【前編】40代50代から考える健康のための自己投資-運動習慣やオーラルケア

オーラルケアなど健康のための自己投資からだの悩み
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「自分磨き」や「自分探し」など、自分のためにお金をかけて何かを行うことを自己投資と言います。その中でも近年特に注目を集めているのが、高齢になっても健康に過ごすための自己投資です。

人生100年時代と呼ばれる現代、高齢になってからの時間は決して短くありません。高齢になっても健康的に、人生を楽しく過ごすための自己投資について見ていきましょう。

この記事でわかること
  • 日本人の寿命や健康意識の動向
  • 生涯医療費額2,685万円の現代で必要な健康維持のポイント
  • お金をかけても人間ドックなど検査を受けた方がいい理由
  • 歯の健康が全身の状態にどんな影響を及ぼすか

「健康寿命」とは?介護や疾病リスクを避けることが重要

日本人の平均寿命は年々長くなっていて、2019年のデータでは女性が87.4年、男性が81.4年でした。これに対し、介護を必要とせず自立して日常生活を送れる期間のことを「健康寿命」と言い、平均寿命から寝たきりや認知症など、介護を必要としていた期間を差し引いて算出します。厚生労働省が発表している最新の健康寿命は2016年のもので、女性が74.8年、男性が72.1年となっています。

健康寿命とはWHO(世界保健機関)が提唱した新しい寿命の指標で、これまでの「平均寿命」は寝たきりや介護の時間を長く含むため、生涯における健康な期間との間に大きな開きがある、という指摘から生まれました。特に日本では、寝たきりの期間が欧米諸国と比べても長く、6年以上にわたります。

そこで、厚生労働省が発表した「健康日本21」でも、「健康寿命の延伸」を目的にさまざまな施策がなされました。実際に、厚生労働省から発表されている2001年〜2016年までの健康寿命のデータを見ても、男女ともに年々少しずつ伸びています。さらに注目すべきは、平均寿命と健康寿命の伸びは全く同じではなく、近年では健康寿命の伸びがわずかに平均寿命の伸びを上回っていることです。

実際に、2010年〜2016年までの健康寿命・平均寿命の伸びを計算すると、以下のようになります。

性別健康寿命平均寿命
男性+1.7年+1.4年
女性+1.2年+0.7年

つまり、端的に言えば介護を必要とする期間は年々短くなっているとされ、生涯のうちで健康に過ごせる期間は年々増えていると言えます。とはいえ、まだまだ平均寿命と健康寿命の差は10年前後開いていることから、さらに健康寿命を平均寿命に近づけていく取り組みが必要と考えられるでしょう。

2013年の「日本再興戦略」で掲げられた目標では、「2020年までに2010年の健康寿命の数値を1年以上延伸」とされていましたが、この目標は2016年に既に達成されました。そこで、現在ではさらなる健康寿命延伸のため「2040年までに2016年の健康寿命の数値から3年以上延伸」という目標が掲げられています。

この目標を達成するための取り組みとして、以下のようなことが挙げられています。

  • 糖尿病などの生活習慣病や、慢性腎臓病の予防推進
  • 認知症予防の推進及び、認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護などの提供
  • がん対策(早期発見と治療、治療と就労の両立など)の推進
  • 予防・健康づくりに努力した者が報われる制度の準備
  • フレイル対策に資する食事摂取基準の活用
  • 歯科口腔保健、歯科保健医療の充実

このように、健康寿命を伸ばすためには「発症してから治す」のではなく、「疾患を発症する前に予防する」という考え方が非常に重要です。糖尿病などの生活習慣病やがんなど、生命に関わる疾患を予防することはもちろんですが、認知症や歯周病など、すぐ生命には関わらないものの、介護状態に陥る可能性が高い疾患を予防することも同じように大切なのです。

健康のための自己投資って?運動やオーラルケアで体を整える

前述のように、健康寿命を伸ばすためには疾患や認知症などの予防が重要だとわかりました。そのためには、健康のための自己投資が必要です。今現在、疾患を発症していない人にとっては健康のための自己投資と言われてもピンと来ないかもしれませんが、大きな疾患やケガで医療機関を受診したり、入院したりすると高額な医療費がかかります。

厚生労働省によれば、2016年度の生涯医療費額は2,685万円(女性は2,791万円、男性は2,584万円)でした。同年度の国民1人あたりの入院医療費は12.4万円で、85歳以降で最も多くなっています。医療費がこのまま増え続けてしまうと大きな社会問題となり、今まで通りの生活が立ち行かなくなってしまうかもしれません。

誰もがいずれ高齢期を迎えることは避けられません。その時、必要な医療が受けられなくならないよう、元気なうちに健康のための自己投資を増やしておき、将来的な医療費の負担を減らすことは決して無駄なことではないでしょう。具体的な自己投資としては、「適度な運動」「人間ドックの受診と特定保健指導」「オーラルケア」の3点が挙げられます。

健康のための自己投資①:適度な運動

適度な運動は、生活習慣病などの予防、筋力量の維持、メンタル面での健康のために重要なことです。

  • フィットネスジムに通う
  • ゴルフやテニスなどのスポーツレッスンを受ける
  • エレベーターやエスカレーターを使わず階段を使う
  • 通勤のときに一駅分歩く など

上記のように忙しい合間にも時間と労力をかけ、「健康」を意識して運動することは自己投資の一つです。

スポーツ庁が行った世論調査によれば、週1日以上運動やスポーツを行う成人の割合は2018年に55.1%となり、2015年の40.4%から大きく上昇しています。運動やスポーツを行う理由としては、「健康のため」と回答した人が77.9%にものぼり、近年は世論においてもより健康への意識が高まっていると言えるでしょう。

さらに、政府は近年、疾患予防に積極的に取り組む個人・企業への財政支援を拡充する方針を示しました。たとえば、自民党の勉強会では「フィットネスクラブに継続的に通うための費用を所得税から一部控除する」といった健康投資を促すための税制の新設、予算措置などが求められています。こうした制度があれば、運動に関する健康投資も行いやすいでしょう。

健康のための自己投資②:人間ドックの受診と特定保健指導

健康を維持するためには、まず自分の身体の状態を知らなくてはなりません。それも、できれば定期的に健康診断を受けておく必要があります。厚生労働省の「国民健康・栄養調査報告2014年」によれば、20歳以上で過去1年間に健康診断や人間ドックを受けたことがある人は男性で72.2%、女性で62.9%ということがわかっています。

さらに、人間ドックなどの特定検診等(生活習慣病予防のために、40〜74歳を対象にメタボリックシンドロームに着目したもの)で特定保健指導の対象となった人のうち、保健指導を受けた人と受けなかった人の医療費を比較したデータもあります。特定保健指導とは「特定検診の結果から生活習慣病の発症リスクが高いと考えられ、かつ、生活習慣の改善によって生活習慣病の 高い予防効果が見込める人」に対し、専門のスタッフが生活習慣を見直すサポートをすることを言います。

特定保健指導を受けた人と受けなかった人では、男女ともに受けなかった人の方が医療費がかかる傾向にありました。しかも、加齢によって医療費が増えていくのはほとんどの年齢層、性別で同じでしたが、その増え方も保健指導を受けなかった人の方が大きかったのです。つまり、生活習慣病を予防することで、将来的な医療費の負担を大幅に抑えられると言えるでしょう。

健康診断などは自己負担で行うとなると費用がかかりますし、人間ドックなどの場合は時間も必要です。しかし、上記のように定期的に検診を受けることで健康への意識が高まったり、病気の予防につながったりすれば、結果的に医療費を抑えられる場合が多いでしょう。このように、定期的な健診や適切な保健指導を受けることは、健康寿命を伸ばすことにつながるのです。

健康のための自己投資③:オーラルケア

元気で楽しく長生きする、すなわち健康寿命を伸ばすためには、自分の口と歯でしっかり食事ができ、会話ができることも重要です。「80歳で自分の歯を20本以上保とう」という「8020運動」が提唱されて30年が経過しましたが、これはだいたい20本以上の歯があれば、硬い食品でもほぼ満足に噛んで食べられるという科学的な裏付けによります。

2016年の調査では75〜84歳の51%が自分の歯を20本以上保っていることが明らかになり、高齢になっても自分の歯を保てる人の割合は増えています。さらに、近年では歯周病を予防・治療することが糖尿病・心血管疾患などさまざまな生活習慣病の予防や症状軽減につながるとわかってきたことで、「健康寿命」を伸ばすカギとして注目されています。

全身の健康を守るためにも、歯や口内のケア、口腔機能や筋力の維持などをしっかり行いましょう。また、日頃のケアだけではカバーしきれないトラブルが生じてくるケースもありますので、半年に1回程度、歯科医院で歯の定期検診を受けるのがおすすめです。

後編はこちら

【後編】40代50代から考える健康のための自己投資-睡眠改善・メンタルヘルス・VIO脱毛
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おわりに:健康寿命を伸ばすためには時間・労力・お金を活用しよう

いつまでも元気でいられると、老後の趣味や食事を思いきり楽しむことができます。若いうちから体を整えるための自己投資をするのがおすすめです。スポーツを通した運動習慣、オーラルケアをして、健康的な体作りをしてくださいね。

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