「時間にルーズな人は嫌われる・印象がよくない」とよく言われます。仕事でもプライベートでも、約束の時間を守ることは重要だと考えられ、人を待たせるという行為は好印象を残せない傾向にあります。
そのため、時間にルーズな人はプライベートでも仕事でもトラブルを抱えやすいものです。大切な友人を失くさないためにも、仕事でトラブルを起こさないためにも、時間を守る方法を身につけましょう。
- この記事でわかること
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- マイペース?のんびり?遅刻癖のある人の性格って?
- 取引先での失態や社内評価低下など仕事面のデメリット
- 遅刻しないために前日当日にやったおきたいこと
時間にルーズってどんな意味?約束や仕事の期日を守れない?
時間にルーズ、の「ルーズ」とは英語をそのままカタカナ表記にしたもので、意味は「だらしない」「ゆったりしている」「しまりがない」といったものです。つまり、時間にルーズとは「時間にだらしがない」「時間をゆったりとらえている」「時間の管理に対してしまりがない」といった意味になります。
自分の時間を一人で使うときにルーズでも構いませんが、相手がいるときに時間にルーズな行動をとると、「約束を守れない人」「仕事の期日を守れない人」といった印象を与えてしまい、人間関係がぎくしゃくしたり、仕事上のトラブルを抱えてしまったりしやすくなってしまいます。
時間にルーズな人の特徴は?のんびりやさんや自己中なの?
時間にルーズな人には、性格的に以下のような特徴があります。
- 1.優先順位がつけられない
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- 時間がなくて遅刻しそうだというのに、メイクをばっちり決めたりする
- 人を待たせているのに、自分の用事だけはきちんと終わらせようとする
- いわゆる常識的な判断よりも、自分のしたいことや気になっていることを優先してしまう
- 2.自分に甘い
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- 遅刻を何度も繰り返していて、人に迷惑をかけても「ま、いいか」と考えてしまう
- 自分で自分の失敗を簡単に許しすぎてしまうため、人に迷惑をかけても気にしない
- たいていは他人に対しても甘く、どんなときでもルーズなことが多い
- 3.のんびりしている
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- マイペースで、本人には悪気がないこともよくある
- どんなときでも鷹揚に構えすぎてしまい、周囲に合わせて行動するのが苦手
- マイペースでのんびりした人は癒し系でもあるが、時間や約束にルーズな傾向も
- 4.自己中心的
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- そもそも自分勝手で、相手を思いやることができない
- 自分の都合で行動してしまうため、待ち合わせの時間に間に合わない
- 相手に迷惑をかけると考えるよりも、目の前の自分の都合を優先してしまう
- 5.無責任
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- 自分が時間に遅れることで起こる、さまざまな問題に考えが及ばない
- 周囲にかける迷惑も考えていないので、「ごめん」の一言で終わってしまう
- 責任感がなく、自分の行動について客観的に捉えられない
- 6.想像力が足りない
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- 想像力があまりなく、時間を守らないことが相手の時間を奪うことになるとわかっていない
- 自分の行動によって生じる結果を、先回りして考えて動けない
- 目の前で起きていることしかわからないので、待たせてしまったことでその人にどんな迷惑がかかったのか、その人がなにを無駄にしてしまったのかに思いを巡らせられない
- 7.けじめがない
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- 時間に限らずけじめがないので、TPOに合った服装やきちんとした言葉遣いなども苦手
- オープンにしゃべっていい立場と、プライベートな空間のけじめもつけられず、何事においてもだらしない
- 社会人として行動する上では、場を円滑に運営するためのけじめやルールが必要だが守れない
このように、時間にルーズな人は自己中心的だったり、自分に甘かったりと自分にとって都合が良いように動く人もいれば、単にのんびりしていたり、優先順位がつけられなかったりとマイペースな性格の人もいます。また、想像力が足りなかったり、けじめがなかったりと社会で生きていく上でのルールに疎い人もいます。
時間にルーズな人と付き合っていくには、本人に改善する意思がなかったり、さほど悪いことだと思っていなかったりすると非常に大変ではありますが、上記のようにどのタイプなのかを考えることで、どう付き合っていけば良いのか対策を考えることも一つの方法です。逆に、自分に当てはまるところがあれば気をつけるポイントにもなります。
時間にルーズな人はこんなデメリットを引き寄せている!
時間にルーズな人は、プライベートでも仕事でもなにかとデメリットを被りやすいものです。ここでは、自分に寄せられる信頼など人間性に関するデメリット、締め切りなど仕事に関するデメリット、その他のデメリットの3つに分けてご紹介します。
時間にルーズな人のデメリット①:人間性に関するデメリット
時間にルーズな人のデメリットとして最も大きいのは、その人の人間性に関する信頼を失ってしまうことでしょう。いつも遅刻を繰り返していると、「どうせこの人は時間を守らない」と、周囲からネガティブな目で見られてしまいます。信用がなくなるので、責任のある仕事や役割を与えてもらえなくなったり、遊びに誘ってもらえなくなったりしてしまいます。
遅刻が多いイメージがつくと、体調不良や電車の事故などやむを得ない理由で遅れるときでも、「どうせいつもの遅刻癖だろう」と思われてしまい、正当な理由があっても信じてもらえなくなってしまうでしょう。これも大きなデメリットの一つです。
さらに、自分を律することができない人だと思われるのも人間性に関する信頼をなくすことの一つです。
時間にルーズな人のデメリット②:仕事に関するデメリット
時間にルーズな人は、仕事の面でもさまざまなデメリットが生じやすいです。まず、具体的に仕事が遅れます。自分だけ残業をして済ませられるならまだ良い方で、たいていの場合は自分が時間を守らないことで、自分だけでなく同じ部署やプロジェクトのメンバーにも迷惑をかけることになります。
場合によっては、取引先やお客様に取り返しのつかない迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。そうなると、人事査定で大きなマイナス評価を受け、ボーナスに響きます。度重なる遅刻も同じことで、就業規則で罰則が定められていた場合には懲戒処分の一環として減給処分に至ることもあり、経済的なダメージが大きくなります。最悪の場合は、解雇もありえるでしょう。
上記の査定や解雇にも響いてくることですが、時間を守らない人はやる気がない、怠け者であるというイメージを与えてしまいます。
時間にルーズな人のデメリット③:その他のデメリット
その他に考えられるデメリットとして、以下のようなことが挙げられます。
- 準備がうまくできない人と思われる
- 段取りが悪いことが多い
- 計画性がない人と思われる
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- 約束の時間から逆算し、自分がすべきことをリストアップしていくという作業ができない
- 計画性がないと、プライベートでも仕事でも行き当たりばったりで周囲に迷惑をかけやすい
- 余裕がなくなる
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- 締め切りにいつも遅れてしまう人は、早く作業を終わらせなければというプレッシャーに常にさらされている
- 物理的にも精神的にも余裕がなくなり、ストレスを感じることが増える
- 土壇場になって焦るよりも、締め切りから逆算して計画的に作業をこなしておく方が良い
準備や計画性は、プライベートでも仕事でも大切なことです。こうしたスキルがない人は、何かを行うときに段取りが悪かったり、行き当たりばったりで周囲に迷惑をかけたりしてしまいますので、注意しましょう。また、計画性がないと余裕も生まれません。自分のストレスを減らすためにも、計画的な行動を心がけましょう。
時間を守る方法は?時間管理や外出前の行動を見直そう
時間にルーズな現状を直す方法として、到着時間を早めに設定したり、時間までの段取りを細かく決めておいたりする方法があります。以下の5つの方法を参考に、自分に合った方法を取り入れましょう。
時間を守る方法①:到着時間を早めに設定する
時間にルーズな人の行動パターンとして、時間ぴったりにつくように決めてしまいがちです。そのため、以下のような事態に対処できません。
- 服を選ぶ(メイク、支度)のに、予想以上に時間がかかった
- 出かける直前に鍵をなくして、探していた
- 電車が遅れてしまった
- 信号などで引っかかる回数が多かった
いつもの道をいつも通りに歩いたとしても、不測の事態は起こるものです。余裕を持って、 10分くらい前には到着できるように計画を立てましょう。そうすれば、不測の事態で10分遅れたとしても時間ぴったりに到着できます。
仕事の場合も同じように、毎朝の準備やスケジュールなどに対し「だいたいこのくらいで間に合うだろう」といった丼勘定な意識をなくし、時間管理を徹底的に見つめ直し、いつもより10分前倒しの行動を心がけましょう。余裕を持った行動を習慣化してみてください。
また、出かける30分前には準備を済ませておくことも大切です。着替えはもちろん、できれば待ち合わせ場所のチェックも含めて出かける前にやるべきことは30分前にすべて終わらせておきましょう。そうすれば、家を出る時間になったときにすぐ行動できます。
時間を守る方法②:段取りを細かく決めておく
前述のようなスケジュールをしっかり守るためには、段取りをできるだけ細分化し、細かな点にも余裕を持って時間を設定することが重要です。電車の乗り換え時間、赤信号で止まる時間など、多少長引いても大丈夫なように余裕を持って設定しておきましょう。ざっくりとしか設定していないと、不測の事態に巻き込まれたとき、慌てて冷静な判断が出来なくなってしまうこともあります。
また、時間にルーズな人の中には、早く着いてしまったときの待ち時間が手持ち無沙汰になってイヤだと考え、時間ぴったりの行動しか考えられない人もいます。待ち時間には気になっていた本を読んだり、スマホでブログをチェックしたりといったように、あらかじめやることを考えておくと、早めに到着しても時間を有効に使えます。
時間を守る方法③:こまめに時間を確認する
仕事や準備に集中していると、つい時間を忘れてしまうことがあるという人は、こまめに時間を確認するクセをつけましょう。最初は難しいかもしれませんが、意識して時計を見ることを習慣にすれば、周囲が見えなくなる状態を直せます。こまめに時間を見るクセがつけば、今、自分が何を優先すべきかもはっきりするでしょう。
また、出かける前になると何かを始めてしまう人がいますが、時間にルーズな人の場合は絶対にやめましょう。掃除やちょっとした仕事、コーヒーのドリップなど、別の用事を思いついてついやろうとしてしまう人がいるのですが、出かける前は出かけることだけに集中し、もし時間が余れば早めに家を出るのが良いでしょう。
時間を守る方法④:早寝早起きの習慣を身につける
そもそも起きるのが遅くて遅刻しやすい人は、気合や根性で毎朝起きるのではなく、生活習慣全体を見直してみましょう。早起きが苦手だと思っている人でも、寝る時間を早くすれば早く起きられます。シンプルかつ最も効果的な方法なので、もしベッドに入ってからスマホやテレビを見てしまうクセがあるという場合は、しっかり時間を決めて睡眠時間をコントロールしましょう。
時間を守る方法⑤:遅刻はよくないことだという心構えを持つ
時間にルーズな人は、そもそも遅刻をあまり悪いことだと思っていない場合もあります。そうしたタイプの人は、遅刻をすることに対して危機感を強めることも効果的な方法です。「遅刻癖を放置していると、友人や恋人を失ってしまうかもしれない」と認識しましょう。一度信頼を失ってしまうと、取り戻すのは非常に難しいです。
その一方で、時間にルーズな自分を責めたり「自分はダメな人間だ」と思ったりする必要はありません。朝起きるのが苦手なら、その自分をまず認め、受け入れましょう。その上で、時間を守るにはどうすれば良いのかという対策を立てれば良いのです。
後編はこちら
おわりに:遅刻しやすい行動習慣から変えていくのがおすすめ
時間にルーズだと、遅刻などで人からの信頼を失ってしまうおそれがあります。まず取り入れたい対策としては、早寝早起きの習慣や段取り力のアップ、お出かけ前の習慣の見直しなど、行動面から自分を変えていくことです。行動を変えていくうちに時間への意識も変わっていくでしょう。後編ではフレックス制度やADHDについて解説しながら、時間を守れるようになる方法を探っていきます。
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