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総務に配属された人が知っておきたいキャリアアップのコツ

電話対応をする総務 キャリアアップ・求職
この記事は約9分で読めます。

どの企業や団体、組織にも存在する総務職。会社全体の仕事をサポートし、職場環境を快適に整えてくれるイメージが強いですが、総務はどんな業務を担当している部署なのでしょうか。

総務への配属された人向けに、総務の業務内容や向いている人の特徴、キャリアアップのためにおすすめの資格情報を解説します。

この記事でわかること
  • 総務の担当業務と1日の仕事の流れ
  • 中小企業と大企業の総務の仕事内容の違い
  • 総務の平均給与と収入を上げるポイント
  • 総務のキャリアアップにおすすめの国家資格など

総務の仕事内容と一日の仕事の流れ

まずは1日の流れを追いながら、総務の業務内容を理解していきましょう。

総務職、1日の仕事の流れ
  • 8:30…出社:消耗品の在庫や届いているメール内容をチェックする
  • 9:00…始業:備品や消耗品の発注や機器のメンテナンスの依頼を各業者へ行う、以降、お昼休みを迎える正午まで書類の作成や整理、来客や電話への対応をする
  • 12:00…1時間のお昼休憩:自分のデスクか社員食堂、レストラン等で昼食を取る
  • 13:00…午後の業務開始:書類や資料の作成、打ち合わせへの参加、会議室の手配、議事録作成 など
  • 17:30…本日の業務終了:明日行うべき業務内容を確認し、メモやリストにしておく
  • 18:00…退社

上記のスケジュールからは、総務が所属する部署や企業全体の仕事がスムーズにまわるよう、幅広くサポートしている様子が見えてきますね。しかし、1日の流れを見ただけでは、まだ具体的な業務内容までは見えてきません。

そこで以下に、一般的に総務の管轄となっている具体的な仕事とその内容をリストアップしました。

総務が担当する仕事の種類

書類の作成と整理
議事録や稟議書、受発注に必要な書類、株主総会の配布資料、社内イベントや社内報など、会社運営に必要なあらゆる書類の作成と整理
備品の管理と発注
文房具や紙類などの消耗品の在庫管理と発注、OA機器の状態管理とメンテナンス依頼
ファイリング
作成した書類やデータを種別や日付別にまとめ、誰でも簡単に閲覧できるよう管理する
オフィスの管理
快適で清潔な職場を保てるよう、掃除や照明の管理、空調設備の管理やメンテナンス対応、オフィス移転に関わる手続きや準備なども担う
電話やメールへの対応
会社代表の番号やメールアドレスに来る電話やメールでの問い合わせに対応し、用件に合った人物や部署に取り次ぐ
来客対応
営業、または社内の人物と約束をして訪れる来客に要件を聞き、待合室や会議室に通し、飲み物等を出して対応する
郵便物の発送と仕分け
会社として送る郵便物をまとめて発送したり、届いた郵便物を部署ごとに分類して渡す
株主総会の企画と運営
株主総会を開くための打ち合わせの議事録づくり、招集通知の作成と発送、当日の受付や案内、プレゼンテーションに必要な資料の準備など
社内イベントの企画と運営
決められたスケジュールや予算内で社内旅行や納会、キックオフミーティング、入社式などのイベントを企画と社内への告知、当日の実施までを担う
その他、自社内にない部署の仕事
人事や法務、労務、広報など、自社内に存在しない部署の仕事は、基本的に総務が担当する

総務はその職種名が表す通り、企業が必要とする細々としたことを総合的に担うことが総務の仕事なのです。

総務に配属される人の特徴やスキル

入社後すぐ総務に配属されたあなたには、どのような働きが期待されているのでしょうか。

会社から総務に向いていると判断され、配属される人には、以下のような傾向が見られます。

総務に配属される人の特徴
  • さまざまな部署とうまく付き合い、調整ができるだけのコミュニケーション能力がある
  • 人とコミュニケーションを取ったり、人のサポートに当たることが昔から好き
  • 性質の異なるさまざまな業務に適切に優先順位を付け、並行して進められる能力がある
  • 一定のパソコンスキルがあり、適切な方法で必要なデータや書類の作成、保管ができる
  • 業務上生じた守秘義務を守る責任感があり、ミスやトラブルに気が付いたとき、いち早く対処できるなど危機管理能力も高い
  • 部署や企業に必要なことを常に考え、そのために動ける自主性と行動力を併せ持っている

こうした能力を伸ばしていくと、総務の仕事をよりスムーズに進められるでしょう。新卒で総務に配属されたなら、企業の採用担当者はあなたの中に上記能力の片鱗を見たのかもしれませんよ。

総務以外の職種についてはこちら

総務以外の職種の仕事内容やキャリアプラン、向いている人の特徴などを知りたい人はこちらの記事もチェックしてくださいね。

職種別キャリアアップの方法12選【内部監査・経理・法務・広報など】
会社はさまざまな部門で構成され、企業活動を行っています。将来のキャリアプランを考えたとき、どの職種でキャリアアップ・収入アップをするか悩むものですよね。転職を検討する人も少なくないでしょう。 この記事では、会社を支える職種を紹介し、仕事内容や求められるスキル、おすすめの資格取得などを紹介します。

総務の仕事内容は会社によって変わる?

第一章で述べたように、総務はその企業に必要な業務を総合的に担う存在です。このため、規模が小さくたくさんの部署を置けない企業では、本来であれば独立した部署で担うべき業務まで幅広く総務が担うことになります。

例えば人事部を置いていない、または経理部に十分な人材を確保できない企業においては、以下のような業務も総務の管轄となるでしょう。

総務の仕事は多い!他部署の仕事も担当する?

人事に関する業務
  • 求人情報の作成や応募者との連絡、面接の設定などの採用活動
  • 従業員が入社、または退社する際の手続きや労務、勤怠の管理
  • 採用した人材への研修の手配、OJTの設定  など
経理に関する業務
  • 毎月の経費精算や給与の計算、年末調整業務のサポート、株式管理 など

人員が少ない中小企業で総務として働くなら、他部署の領域となる業務まで幅広く行う必要がある、と考えておいてください。

一方、運営資金が豊富でたくさんの人員と部署を抱える大企業では、部署ごとに業務が細分化されていることが多いです。大企業の総務として働く場合は消耗品の管理や書類整理、来客や問い合わせへの対応など、他部署の領域とは重ならない業務がメインになると考えておきましょう。

総務のキャリアアップや収入アップの方法

総務として働く人の平均的な月収、年収の目安は以下の通りです。

総務の平均月収・年収
  • 平均月収…20~25万円
  • 平均年収…200~330万円

ただし、上記の平均給与は経験が浅く、業務に役立つ資格等も持っていない場合の数字です。

仕事をこなしていくなかで高いコミュニケーション能力や調整力、情報処理のスキルを身に付ければ、総務のスペシャリストとしてキャリアアップしていくことも可能でしょう。総務として他者のサポート、管理業務を極めることができれば、人材や労務管理に全般的に関わるマネジメント職へのキャリアチェンジも夢ではありません。

そうなれば、総務の平均よりも高い400万円以上の年収を稼ぐこともできるはずです。

しかし、総務職を極めるのは簡単ではありません。「社内の何でも屋」である総務には、日々さまざまな部署から必要な能力が異なる仕事が大量に持ち込まれます。総務はときにクレームも受けながら、そのすべてを適切に処理しなければならないのです。

総務のスペシャリストになるなら、仕事を通してたくさんのことを学び、忍耐強くかつ柔軟に対応する姿勢が不可欠だと覚えておきましょう。


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できる総務になるためにおすすめの資格

特別な資格を必要としない総務職ですが、将来的に総務のスペシャリストになっていきたいなら、キャリアアップに役立つ資格を計画的に取得しましょう

以下に、総務としてキャリアや収入とアップさせていくのに役立つ資格を紹介しますので、参考にしてくださいね。

中小企業診断士

中小企業の経営課題の診断、また課題解決にすいて助言を行うのに必要な国家資格。持っていると企業の経営状況の分析や成長戦略の立案ができる他、行政・金融機関とのパイプ役になることもできます。

日商簿記検定

経理や会計に関する専門知識があることを証明する認定資格。いくつかの段階がありますが、2級以上を取得すればビジネスレベルの経理能力があるとみなされる。

経理の他、経理業務に携わることの多い総務職の人も持っていて損はありません。

マイナンバー実務検定

関連する法律等を理解し、適切にマイナンバーを扱うための知識があることを示す資格。特に人事・労務に携わる人に取得が推奨される資格だが、人事部の仕事までカバーする総務職員も持っておきたい資格です。

衛生管理者

労働者の作業環境、健康の管理や労働災害防止のための施策を行えるようになる国家資格。従業員が50人以上いる企業には、衛生管理者資格を持つ人の雇用が義務付けられています。取得すれば総務の業務への理解が深まるうえ、資格手当の支給や役職の変更による給与アップが期待できます。

キャリアコンサルタント

個人のキャリア形成についてアドバイスしたり、企業内にキャリア形成に関わる制度を整備する際に必要になる国家資格。人事部とともに、自社で働く人のキャリアを幅広くサポートしたい総務職員におすすめです。

外国人雇用管理主任者

外国人を雇用するにあたり、必要な知識を持っていることを証明する資格。取得のための勉強を通し外国人雇用に関連する法律や基礎知識、ビザの申請、雇用契約書の作成や利用できる助成金制度などを理解できます。所属企業が外国人労働者の雇用を検討しているなら、取得しておいて損はないはずです。

社会保険労務士

労働や雇用など、企業の労務管理に関する専門知識を持つ人だけが取得できる国家資格。企業の労務管理には欠かせない存在であり、一般的な企業では労務部に資格保有者を雇い入れるか、社会保険労務士法人と契約して資格保有者にしかできない業務を依頼しています。

このため取得出来れば、業務内容の変更や資格手当支給に伴う給与のアップが期待できます。

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比較的難易度が低く、総務の仕事に役立つ資格

なお「上記資格はハードルが高い」「もう少し気軽にチャレンジできる資格が良い」という人には、まず以下3ついずれかの資格を取るのがおすすめですよ。

  • TOEIC…英語能力を示す資格、業務内容によっては評価対象となる
  • MOS検定…WordやExcelを使った、事務作業の能力を証明する資格
  • 秘書検定…3級以上を取得すれば、高いビジネスマナーがあることを証明できる

総務は人事や経理の業務も担当することがある

会社の規模によっては、総務部が人事業務や経理業務を担当することもあります。総務部はバックオフィス部門と関わる機会が多いため、他部署の仕事を理解しておくとスムーズに働くことができるでしょう。

こちらの記事では、人事部と経理部の仕事について解説しています。総務部に配属された人や総務部への転職を考えている人はぜひ目を通してみてくださいね。

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おわりに:日々の仕事をこなしつつ、総務としてのキャリアアッププランを考えてみよう

企業規模が小さいほど、総務の仕事は幅広くなります。たくさんの人員を抱える資金的余裕のない中小企業では、一般的な総務の業務の他に人事や労務、法務、広報の仕事まで、総務部職員が担うことになるでしょう。総務職としてキャリアアップしていくには、日々の業務から柔軟に学び、サポートと管理に必要な知識を極めていけるかが重要です。スキルを高め、それを証明する資格も計画的に取得して、自らのキャリアと年収を高めていきましょう。

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