へのストレスがかかる状況を脱するのが効果的でしょう。過度なダイエットは体内の脂肪を分解し、アセトンと呼ばれる臭い成分を発生させます。極端な糖質制限をすると体内でケトン体が作り出されますが、その際にアセトンが発生します。また、ストレスは交感神経を刺激し、常に心身を緊張・興奮した状態にさせるため、口腔内が乾燥し口臭の原因となるのです。

ダイエットは無理な食事制限をするのではなく、バランスの良い食事と運動を併用するものに変え、自分に合ったストレス発散法を見つけてくださいね。

ドライマウス予防に唾液腺マッサージと舌運動が効果的

ストレス口臭やドライマウスなど、口内の乾燥が原因で起こる口臭の予防・改善には、マッサージと舌の運動で唾液の分泌量を増やすと効果的です。

以下に、唾液腺マッサージと舌の運動の手順を紹介しますので、参考にしてくださいね。

唾液腺マッサージのやり方

  1. 頬と耳たぶの間に、人差し指から小指までの4本の指を当てる
  2. そのまま耳たぶから頬の方へ、奥から顔の手前へと円を描くようにマッサージ
  3. 耳の下からあごの先まで、またあごの内側の何カ所かを指の腹で押していく
  4. 最後に両手の親指を揃え、あごの真下から口内の舌を突き上げるように、ゆっくりぐーっと押し上げる

舌の運動のやり方

  1. 口を大きく開け、舌を出したり、ひっこめたりする動きを数回くり返す
  2. 可能な限り舌を前に突き出し、そのまま左右に数回往復させて動かす
  3. 舌を突き出したまま、唇をなめるような動きで左右それぞれ1回ずつ、舌先で円を描く
  4. 舌先を前歯の裏に当て、舌打ちをするように音を出す

口臭の原因となる病気と薬の種類

ここからは口腔トラブル以外に口臭の原因となる鼻、のど、消化器などの病気の特徴と、ドライマウスの原因となりうる薬物の種類をまとめて紹介していきます。

口腔トラブル以外に、口臭の原因となる病気

  • 口腔に近く鼻腔に近接した骨のなかにある空洞、副鼻腔に起こる副鼻腔炎
  • 扁桃のくぼみに膿などが溜まり、強いのどの痛みや発熱の他、口臭の原因ともなる扁桃炎
  • 胃の粘膜に炎症や異常が起こり、げっぷや肺への影響から口臭を発する胃炎、胃潰瘍、胃がんなどの消化器系疾患
  • 免疫力低下による歯周病、アセトンの発生による口臭も引き起こすことのある糖尿病
  • 唾液腺や涙腺に炎症が起きる自己免疫疾患のひとつ、シェーグレン症候群
  • 自身が強い口臭を放っていると思い込み、日常生活に支障をきたしてしまう自臭症

口臭の一因となり得る、薬物の種類

  • 鎮痛薬
  • 高けいれん剤
  • 抗パーキンソン剤
  • 抗うつ剤
  • 向精神薬
  • 不安解消剤
  • 鎮静剤
  • 降圧剤
  • 抗腫瘍剤
  • 抗駆虫剤
  • 食欲抑制剤
  • 鎮吐剤
  • 充血除去剤
  • 利尿剤
  • 筋弛緩剤
  • 去痰剤 など

歯医者など病院の口臭治療の方法や費用相場

最後に、代表的な口腔トラブルである歯周病とドライマウスを例に、歯科医院で受けられる治療の内容例と費用相場を紹介していきます。

口臭に悩み、医療機関の受診と治療を検討しているなら、ぜひ参考にしてください。

歯周病の治療

歯科医院での歯垢、歯石の除去と歯磨き指導を行います。歯周病がかなり進行している場合は、歯を支える骨を再生させるためのGTR法、エムドゲイン法などの治療法がとられます。

3割負担の場合の費用相場

  • 検査、歯垢と歯石の除去で3,100~3,600円
  • 歯周組織再生療法を受けるなら、1部位あたり50,000~150,000円

ドライマウスの治療

唾液分泌量の検査を行ったうえで、唾液分泌促進作用のある薬の処方や唾液腺マッサージなどの処置を受けます。

自由診療の場合の費用相場

  • 初診で13,000~50,000円、再診で5,000~15,000円

おわりに:適切な口腔ケアと食事・生活習慣を改めれば、口臭はセルフケア可能

口臭の原因の90%以上は、歯や歯茎、舌などに起こる口腔トラブルだと言われています。このため口臭は、適切な方法でのブラッシングとフロス、歯間ブラシなどを使ったセルフケアと、口臭改善のための食事と生活習慣を意識するだけで、ある程度軽減できるでしょう。ただし、セルフケアを続けても症状が改善されない場合は、医師による治療が必要です。まずは歯科医院を受診し、診断された原因に合った治療法で改善をめざしてください。

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