40代以降のミドル世代の転職は、20代・30代と同じようにはいきません。給与やポジションなど積み重ねてきたキャリアに応じて「ハイクラス転職」を成功させる人も増えてきています。
今回は、ハイクラス転職成功のための準備やアピールポイントなどを紹介していきます。
- この記事でわかること
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- ハイクラス転職で目指せるキャリアプラン
- どんな人物像や経験がハイクラス求人とマッチするか
- 企業が行うリファレンスチェックの内容
- ミドル世代のハイクラス就職におすすめの転職エージェント
転職でよく聞くハイクラスとエグゼクティブの違い
まずはハイクラス、また転職市場で一緒に目にすることの多いエグゼクティブという言葉の意味と、それぞれの違いを理解しましょう。
- 転職業界の「ハイクラス」とは
- 明確な定義はないが、転職サイトでは年収800~1,000万円以上の求人をハイクラス求人、これら求人への応募資格を有する人材をハイクラス求人などと呼ぶ。高い役職や高額な年収の求人、またこの待遇を受けるに値する人材のことを指してハイクラスと呼ぶ傾向が強い。
- 転職業界の「エグゼクティブ」とは
- 語源は英語で実行力、実行力があると言う意味の「executive」だが、明確な定義はない。ただ、語源から派生してCEOやCOOなど、経営幹部層のことをエグゼクティブ層と呼ぶことから派生し、部長以上の役職への転職を指すケースが多い。
上記の通り2つとも、日本の転職市場においてここ10年ほどで使われるようになった言葉であり、明確な定義はありません。
このためハイクラス人材とは、高い役職や1,000万円前後の高年収を受け取るにふさわしい経歴・実力のある人材と理解しておけば十分でしょう。
ハイクラス転職を成功させるメリット
他の一般的な求人にはない、ハイクラス求人に応募することで期待できるメリットとしては、以下が挙げられます。
- ハイクラス求人に応募するメリット
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- 現職で就いている役職よりも、さらに高い役職ややりがいある役割に就ける可能性がある
- 役職や役割の変化に伴い、現在の職場よりも高い年収や待遇を保証してくれる
- これまで携わってきた業界のハイクラス求人に応募すれば、即戦力として業界トップレベルの企業に入社できる
- これまでに培ってきたスキルを活かし、未経験の業界で唯一無二の存在になることも可能
- 経営層に入る役職に就けば、転職を機に経営に関わっていける可能性がある
ミドル世代のハイクラス人材に求められる能力や経験
高い年収、社会的地位を保証してくれるハイクラス求人ですが、具体的にはどのような人材がその応募資格を満たすハイクラス人材となり得るのでしょうか。
ハイクラス求人が理想の人物像としている、具体的な募集要項からハイクラス人材の条件をリストアップしてみました。
- ハイクラス求人が求める人物像
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- プレイヤーとしてだけでなく、人材育成や成績管理などのマネジメント経験がある
- マネージャーとしてチームを成功へ導き、所属する企業に貢献した実績がある
- 大企業に勤務し、大きな組織に所属しながら大人数をまとめたマネジメント経験がある
- 特定の業界や製品、分野などに対し、専門家と呼ぶに十分な知識や技術、資格を有する
- 現状からの課題の抽出、課題解決のために達成すべき適切な目標の設定、立案した解決策をもとに組織を動かす経営層に必要なスキルを持っている
- 社内外の関係者と意見を交わし合い、納得したうえで動いてもらうことのできる協調性と調整力を持ち合わせている
- 求人を掲載する企業、または業界への強い関心、または豊富な知識を持っている
- 海外へ赴任して現場管理や拠点の立ち上げ、または海外進出のための戦略立案に関わったことがある
いずれも非常に高難易度であり、入社後すぐに会社組織の中核を担えるような人材でなければ、ハイクラス求人になり得ないことがわかりますね。
このように、ハイクラス求人が非常に高い能力や幅広い経験を持つ人材だけを求めるのは、以下のような募集背景があるためです。
- ハイクラス求人、募集の背景
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- 現在の会社の成長速度、規模に社内の管理体制の構築が追い付いておらず、今すぐにでもしっかりマネジメントできる人材が欲しい
- 既存の事業を拡大するため、自社の属する業界や手掛ける事業の専門家を採用したい
- 他の企業や部門を買収したいが、全体を統括・管理できる人材が自社内にいない
ハイクラス求人を出す企業は、今すぐに自社に必要な人材を手に入れたいと考えています。だからこそ応募条件も厳しく設定していますし、その分、高い給与や役職を用意してでも高い能力を有する即戦力の人材に入社してほしいと考えているのです。
ちなみに、ハイクラス求人で募集されることの多い職種・役職の具体例としては、以下が挙げられるでしょう。
- ハイクラス転職がしやすい職種・役職
ハイクラス転職成功へのアプローチと「リファレンスチェック」
互いに求める条件が高い分、マッチングも難しいのがハイクラス転職です。それでも転職を成功させたいなら、あらゆる経路から情報を集めて転職活動を進めるのがポイントでしょう。
ハイクラス転職成功のために辿るべき、情報経路の具体例としては以下が挙げられます。
- ハイクラス転職成功のため、利用すべき求人情報源の例
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- 担当のコンサルタントが、選考への対策やキャリア相談をしてくれる転職エージェント
- 企業の採用担当者、または転職エージェントからのヘッドハンティングを受けることができる、スカウト型の転職支援サービスを利用する
- 信頼できる友人の他、これまでに築いた人脈を使い知人から求人を紹介してもらう
自分と企業、共通の知り合いを介してハイクラス求人を紹介してもらう場合、紹介者の顔を立てなければならないなどの事情から以下の懸念もあります。
- 知人からの求人紹介には注意点も
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- 途中で辞退しにくく、トラブルになると知人との関係が悪化しかねない
- 仕事を紹介した知人本人が上司になることもあり、関係が変わる可能性がある
- コネ入社だと入社後に色眼鏡で見られて、なかなか新しい環境になじめない
- 知人から聞いていた条件や労働環境と、入社後の実情にギャップを感じることがある
自力で求人を検索する手法での転職活動では、出会える求人件数に限りがあります。ハイクラス求人は非公開、または紹介限定になっていることも多いため、転職エージェントやスカウトサービスを利用しなければ出会えないものも多いです。
ハイクラス転職を成功させたいなら、複数の転職エージェントや転職支援サービスに登録して、幅広く情報を集めましょう。
ちなみに、転職エージェントの担当コンサルタントは変更してもらうことも可能です。担当者の態度や自身との相性、変更を依頼したときの対応、また求人の質が自身の希望とどのくらいマッチしているかを考慮し、メインで使うサービスを絞り込むと良いですよ。
なお、ハイクラス転職の成功には入念な事前準備も欠かせません。短い人でも3~6か月、長い人では1年ほど転職成功まで時間がかかることもありますので、自己分析や資金の用意など、事前準備は万全にしておきましょう。
そのうえで、転職エージェントの担当者と密に連絡を取り合い、二人三脚で転職活動を進めると成功できる確率がグッと高くなりますよ。
また、転職の手法と合わせてハイクラス転職成功のために知っておきたいこととして、リファレンスチェックがあります。
- リファレンスチェックとは
- 採用活動中の企業が応募者の経歴や身元を調べること。経歴照会、身元照会とも言われるもので、入社後のトラブルを避けるために、応募者の人柄や仕事ぶりなどへの評価を企業側から第三者へヒアリングする
リファレンスチェックのパターンには下記の流れがあります。
- 《1》応募者からの推薦文の提出
- 求人に応募する本人が、第三者に作成してもらった推薦文を提出するパターン。このケースでは、応募者本人がリファレンス先を選ぶことができる。推薦文ではなく連絡先を提出し、採用する企業からリファレンス先へヒアリングするケースもある。
- 《2》企業や転職エージェントが実施する
- 採用をする企業、または求人の掲載・紹介を行う転職エージェントや、彼らから依頼を受けた調査会社が間に入り、リファレンス先の選定からヒアリングまで行うパターン。
外資系企業をはじめ、近年では日系企業のハイクラス転職の現場において取られる手法ですので、自身もチェックを受ける可能性があることは理解しておきましょう
ビジネスSNSを活用して人脈と転職機会を作るメリット
求人情報をメインに扱う転職エージェント以外に、実はSNSもハイクラス転職の成功に役立ちます。
転職活動において、ビジネスSNSが果たす役割は以下の2つです。
- SNSがビジネス、転職活動において果たす役割
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- 転職活動中には、求人情報や興味のある業界、企業の動向を知る窓口となる
- 自身に興味を持つ人物や企業とつながることで、将来的な転職成功の礎となる
近年では、会員同士のコミュニケーションを目的とする従来型のSNSに加え、ビジネスシーンに特化したSNSも複数種類存在しています。いずれも自身の実名、勤務先、経歴などを公開する前提ではありますが、SNSもハイクラス転職成功のための武器となり得るのです。
ハイクラス転職をめざしているなら、ビジネスSNSを利用し始めておいて損はありません。
40代向け転職エージェント スカウトやヘッドハンティングを待つなら?
20~30代の若年向けの求人に比べそもそもの件数が少ないこと、また非公開案件として扱われやすい特性から、条件に合うハイクラス求人をみつけるのは非常に難しいと言えます。
ミスマッチングを避け、効率的にたくさんのハイクラス求人と出合うには、やはり転職エージェントの利用がおすすめです。
以下に、豊かなキャリアを武器にハイクラス転職をめざす40代・ミドル世代にぜひ活用してほしい転職エージェントを5つ紹介します。利用を検討してくださいね。
1:CAREER CARVER(キャリアカーバー)
年収800万円以上の求人だけを取り扱う、ヘッドハンター型の転職エージェントで、運営会社は、日本の転職業界最大手グループであるリクルートです。
求職者は匿名で自身のレジュメ、つまり履歴書と職務経歴書を公開します。採用活動中の企業から依頼を受けた、エージェントからの声掛けを待つ方法です。
2:JACリクルートメント
アジア7か国に事業所を持つ、グローバルな転職エージェント。イギリス創業で、特に外資系企業や海外勤務を前提としたハイクラス求人に強みを持っています。
求人の質が高く、英文レジュメの作成や交渉のサポートも手厚いのが特徴です。グローバルな経験を持ち、転職を機に着実にキャリアアップしたいミドル世代には特におすすめ。
3:ビズリーチ
年収600万円以上の求人を中心に扱い、ヘッドハンティングに注力する転職サービス。求職者はヘッドハンティングを待つことで使う無料プラン、またはサイト独自の審査を経て、より能動的な転職活動ができる有料プランの2種類から利用の仕方を選択できます。
優秀なヘッドハンターから、年収1,000万円以上のハイクラス求人のヘッドハンティングを受けたいなら、まずは無料プランへ登録してみましょう。
4:パソナキャリアハイクラス
人材紹介会社大手、株式会社パソナが運営するハイクラス・エグゼクティブ層向け特化型の転職エージェント。年収700万円以上、役職クラスの求人をメインに取り扱います。
応募者の担当となるキャリアアドバイザーの対応が丁寧、支援が手厚いと評判が高いので、第三者のサポートを受けてハイクラス転職を成功させたい人におすすめです。
5:doda
国内でもリクルート、マイナビに次ぐ大手転職エージェント。検索型の転職サイト、そして転職エージェントの両サービスを提供していて、非公開求人数が多いのが特徴です。
キャリアアドバイザーからの支援も手厚く、チャットで迅速なやり取りも可能です。全国各地のハイクラス求人を幅広く閲覧、紹介してもらい、親身なサポートのもと転職活動を進めたい人向けのサービスと言えます。
おわりに:ミドル世代のハイクラス転職は、幅広い情報収集と入念な事前準備が成功のカギとなる!
役職者や経営層、外資系企業や海外での勤務など、高い社会的地位と年収を約束する求人のことをハイクラス求人と呼びます。そしてハイクラス求人への応募資格を満たす、経歴とスキルの持ち主がハイクラス人材です。このためハイクラス転職の対象となるのは、主に30代後半から40代までのミドル世代のみ。これまでのキャリアを活かしハイクラス転職を成功させたいなら、幅広く情報を集めしっかり事前準備をして臨みましょう。
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