髭と一緒に肌にも剃刀を当てるひげ剃りは、男性の肌に多大なダメージを与えます。
清潔感を保つために毎日、人によっては1日に何度もしなければならないひげ剃りによる肌ダメージを軽減するには、どうしたらいいのでしょうか。
今回はひげ剃りのリスクと男性がスキンケアを行うことの重要性、その方法まで紹介します。
男性の肌はダメージを負いがち!ひげ剃りのリスクって?
ひげ剃りでは、剃刀を肌に当て滑らせることで髭を短くカットしますが、このとき肌表面の皮脂膜や角質も髭と一緒に傷つけられてしまいます。
髭と一緒に削り取られる角質や皮脂膜の役割は、肌表面の水分や皮脂の量を適切に保ち、外部刺激から肌を守ること。ひげ剃りの後に肌の表面が白っぽく乾燥したように見えるのは、肌が剃刀で傷つけられたことで肌がダメージを受けている証なのです。
また見た目の変化以外にも、ひげ剃り後の肌にはかさつきやひりつき、水やお湯が染みるなどの症状や、ひげ剃りの際に剃刀がひっかかりやすくなるなどのデメリットが現れてきます。
このような、いわゆる剃刀負けの症状を防ぎ、ひげ剃りによるダメージから肌を守るには、日々しっかりと保湿を行い肌の保水・保湿機能を高めるのが効果的です。
次章から紹介する男性向けのスキンケア方法、保湿のテクニックを参考に、肌をひげ剃りのダメージから守り健康な状態に保つ努力をしましょう。
顔の脂汚れは洗顔でやさしく落とそう
性別を問わず、スキンケアの基本となるのは洗顔です。まずは男性の肌質を踏まえたうえで、正しい洗顔の方法を学んでいきましょう。
男性の肌は女性に比べて皮脂の分泌量が多いため脂っぽく、毛穴に汗や脂、汚れが詰まりやすい傾向があります。これを踏まえ、肌を傷つけることなくしっかりと汚れを落とすことが洗顔の基本です。
以下に、正しい洗顔の方法を5つのステップに分けて紹介しますので、確認してください。
- 正しい洗顔作用5ステップ
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- 手を清潔にし、ぬるま湯で顔全体を予洗いする
- 手または道具を使って、洗顔料をモコモコになるまでしっかり泡立てる
- 特に皮脂の多いおでこ、Tゾーン、あごから顔全体へ乗せるようにして泡を広げ、泡を転がすようなイメージで20~30秒かけて洗顔していく
- 予洗いのときと同じくらいの温度のぬるま湯で泡をすすぎ落す(顔の各所に最低でも30回以上かける)
- 清潔なタオルを顔にそっと押し当て、やさしく水分を拭き取る
なお、洗顔をするうえで絶対にやってはいけないのは「肌に摩擦によるダメージを与えること」、そして「いきなり洗顔料をつけること」の2点です。
きれいにしようと力いっぱい手で顔をこすったり、ゴシゴシ顔を拭くのは、肌にダメージを与えることになるので絶対にやめてください。また、予洗いなしでいきなり洗顔料を顔につけるのもNGです。予洗いをした方が洗顔料の肌馴染みがよくなり、より効率的に汚れを落とすことができると覚えておきましょう。
なんといっても保湿が重要!化粧水と乳液を使いこなそう
洗顔後にすべきことは、化粧水や乳液、美容液など基礎化粧品を使ったスキンケアです。各化粧品がどのような効果を得るために使われることなのか、その役割については以下に解説していますので参考にしてください。
化粧水
「スキンローション」、男性なら「アフターシェーブローション」とも呼ばれます。洗顔やひげ剃りをした後の肌を引き締め、水分を補い、肌のうるおい環境を整えるために使用する基礎化粧品です。化粧水はたっぷりと手のひらに取り、乾燥している部分を中心に叩くように塗布します。
保湿剤
化粧水で補った水分を閉じ込め、肌に適度な潤いを保ちなめらかに整えるための化粧品。
成分や粘度の違いなどにより「保湿液」や「クリーム」「乳液」「美容液」などの種類があり、肌質や目的によって使い分けるとより高い保湿効果を得られます。化粧水の後、10円玉くらいの大きさになるよう保湿液も手のひらに出し、顔全体に薄く塗り広げて潤いを閉じ込めましょう。
男女問わず、水分を補う化粧水⇒潤いを閉じ込める保湿剤の順に基礎化粧品を使えば、保湿のための基本的なスキンケアは完了です。
ひげ剃り後のスキンケアのポイント
ひげ剃り後の男性の肌は、守るものを失った非常にデリケートな状態です。このためひげ剃りをしたあご周りの「Uゾーン」とその他の部位で、化粧水や保湿剤の種類や量を変えるなど、スキンケアのやり方を変えるのもおすすめですよ。
複数種類ある保湿剤のうち、どれを使えばいいのか迷った場合は乳液でOKです。ただし、いま使っている化粧水と乳液の組み合わせで十分に保湿できていないと感じているなら、肌質に合わせた美容液を使うと良いでしょう。
スキンケアが面倒ならオールインワンが楽
化粧品と乳液、美容液など、複数の基礎化粧品を洗顔後につけるのが面倒な人、また基礎化粧品の選び方がわからないという人には、オールインワン化粧品を使うのがおすすめです。
- オールインワン化粧品とは
- 化粧水と乳液、クリーム、美容液と言った基礎化粧品の効果を併せ持った化粧品のこと。1種類の化粧品を1回塗布するだけでスキンケアを完了できるが、化粧品や保湿剤を別々に使うよりも、成分の浸透力が落ちるのがデメリットとされる。
ひげ剃りによる肌ダメージを軽減し、男性の肌を健康な状態に保つには、継続してスキンケアを行う必要があります。このため、面倒だからとスキンケアをやめてしまうよりは、オールインワン化粧品を使ってスキンケアを継続する方が良いのです。
以下に、乾燥しがちな男性のスキンケアに適したオールインワン化粧品の条件を挙げておきますので、参考にしてくださいね。
男性に適したオールインワン化粧品の条件
- セラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、スクワラン、グリセリン、BGなどの保湿成分をたっぷりと含み、保湿力が高いもの
- 人工香料や人口着色料、サリチル酸、グリコール酸、エタノールや複数種類の精油など肌の刺激になるものが少なく、毎日使い続けられるもの
- 数か月以上無理なく使い続けることのできる、手ごろな価格のもの
ヒゲ脱毛でひげ剃りのダメージから解放!期間や費用相場って?
角質が傷つき、乾燥しやすくなる以外にもひげ剃りには肌荒れのリスクもあります。ひげ剃りに使う剃刀が汚れていれば、使ったときに肌にできた傷から雑菌が入って繁殖し、ニキビができる原因となってしまうのです。
ここまでに紹介したスキンケアを行っていても、ひげ剃り後の肌の痛みや乾燥、肌荒れに悩んでいる人は、肌が弱く毎日のひげ剃りに耐えられないのかもしれません。そんな人は、ひげ剃りによる乾燥・肌荒れへの対策のひとつとしてヒゲ脱毛を検討しましょう。
ヒゲ脱毛を行うことによるメリット・デメリットは、それぞれ以下の通りです。
- ヒゲ脱毛のメリット
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- ひげが薄く、伸びるスピードも遅くなるので手入れする手間や時間が減る
- ひげ剃りの機会、汚れた剃刀に肌が触れる機会が減るため、肌ダメージが軽減する
- ひげ剃りした後のジョリジョリした感触がのこりにくくなり、肌がつるつるになる
- ヒゲ脱毛のデメリット
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- 脱毛後は肌が敏感になるため、ひげ剃り後よりもしっかりとしたスキンケアが必要
- 人によっては、ヒゲ脱毛の施術の際に強い痛みを感じることがある
一般的にヒゲ脱毛に用いられる施術の方法は、大きく「医療レーザー脱毛」「美容電気脱毛」「光脱毛」の3種類です。
以下に、施術方法ごとの効果の違いや特徴をまとめていますので、確認してください。
医療レーザー脱毛
レーザーの光で毛根と発毛組織を破壊し、髭が生えてこないようにする方法。男性向けのエステサロンなどではなく、皮膚科や美容外科などの医療機関・クリニックで受けることのできる施術です。
美容電気脱毛
毛穴に針を差し込み、差し込んだ針から電流を流して毛根と発毛組織を破壊する脱毛法。男性向けのエステサロン、皮膚科や美容外科などの医療機関のどちらでも受けることができ、処置をした毛穴から髭が生えてこないようにします。
光脱毛
毛穴の上から特殊な光を当て、その熱で毛根を弱らせて髭を薄くする方法。1本1本の髭を細く弱くし、生えてくる髭の量を減らすのに効果的な施術で、基本的には男性向けのエステサロンで行われます。
上記のうち、半永久的に髭が生えてこなくなる「永久脱毛」だと認められているのは、医療レーザー脱毛と美容電気脱毛のみです。
医療レーザー脱毛にかかる期間と費用の目安
永久脱毛可能な医療レーザー脱毛の施術にかかる期間と費用の相場は以下にまとめました。
- 回数・期間
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- 髭を薄くする程度なら5~6回、つるつるにするなら13回くらい
- つるつるになるまで、1~2年半の期間が必要
- 費用の目安
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- 5~6回の施術で7~9万円、7~13回の施術で13~18万円
美容電気脱毛にかかる期間と費用の目安
永久脱毛可能な美容電気脱毛の施術について、所要期間と費用の相場を以下にまとめましたので参考にしてください。
- 回数・期間
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- 髭を薄くする程度なら5~6回、つるつるにするなら15回くらい
- つるつるになるまで、1~2年半の期間が必要
- 費用の目安
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- 5~6回の施術で15~20万円、7~13回の施術で25~35万円
なお施術にかかる費用は、利用するクリニックやサロンにより異なる場合があります。上記はあくまで参考とし、実際に施術を受ける場合はご利用のサロンや医療機関に詳細を確認してくださいね。
おわりに:ひげ剃りによる肌荒れや不快感は、スキンケアで軽減できる!
容赦なく紫外線にさらされ、毎日のひげ剃りで傷つき続ける男性の肌は、女性よりも乾燥していると言われるほど荒れやすくデリケートな状態です。しかしひげ剃りによる肌の荒れや不調は、正しい洗顔法を身に付け、化粧水と保湿剤を使った基本的なスキンケアを継続するだけで、かなり改善できます。また、スキンケアをしても肌の調子が良くならない場合は、ヒゲ脱毛をする選択肢もあります。自身の肌の状態に合わせ、最適な方法でケアしましょう。
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