父と娘の親子関係がこじれてしまうこともありますよね。特に娘の思春期の接し方次第では、その後の親子関係に影響を与えることも。
この記事では、父と娘の不仲の原因や改善方法、父親が理解しておきたい思春期の娘との接し方などを解説します。
- この記事でわかること
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- 父と娘の親子関係がこじれる原因
- 娘の思春期に父親がやってはいけないこと
- 娘が父親とのコミュニケーションで意識したいこと
- 親子関係に悩む人におすすめの対処法
父と娘が不仲になる原因とは
仲の良い父と娘はたくさんいますが、不仲の父娘もいますよね。早ければ小学校高学年くらいから、父と娘の親子関係に変化が見られることもありますが、どんなことをきっかけにして父と娘の親子関係がうまくいかなくなるのでしょう。
- 父と娘の親子関係が不仲になる原因
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- 反抗期や思春期に親子関係がうまくいかなくなった
- 父親が過干渉や過保護で、娘の行動などにいちいち口出しする
- 父親があまり家におらず、コミュニケーションが不足している
- 男兄弟と娘とで扱いに差をつけている
- 父親が男尊女卑の考え方をしている
- 娘をいつまでも子ども扱いし、対等に見ていない
- 娘の恋愛に父親が口出しをし過ぎる
- 父親と母親の不仲やトラブルの影響 など
父と娘が不仲の場合はさまざまな原因が考えられますが、特に思春期は父と娘の関係がギクシャクしがちな時期です。
娘の思春期は父親にとって辛い時期?!
思春期は心と体が大きく成長する時期です。子ども自身がその変化に戸惑い、感情のコントロールができなくなることもあります。女の子の思春期では、体が女性らしく成長するため体型に変化がみられるでしょう。気持ちの面では異性に興味を抱くようになり、恋愛をする女の子も増えます。
女性と男性の違いをしっかりと認識するようになるため、父親のことも男性として認識します。今まで父親としてしか見ていなかった存在が男性として見えてくるため、思春期の娘は父親に複雑な気持ちを抱くことがあります。
- 思春期の娘を持つ父親の悩み
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- 「うざい!」「あっち行ってよ」と邪見にされる
- 娘が口をきいてくれなかったり、一緒に出掛けてくれない
- 父親の匂いを嫌がる(洗濯物についた匂いも嫌がられることも)
思春期の娘への気遣いと適度な距離感
娘が思春期を迎えると、父親のことを煙たがったり遠ざけようとすることが少なくありません。「うざい!」などの言葉遣いに怒りたくなる気持ちもわかりますが、思春期の娘に感情的に接してしまうと火に油を注いでしまいます。「思春期の子どもならではの行動なのだ」と自分自身に言い聞かせ、娘をそっとしておくのが安心です。
あまりにもひどい言葉や態度が見られる場合は、冷静かつ客観的に気持ちを伝えましょう。思春期のこうした態度や言葉は、一般的には思春期の終わりとともに落ち着いてきます。この時期の接し方が、その後の親子関係に影響を与えることもありますので、広い心で対応していきましょう。思春期の子どもに起こる変化については、次の記事を参考にしてみてくださいね。
【父親目線】父と娘の不仲を改善するポイント
父と娘が不仲の場合、親子関係を改善するために父親が気を付けたいことがあります。娘に嫌われていると感じることがあるようなら、下記のポイントを参考に態度や行動を見直してみましょう。
- 父親が意識したい娘との接し方
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- 思春期の娘のことを母親任せにしない
- 一緒に会話をしたり出かけたり、親子の時間を作る
- 娘に構ってほしいからといって、しつこく話しかけたり連絡しない
- 子ども扱いせず、一人の人間として接する
- 娘の夢や目標をバカにせず応援する
- 門限を一方的に決めたり、破ったときに厳しいペナルティを課さない
- 他の家庭の子どもや兄弟姉妹と比べない
- 娘の体型の変化や思春期のニキビなどをからかわない
- 娘の美容やファッションに対する興味を否定しない
- 娘の前で着替えをしたり、風呂上がりにそのまま出てきたりしない
- 父親自身の身だしなみや匂いのケアに気を付ける
- 娘の恋愛にあれこれ口出ししない
- 世の女性に対する批判をするときは慎重に言葉を選ぶ
- 多感な時期は時に、夫婦喧嘩やいざこざを娘に見せないようにする
- 家事や育児を妻任せにしない
- 妻との関係を良好に保つ
「母親の方が同性だから、娘も話しやすいだろう」などの理由をつけてコミュニケーションを怠っていると、娘との間に溝ができてしまいます。過剰なコミュニケーションが必要というわけではありません。日々の挨拶やちょっとした雑談、娘へのポジティブな言葉がけを積み重ねることが必要ですよ。
【娘目線】父と娘の不仲を改善するポイント
娘が父親と関係改善を目指す場合、娘側でも気をつけたいポイントがあります。
- 娘が意識したい父親との接し方
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- 母親ばかりを頼りにして、父親をないがしろにしていないか振り返る
- 父親に対して、育ててくれた感謝を伝える
- 父親に対するわだかまりを素直に打ち明けてみる
- 自分自身の夢や目標がある場合、きちんと言葉で説明して父親の理解を得ようと試みる
- 娘だからといって、父親のことをジョークにして笑うことを控える
- 経済的に父親に甘えすぎない
娘の場合、母親と友達親子のような関係になっていることも少なくありません。この場合、母親からの影響が大きいあまりに父親の存在を軽く見てしまっていないか省みましょう。
「父親が私を理解してくれない」「父親は抑圧的だ」と思っている場合、父親に問題があるかもしれませんが、自分の意見をしっかりと伝えられていない可能性もあります。自分の意見を伝える場合は、父親が耳を傾けてくれるように言葉やシチュエーションを選びましょう。
父親を敬う気持ちを忘れずに、自分は一人の大人であることを自覚した上で父親に接してください。
父と娘がお互いのことを大切にする方法
不仲の父と娘が親子関係を改善したいときにおすすめの方法を紹介します。
父親が娘にとってのよき相談相手となる
父親とのコミュニケーションは娘の社会性を育むと考えられており、父と娘の親子の時間はとても大切です。不仲ということは価値観が合わないことが予想されますが、だからこそ自分とは異なる視点やアイデアをもらえることも期待できます。娘が困っているときや悩んでいるときは、父親が相談相手となるのもおすすめです。
- 相談内容の例
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- 進路や就職活動について
- 貯蓄や投資について
- 男性の上司や先輩との上手な付き合い方
- 父親の得意分野や専門分野の知識について など
ジェンダーを扱った本や映画に触れる
父と娘の不仲の原因が、女性の社会進出や女性の権利から生じていることもあります。昔は近年ほど女性の就職や進学が自由ではありませんでした。そのため女性のライフプランやキャリアプランについて、父と娘の間にジェネレーションギャップが生まれているかもしれません。
ジェンダー問題を扱った本を読んだり映画を見たりすることで、時代ごとの女性の生き方や価値観を知ることができます。本や映画にふれたからといって、すぐに考え方を変えられるとは限りません。ただし本人同士が言い争いをしているよりは、時代の変化や価値観の相違を客観的に見つめることができるはずです。
父と娘の適度な距離感を保つ
親子だからといって、必ずしも仲良しでなくてはいけないとは限りません。母親を中心としてうまく回っていく家族もあれば、それぞれが自立している家族もあります。他の家族と比べると父と娘のコミュニケーションが少なく見える場合でも、それが自然体の家族もあるのです。
無理に親子関係を改善しようとすると、ますます親子関係がこじれてしまうおそれもあります。お互いがリラックスして日々を過ごせる距離感を見つけていきましょう。
セラピーやカウンセリングを受ける
親子関係のこじれによって心身の支障が発生している場合、セラピーやカウンセリングを受けるという方法もあります。
セラピストやカウンセラーを選ぶ場合は、資格保有者を探しましょう。セラピストやカウンセラーにも得意分野がありますので、HPなどでどんな悩みに対応できるか、どのような経験があるかチェックしてください。
おわりに:父と娘の不仲改善点のために普段の接し方を振り返ろう
思春期がひとつのターニングポイントとなる、父と娘の思春期。娘が成人したからといって手遅れではありません。相手を傷つけたり不快な思いにさせる態度や行動をしていないか、まずは振り返ってみるところから始めていきましょう。
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