老後の住居はどうすればいい?老後のお金や住まいの不安を解消する方法

老後の住居について相談する夫婦お金の悩み
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通院や介護の必要が出てきたら…そう考えると、老後のお金や住居についての不安は尽きません。

そこで今回は不安を抱きがちな老後のお金・住居の問題に焦点を当て、代表的な高齢者向け住宅の種類や特徴、シニア世代の働き方、お金を稼ぎ続ける方法を解説していきます。

この記事でわかること
  • 老後の住居確保に不安を抱くのはどうして?
  • サービス付き高齢者向け住宅、シニア向け分譲マンション、老人ホームの違い
  • 老後は持ち家で過ごすなら住宅ローンやリフォーム、相続をどうする?
  • 再雇用?派遣?シニアのお仕事事情
  • シニア世代に向いている仕事の種類

老後の不安で多いのは健康・お金・介護問題など

JA共済が実施した老後の不安に関する調査結果によると、老後について不安に感じていることのトップ3は以下の通りでした。

【老後の生活で不安を感じていること】

  • 《第1位》病気・ケガ…78.4%
  • 《第2位》生活費…51.5%
  • 《第3位》自分自身の介護…49.9%

さらに同じ調査内で「公的年金のみで生活することに不安はありますか」と質問した結果、81.8%もの人が「ある」と回答したそうです。

ただでさえ公的年金だけでの生活に不安があるのに、病気やケガになったら医療費がかさみ、働けなくなって生活に困窮するのではないかという心配があるようですね。

上記の調査結果からは、多くの人が老後の生活にかかるお金と、ケガや病気で働けなくなることに不安を抱いていると推測できます。

実際に、定年退職を迎えた人のおよそ6割が継続的に就労していることからも、多くの人が老後の経済状況に不安を感じていることがわかりますね。

また生活にかかる費用と密接にかかわるのが、老後の住居に関する問題です。

年齢を重ね、体の自由が利かなくなってくると、住み慣れた家を手放す必要が出てくるかもしれません。

しかし高齢になると、一般的な賃貸住宅・分譲住宅への入居は難しくなるのを知っていましたか?
高齢者を受け入れていて、かつ、環境や利便性、住むための費用条件を満たす物件を慎重に探さなければならないのです。

お金と継続的な就労、住居問題をひとつずつ解決していくことが、老後への漠然とした不安の解消に役立ちます。

サービス付き高齢者向け住宅の特徴と費用目安

ここからは、高齢者を受け入れている住宅をそれぞれの特徴と入居にかかる費用の目安とともに見ていきましょう。

まずは「サービス付き高齢者向け住宅」、通称「サ高住」について解説します。

【サービス付き高齢者向け住宅の特徴】

  • 比較的元気で、自立生活可能な高齢者なら賃貸契約で入居できる
  • 具体的な入居条件は60歳以上で要介護、容姿絵認定を受けている人
  • 入居者本人の配偶者、60歳以上の親族などとの同居もOK
  • 入居するには、各サ高住への入居申し込みが必要
  • 部屋は広めのバリアフリー仕様で、日中の見守りや生活相談に応じてもらえる
  • 別途料金がかかることが多いが、食事の提供や生活支援も受けられる
  • 夜間緊急通報サービスがつくところが多いが、介護サービスの利用には別途外部の介護事業所との契約が必要になる
  • 施設により、受けられるサービス内容に差が大きい
  • 入居にかかる費用は家賃2~3か月分の敷金、そして10~30万円の月額家賃
  • 比較的低予算で入居できるが、入居者同士の交流が少ないところもある

シニア向け分譲マンション

続いて、「シニア向け分譲マンション」の特徴や入居にかかる費用目安を見ていきましょう。

【シニア向け分譲マンションの特徴】

  • 施設により入居に必要な条件が異なる、高齢者向け分譲マンションである
  • 自立生活が可能であることを条件とする施設が多く、要介護者は要相談
  • 分譲マンションの一室を購入するかたちになり、部屋の所有権を得られる
  • 部屋は高齢者が生活しやすいよう工夫され、共有スペースもゆったり設計されている
  • 共有スペースには大浴場、娯楽室など、生活を豊かにする設備が揃っている
  • フロントサービス、見守り、緊急時対応など高齢者向けサービスが充実している
  • 食事や洗濯、清掃など生活支援サービスの利用はオプションとして提供している
  • 介護サービスを受けたい場合は、別途外部事業所との契約が必要
  • 入居にかかる費用は購入費用の1,500万円~数億円、そして10~30万円の月額維持費
  • 固定資産税の対象となり、物件の数自体が少ない
  • 部屋の所有権を変えるので、賃貸物件にしたり、売りに出すこともできる
  • サークル活動など、入居者同士の交流が盛んな傾向がある

有料老人ホームの特徴は?特別養護老人ホームとの違いはどんなもの?

最後に紹介する高齢者向け住居は、高齢者を収容する有料老人ホームです。

有料老人ホームは高齢者の心身の健康を保ち、生活を安定させるのに必要な食事、介護、家事、健康管理のうちいずれか1つ以上のサービスを提供する住居を指します。

【有料老人ホームの特徴】

  • 入居し、施設が提供するサービスを受ける利用権を購入する
  • 部屋の面積はサ高住に比べて狭いことが多く、他の入居者との共同生活が前提
  • 外出するにも許可が必要で、暮らしの自由度は決して高くない
  • 入居の条件は60歳、または65歳以上で自立生活が可能、または要介護の人
  • 入居前に、数百万円単位の入居一時金の支払いを求められることが多い
  • 一時金とは別に、15~30万円と高額な月額費用がかかる
  • 見守りはもちろん、食事や介護サービスに至るまで、高齢者の暮らしに必要なポートを施設サービスとして受けることができる

自宅に近い自由度の高い暮らしができ、受けるサービスを選択できるサ高住に比べ、有料老人ホームは自由度が低いとされます。しかし、有料老人ホームでは、高齢者に必要なサービスを一貫して受けられるのが特徴です。

なお有料老人ホームには、目的やサービスの提供方法、入居の条件などにより以下のような種類があります。

【有料老人ホームの種類】

《介護付有料老人ホーム》

  • 都道府県から「特定施設入居者生活介護」指定を受けている人のみ入居可能
  • 洗濯や掃除など生活支援、食事や入浴、排せつなど身体介護から機能訓練、レクリエーションに至るまでさまざまなサービスを受けられる
  • 施設職員がサービス提供を行う施設を「一般型」、外部の介護事業所から職員を呼ぶ施設を「外部サービス利用型」と区別する

《住宅型有料老人ホーム》

  • 食事や洗濯、掃除などへの生活支援サービスを受けられる
  • 介護サービスが必要な場合は、別途在宅介護サービスを提供する事業所と契約し、施設まで来てもらって受けることになる
  • 訪問介護事業所やデイサービス、居宅介護支援事業所が併設されていることが多い
  • 外部の介護事業所との契約が必要なため、介護度が高い場合は介護付き有料老人ホームよりも利用費用が高額になりがち

《健康型有料老人ホーム》

  • 家事のサポート、食事の提供などの支援サービスを受けられる
  • 入居の対象は、自分のことは自分でできる自立した状態の高齢者のみ
  • このため温泉やスポーツジムなど、自立した状態を維持した人向けの設備がある
  • 施設数自体が、他の老人ホームに比べ非常に少ない
  • 要介護認定を受けた場合は、契約を解除し退去しなければならない

また似た名称で、同じような施設イメージを持たれがちな「特別養護老人ホーム」、通称「特養(とくよう)」と有料老人ホームの違い・特徴は以下の通りです。

【有料老人ホームと特別養護老人ホームの違い】

  • 有料老人ホームは、民間企業が運営する民間施設
  • 特別養護老人ホームは、社会福祉法人や自治体運営の公的施設

【特別養護老人ホームの特徴】

  • 所得が低い人でも入居しやすい
  • 要介護3以上の認定を受けないと入居できない
  • 待機者が多いため、入居までに時間がかかるケースがある

本人や家族の心身の状態、希望する住環境、かけられる予算などの条件に合った入居先を探してくださいね。

持ち家で老後を過ごすなら?どんな問題を解消するといい?

老後も住居を移さず、現在の持ち家で暮らし続ける予定なら、以下4つの問題点を解決する必要があります。しっかり確認し、早めに家族・親族間で協議しましょう。

【1:住宅ローン】
老後の生活を圧迫しないよう、早めに全額を返済しておきましょう。
【2:リフォーム】
加齢による転倒、ケガのリスクに備え、バリアフリー仕様にあらかじめリフォームしておくと安心です。リフォームにかかる数十~数百万円の費用は、後々になってから生活費を圧迫しないよう、働いている間に用意しておきましょう。
【3:売却の準備】

持ち家で暮らすつもりであっても、病気やケガから要介護状態となり、病院や介護施設への入所を余儀なくされるかもしれません。そんなときは、持ち家を売却する必要が出てきます。売却の必要性が出てくる前に、早めに売却の条件や委託する不動産業者などについて決めておいてください。
また、長期間にわたり家が売れない可能性もあります。その間も固定資産税や修繕積立金、管理費などの諸費用・税金は発生します。
ローンの返済やリフォーム費用とともに、これら売却までにかかるランニングコストの捻出方法についても考えておきましょう。

【4:相続対策
自分達が亡くなった後、子どもたちや親族間でトラブルにならないよう、相続対策も忘れず行って下さい。
あらかじめ物件や土地価格について調べ、相続後の対応方法や手続きの手順、支払うべき相続税についても調べ、家族に伝達しておくことを推奨します。

老後の収入は年金だけじゃ不安?シニア人材が働く方法

1966年4月2日以降に生まれた人は、65歳以上にならないと年金を受け取れません(2020年9月時点)。

また、年金として受け取れる受給額の平均は男性で月におよそ15万円、女性は月におよそ9万円だと言われています。

毎月10万円前後しか収入が得られないとなると、生活への不安は大きくなるでしょう。

年金を受給しつつ月に数万円ほどの収入を得られるよう計画的に就業し、生活費を稼ぐことをおすすめします。

働くことで生活にハリが出ますし、なにより年金とは別に収入減があるという状況が、不安な気持ちを和らげてくれるはずです。

定年後再雇用制度で老後の職を確保するときのポイントは?

一般的な60歳での定年退職後、就業先を確保する方法のひとつに「定年後再雇用制度」の利用が挙げられます。

【定年後再雇用制度とは】
高齢者雇用安定法に基づいた、定年退職後の継続雇用制度のこと。労働者の希望次第で、定年退職をした人と雇用主との間に、再度雇用契約を結ぶことができるというもの。

年金受給年齢の引き上げを受け、定年を65歳未満としている企業のほとんどは、この定年後再雇用制度が実施しています。

ただ、再度の雇用契約にあたっては期間の定めのある非正規雇用となり、給与額は定年前の50~70%に下がるのが一般的です。

再雇用制度を利用するなら、あらかじめ細かい条件までしっかり確認してください。

シニア派遣で経験やスキルを活かす仕事を発見

定年退職後、現役時代に培ったスキル・知識をもとに派遣職員となり、働く方法もあります。

【派遣職員とは】
人材派遣会社と雇用契約を結び、紹介される派遣先企業で働く人。
雇用元と就業先が異なること、原則として3か月ごとも契約更新が必要となる点が大きな特徴。

近年では年金受給年齢の引き上げ、少子高齢化の影響を受けて、職務経験豊富なシニアを派遣職員として採用・就業させる企業も増えているのです。

これまでに長期間職人として働いてきた人や、経営に携わってきた人であれば、高い能力を持つ人材として高時給で働ける可能性もあります。

ただ、派遣の契約更新期間は最長でも3年なので、正社員採用されない限り3年以上同じ職場で働くことはできません。

再雇用制度を利用せず、時間的な自由度が高く自身の能力を活かせる仕事を探したいなら、シニア派遣の利用を考えるのもおすすめでしょう。

シニア向け求人はアルバイトや公的機関で見つかることも!

60歳以上のシニア向け求人は、若者向けの求人と同様、インターネット上のアルバイト情報サイトや公的機関のサイトに掲載されています。

特に工場などでの軽作業、ビルなどでの施設掃除、マンション管理人、警備員などの職種の募集が多く見られるので、ぜひ探してみてください。

おわりに:健康な心身を保ち、早めに老後に備え不安を和らげて

年齢を重ねると、新たに就業することや賃貸・分譲住宅に入居することが難しくなります。また年金受給年齢の引き上げや、受け取れる年金額の減少傾向も相まって、老後のお金、住居、生活への不安は大きくなりがちです。そんな老後の不安には、情報を集め早めに老後への備えを行うことで対処しましょう。40~50代のうちから定年後の住居や勤務先、必要な生活費用の目安を概算し準備しておけば、漠然とした不安は解消されますよ。

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