体臭が甘酸っぱい・脂っぽいなどにおいごとの原因って何?ワキガの治療法の種類は?

体臭が周囲に迷惑をかけるスメル・ハラスメントからだの悩み
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どんな人にも、多少の体臭はあります。しかし体臭の質や程度の違いは、何から生まれるのでしょうか。

今回は体臭の質を左右する要因や、体臭でわかる健康状態、気を付けるべきにおいのハラスメント、体臭の改善・消臭のためにできるセルフケアや治療まで、まとめて解説します。

この記事でわかること
  • 無意識でも「スメハラ」になっているかもしれないにおい問題
  • イヤなにおいを出しやすい汗腺はアポクリン腺?エクリン腺?
  • 30代40代を迎えたら気をつけたい加齢臭
  • 原因別のにおい解消法とNG生活習慣
  • においのエチケット!体臭改善グッズの選び方
  • ワキガ臭はなくせる?手軽な処置や本格的な治療って?

体臭対策はエチケット?男女ともにコンプレックスにも

強いにおいは、周囲の人に不快感を与えたり、体調不良を引き起こす原因となることがあります。

近年ではスメハラ(スメルハラスメント)という言葉も登場し、嗅覚が敏感な人や苦手なにおいがある人にとって、他人のにおいは不快症状の原因となることがわかってきました。

どんなにおいを不快と感じるかには個人差も大きいですが、例えば以下のようなにおいがスメハラの原因となっています。

【代表的なスメハラの原因臭】
体臭、口臭、汗臭さ、タバコ臭さ、香水のにおい、柔軟剤のにおい、加齢臭、ワキガ

このため、周囲に不快感を与えないためのにおい対策は、職場や駅、商業施設などの公共の場において気を付けるべきマナーだと考えられているのです。

一方で、においによる周囲への迷惑を気にするあまり、必要以上に自分の体臭が強いと思い込む自臭症(じしゅうしょう)という病気も生まれています。

【自臭症とは】
実際にはそうではないのに、本人が自身の体臭や口臭が周囲の人から嫌がられるくらい強い、臭いと思い込んでしまう病気。実際に体臭・口臭の強さを表す数値、またにおいが強くなるような疾患などを患っていないにもかかわらず、強い思い込みに捉われる

自臭症は繊細な人、過去に他人から体臭や口臭について指摘された経験のある人が発症するケースが多く、主にストレスや対人関係のトラブルをきっかけに発症します。

スメハラの認知度向上に伴い、自身の体臭・口臭に不安やコンプレックスを持つ人が増え、自臭症のきっかけとなっているようです。

汗のにおいはアポクリン腺が原因?エクリン腺との違いは?

体臭は、主にその人が発する汗や分泌物のにおいによって決まり、汗はエクリン腺とアポクリン腺という2つの汗腺でつくられ、排出されています。

【汗をつくる2つの汗腺】

エクリン腺
ほぼ全身に分布する汗腺。運動や体温調節のために出る汗を主に分泌し、その成分は99%が水でできている。
アポクリン腺
主に脇の下、外陰部、へその周り、耳の穴などに分布する汗腺。水だけでなく、脂質やタンパク質も含んだベタベタした質感の汗となる。

エクリン腺から出る汗の場合、蒸発までに皮膚表面の垢、皮脂と混ざり合い常在菌が繁殖することで、においを発するようになります。

一方、もともと皮脂を含むアポクリン腺から出る汗は、汗の成分が最近に分解されると強いにおいを発するようになるのです。

このため体臭や汗のにおいが強い人はもともとかく汗の量が多いか、アポクリン腺から分泌される汗の量が他の人よりも多いと考えられます。

また汗のにおいは、血液の液体成分からつくられるため、血中のにおい成分や老廃物を除去・分解する肝臓がきちんと機能しているかによっても汗の種類は変わってきます。

肝臓の働きが低下し、血中に含まれるにおい成分・老廃物の量が多い人は、体臭や口臭が強くなる傾向があります。

体臭の種類の原因-甘い・甘酸っぱい・脂っぽいなど

体臭の質や印象は、個人の性別や年齢、体調などの要因により変化するものです。

以下に、体臭を左右づける8種類の要素と特徴、それぞれのにおいが体臭として現れる原因をまとめて紹介します。

【1:汗臭】
汗が細菌に分解されることで発生するにおい。酸っぱいにおいを発する。
【2:ミドル脂臭】
30~50代の人に発生しやすい、独特の体臭。使い古した油のようなにおいが、主に頭皮から発せられる。原因物質は、ブドウ球菌が汗の乳酸を分解することで生じるジアセチル。
【3:加齢臭】
ミドル臭が落ち着いた50代以降、発せられることの多いにおい。使い古した油、濡れた古新聞、ブルーチーズなどに例えられる独特なにおいは、皮脂成分の一種であるパルミトオレイン酸の酸化により起こる。
【4:疲労臭】
汗により発せられるにおい。汗臭とは異なり、肝臓機能の低下で血中にアンモニアが溶け込むことで起こる。このためストレスや睡眠不足により、心身が疲弊しているときに発せられる。
【5:口臭】
口内細菌が食べかすを分解し、繁殖することで発生する口のにおい。喫煙やコーヒーを飲む、風味の強い食べ物を摂ることで一時的に強まることがある。
【6:足のにおい】
汗による高温多湿で、足で多くの雑菌が繁殖することで発せられる。
他の部位に比べて強いにおいが発せられるのは、足だけにあるイソ吉草酸(いそきっそうさん)の影響とされる。
【7:ダイエット集】
栄養不足状態に陥ったときに作り出される、ケトン体によって発せられるにおい。
ダイエットなどが理由で、無理な食事制限を課した際に見られやすいため、この名前で呼ばれている。
【8:食生活の影響】
肉や魚、乳製品などの動物性タンパク質、加工食品、においの強いニラやニンニクなどを多く食べた場合に発せられるにおい。一時的なもので、1日経てば治まることが多い。

また体臭は、病気の影響によっても変化する場合があります。

以下に、各部位の病気によって生じる体臭の変化をまとめましたので、確認してくださいね。

【病気による体臭変化の特徴】

  • 胃の障害…酸っぱい、または卵が腐ったようなにおい
  • 腎機能の障害…アンモニア臭
  • 肝機能の障害…ドブのような、ネズミのようなにおい
  • 糖尿病…甘い、または甘酸っぱいにおい
  • 痛風…古いビールのようなにおい
  • 歯周病…腐ったようなにおい
  • ひどい便秘…便のにおい
  • 慢性副鼻腔炎…腐ったようなにおい
  • メープルシロップ尿症…メープルシロップに似た甘いにおい
  • フェニルケトン尿症…カビのようなにおい
  • トリメチルアミン尿症…魚が腐ったようなにおい
  • ペスト…青りんごの腐ったようなにおい

体臭改善は原因ごとに異なる!洗浄や皮脂ケアなど対策法は?

ここでは前項で確認した8種類の体臭原因ごとに、有効な改善策を紹介していきます。

あなたが悩むにおいの特徴、原因に合わせ、できるところから対策しましょう。

【汗臭予防に有効な対策】

  • タオルや汗拭きシートで、頻繁に汗を拭き取る
  • 市販の制汗剤を、汗の気になる部分に事前につけておく
  • 風通しと吸汗性の良い服を着用し、こまめに着替える
  • 暑いところ、直射日光の当たる場所を避け皮脂の分泌を抑える
  • 腋毛を剃毛、脱毛して処理し、においの拡散を防ぐ

【ミドル脂臭予防に有効な対策】

  • しっかりと頭皮、髪、襟足まで洗うようにする
  • ミドル脂臭対策のために開発されたシャンプーを使うのも良い

【加齢臭予防に有効な対策】

  • 皮脂の分泌を減らすため、脂肪分や動物性タンパク質の摂取を控える
  • ストレスのこまめな発散、適度な運動を心がけて生活習慣を改善する
  • 体を拭くときは濡れタオルなどを使い、汗と皮脂を一緒に拭き取る
  • 禁煙する

【疲労臭予防に有効な対策】

  • アルコールの摂取を控え、肝臓の働きを高める
  • ゆっくり休み、お風呂やマッサージで心身をリフレッシュさせ疲れをとる

【口臭予防に有効な対策】

  • においの強いものを食べるのを控える
  • コーヒーやタバコなど、口臭の原因となるものの摂取を控える
  • こまめに水分補給をし、口内の唾液分泌を促す
  • 歯ブラシだけでなく歯間ブラシ、マウスウォッシュなどを使ってオーラルケアする
  • 歯科医院に行き、口臭について相談する

【足のにおい予防に有効な対策】

  • 靴を履く前に、足に専用のデオドラントクリームを塗る
  • できるだけ通気性の高い靴、抗菌効果のある靴下を身に付ける
  • 雑菌の繁殖を防ぐため、こまめに靴下を履き替える

【ダイエット臭予防に有効な対策】

  • 食事内容を見直し、野菜や果物、海藻類を摂るようにする
  • 原因物質であるケトン体消費のため、適度な運動を習慣化する

【食生活による体臭予防に有効な対策】

  • においの強い食べ物の摂取を控える
  • 和食中心の食事を心がけ、ニンニクやニラなどの摂取を控える
  • 体臭を強くする動物性タンパク質、乳製品の摂取は控える
  • 抗酸化作用の高いビタミンA、C、Eが豊富な食材を積極的に摂取する
  • 疲労回復効果が期待できるビタミンC、クエン酸を含む食材を摂取する
  • 腸内環境を整える納豆、味噌など発酵食品を摂取する
  • 湯舟に長めに浸かり、しっかり汗を排出する

体臭改善スキンケアの成分って?市販の体臭対策グッズ選びの参考に!

ドラッグストアには、制汗剤から汗拭きシートまで、多種多様な体臭ケアグッズが販売されていますよね。

以下に、体臭予防に効果的な5つのスキンケアグッズをそれぞれの特徴と主な含有成分と一緒に紹介します。体臭ケアグッズを購入する際の参考にしてくださいね。

【1:制汗剤】
汗の発生量そのもの、体臭の増悪因子を抑えるもの。
アルミニウム製剤を主体とし、特にエクリン汗腺に対し効果を発揮する。
【2:抗菌剤】
汗を分解しにおいを発する、皮膚の常在菌を減少させてくれるもの。
塩化ベンザルコニウム、塩化クロールヘキシジン、エタノール、植物から抽出された成分などを配合して作られる。
【3:酸化防止剤】
加齢臭の原因となる、皮膚の酸化を抑えるもの。チオタウリン、ヒポタウリン、ビタミンEが含まれていることが多い。
【4:消臭剤】
主成分の塩基性物質を、においを発する成分に作用させて体臭を消すもの。
酸化亜鉛の他、フラボノイドやクロロフィルなど植物から抽出した成分も使われる。
【5:香料成分】
においに別の香りを被せるなどして変質させ、悪臭を緩和するもの。
成分例としては、足のにおいにマスキング効果を発揮するベルガモット油などがある。

体臭改善サプリの効果や種類は?

サプリメントなどを飲み、体の内側から体臭抑制にアプローチすることもできます。

例えば、皮脂の酸化で起こる加齢臭には、体の酸化を予防する働きのある以下栄養成分を含むサプリメントがおすすめです。

【酸化から起こる体臭への予防効果が見込める栄養成分】

  • ビタミンA、E、Cなどのビタミン類
  • ポリフェノール
  • ルテイン
  • βカロテン
  • アスタキサンチン
  • コエンザイムQ10
  • 白金ナノコロイド
  • αリポ酸  など

サプリメントで補助的に栄養成分を摂取するのもいいんどえすが、栄養成分は毎日の食事から継続的に適量を摂取するのがベストです。
しかし食事から摂り切れない分、食事から摂取するのが難しい栄養成分については、サプリメントで補うと良いでしょう。

ワキガの治療法って?手術後に再発することはあるの?

汗臭さや加齢臭と一線を画す強い体臭として、ワキガのにおいが挙げられます。

【ワキガとは】
汗腺のうちアポクリン腺が特に発達し、お風呂で体を洗っても発生するほどの体臭を放つ状態。周囲の人が気付き、衣服や室内にも残るにおいが特徴。

《ワキガのにおいを形容する言葉》

  • 雑巾のような生臭いにおい
  • 鉛筆の芯のようなにおい
  • タマネギのようなつんとするにおい
  • イオウのようなにおい
  • カレーのスパイスのようなにおい

ワキガは汗腺に注射やマイクロウェーブで刺激を与えるもの、外科手術による治療が可能です。

それぞれの治療法の特徴を、以下で見ていきましょう。

【ワキガの治療方法】

《ボツリヌス注射》
アポクリン腺の近くにボツリヌス菌から作られたタンパク質を注射し、汗腺の働きを抑えにおいを軽減する治療方法。基本的には保険適用外。
《ミオドライ》
汗腺にマイクロウェーブを当ててダメージを与え、汗腺を障害する治療法。アポクリン腺だけでなく、エクリン腺にも作用する。皮膚を傷つけないため体への負担が少なく、においと汗双方の軽減に半永久的な効果を発揮する。基本的には保険適用外。
《皮膚切除》
脇の下、毛が生えている部分を一部切り取り皮膚を縮める外科手術です。保険適用を受けながらにおいの抑制ができますが、皮膚を引っ張って縫合するため、傷跡や皮膚の引きつれで痛みがのこる可能性があります。
《剪除(せんじょ)》
沸きの下を1~2カ所切開し、皮膚を裏返して汗腺のおよそ80%を切除します。
保険適用で受けられる外科手術ですが、4~5㎝の傷がのこります。
《クアドラカット法》
脇の下を小さく切開し、シェーバー付きの吸引機を挿入してアポクリン腺を切除、吸引する外科手術です。小さな傷だけでできる外科手術ですが、保険適用外となります。
《超音波法》
脇を1㎝ほど切開し、超音波メスを火か挿入して汗腺を剥離、除去していきます。

ワキガによるあまりに強い体臭に悩んでいるなら、一度整形外科を受診し、上記治療の選択肢について医師に相談してみましょう。

おわりに:体臭の原因は生活習慣や年齢、体質などさまざま!においの質や、原因に合わせた対策をとろう

1日にかく汗の量やその人の年齢、持病の有無、生活習慣や性別により、体臭の強さや質は変わってきます。ある程度は仕方のないものですが、周囲に迷惑をかけるほどにおいが強いときは、においの原因に合った対策をとりましょう。まずは生活や食事習慣の改善から始めて、続いて皮膚や頭皮を清潔に保つことを心がけてください。それでもにおいが軽減されないときは、体臭ケアグッズの利用や医療機関の受診も考えると良いでしょう。

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