少額での挑戦も可能になった昨今、株式証券の売買などを行う投資への挑戦のハードルは低くなってきています。そこで気になるのがインターネット証券。気軽に投資を始められると聞きますが、どんな準備や手続きが必要なのでしょう。
そこで今回は投資初心者に向けて、ネット証券とは何かを解説。店舗型証券との違いや利用にあたっての口座開設時の注意点、おすすめのネット証券まで具体的に紹介します。
- この記事でわかること
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- 店舗証券とネット証券のメリット、デメリット
- 証券会社やタイプによって手数料が違うのはなぜ?
- 利益も確定申告するの?どの口座を開設すると楽チン?
- LINE?SBI?人気ネット証券の特徴
店舗型証券とインターネット証券の違いは何?
証券会社には、大きく店舗証券とネット証券の2種類があります。
- 【店舗証券】
- 全国各地に店舗を構え、対面で営業して証券の販売や取引を行う証券会社のこと。
- 例)野村證券、大和証券 など
- 【ネット証券】
- 店舗を持たず、原則オンラインでのみ証券の販売や取引を行う証券会社のこと。
- 例)SBI証券、LINE証券 など
両者の最大の違いは、対面での店舗営業の有無にあります。
店舗証券最大のメリットは対面で商材の説明、口座開設や売買注文、各種手続きに関する質問などを担当者に直接相談できるところにあるでしょう。
ただ、その分人件費がかかるため、取引に伴い発生する手数料は高めに設定されています。
一方でネット証券では、口座開設や売買について質問や依頼ができる担当者がいません。
商材を購入しサービスを利用するには、すべて利用者自身で手続きを行う必要があります。
しかし人件費がかからないため、取引にかかる手数料は店舗型証券に比べ、ネット証券では手数料が安価に設定されているのがメリットです。
ネット証券は手数料が安い?投資に手数料はなぜかかる?
証券会社は商材の販売、顧客の相談に乗る営業担当者や、電話で顧客からの相談や注文依頼にこたえるサポートセンターを備えています。
証券会社での取引に手数料がかかるのは、これら取引にかかる手間や人件費を賄うためだと言えます。
なお手数料の金額は、利用するプランや取引回数により変わってきます。
代表的なものは以下の約定ごと、または取引金額ごとに手数料を支払う定額プランです。
【証券会社の代表的な手数料プラン】
- 約定ごとのプラン
- 1回の取引ごとに、一定額または取引金額に応じた手数料を支払う方法。
- 定額プラン
- 取引回数にかかわらず、1日の取引額の合計額に応じて手数料を支払う方法。
1日に3回以上取引をする場合、ほとんどの証券会社では約定ごとに支払うよりも、1日の取引合計額に応じて手数料を支払う方が安く済ませられるでしょう。
また手数料を安く済ませたいなら、店舗証券よりもネット証券の方が断然お得です。
あなたの投資スタイル、投資にかけられる予算などに合わせて、損のないよう手数料の支払いプランを選んでください。
投資するとき口座開設はどうすればいい?提出書類は?
証券会社を介し投資をするには、その証券会社に投資用口座を持つ必要があります。
かつては、口座開設するには銀行や証券会社の店舗に赴くか、必要書類を取り寄せて郵送で手続きを行う必要がありました。
しかし近年では、オンラインのみの手続きで口座開設可能な証券会社が増えています。
オンラインで口座開設手続きを行えば、最短で翌日から投資を始められるようになります。
以下の必要書類を揃え、必要事項を入力して講座を解説してみましょう。
【オンラインでの口座開設に必要なもの】
- 個人番号を確認できる
- ⇒マイナンバーカードを持っている場合は、これ1枚あればOK
- 通知カードはあるが、マイナンバーカードを持っていない場合
- ⇒個人番号の通知カードの裏表と、運転免許証など本人確認書類の両方が必要
上記書類をそれぞれ裏表、スマホのカメラで撮影した画像のアップロードをし、本人確認を行い、オンラインでの口座開設を完了させることができます。
なお現在も、店舗証券・ネット証券のいずれでも郵送での口座開設手続きが可能です。
オンラインに比べ手間も時間もかかってしまいますが、どうしても郵送で手続きしたい場合は、口座を開設する証券会社に口座開設申込書を送ってもらいましょう。
投資用の特定口座とは?「源泉あり・なし」はどっちを選ぶ?
投資で得た利益の20%は、税金として国に収める義務があります。
このため、投資で得た利益にかかる税金の支払い方を問う項目として、投資用口座の開設時には以下のような選択肢が提示されます。
【特定口座の利用申し込みについて】
- 特定口座、源泉あり
- ⇒投資で得た利益にかかる税金は、証券会社に源泉徴収してもらい国への支払いまですべて対応してもらう
- 特定口座、源泉なし
- ⇒投資で得た利益にかかる税金は、証券会社が作成した取引明細をもとに、確定申告をして国に支払う
自身での確定申告の手間を省きたいなら「特定口座、源泉あり」を選ぶと良いでしょう。
ただし会社員の場合、給与所得以外の年間20万円までの所得は免税の対象となります。
あなたが会社員で、投資で得る利益が年間20万円以内の見込みであれば、自分で収入と税金の申告=確定申告ができる「特定口座、源泉なし」を選ぶ必要があります。
この場合に「特定口座、源泉あり」を選んでしまうと、会社員であっても免税を受けられなくなってしまいますので、注意しましょう。
ネット証券のおすすめは?
最後に、おすすめのネット証券会社5社について、それぞれの特徴を紹介していきます。
あなたの考え方や、投資のスタイルに合った証券会社を選ぶためにお役立てくださいね。
【1:LINE証券】
野村ホールディングスと、LINEの子会社LINE Financialが共同開発した証券会社。
LINEアプリをインストールしておけば、アプリのウォレットタブから簡単にアクセスして、数回のタップで手軽に投資取引を行えます。
【2:SBI証券】
手数料の低さから、多くの利用者を集めている証券会社。
デイトレード、中長期投資のどちらを行っても少ない手数料だけで取引を行えること、投資情報の提供量の多さや、IPOの取扱数の多さを強みとしています。
【3:DMM.com証券】
5万円以内なら50円、300万円以上でも800円、信用取引なら300万円以上の取引でも手数料0円と、業界最安クラスの手数料が魅力の証券会社。
スマホでもパソコンでも使いやすいようツールをカスタムし、快適に投資操作を行えます。
【4:松井証券】
大正7年創業の老舗証券会社で、日本で初めてネット証券を始めたとされる。
手数料の低さ、投資情報サービスやトレードツールを無料利用できるなど、利用者目線に立った複数のサービスを利用できるのも魅力のひとつです。
さまざまな投資情報を無料で得ながら、少額取引をメインに行いたい人におすすめです。
【5:マネックス証券】
1999年からオンライン金融取引を行う、大手のネット証券会社。
国内だけでなく海外の株式、FXなど幅広い金融商品を取り扱っていること、複数の注文方法から取引形態を選べることを特に強みとします。
おわりに:オンラインで手軽に、迅速に始められるのがネット証券のメリット!
証券会社には店舗証券とネット証券の2種類がありますが、近年では、オンラインだけですべての取引を完結できるネット証券が人気を集めています。また店舗に配置する人員が不要な分、取引にかかる手数料が割安なところも、ネット証券の魅力です。スマホを使って少額から手軽に投資を始めたいなら、口座開設からオンラインで可能なネット証券を利用すると良いでしょう。
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