職場で後輩ができたとき嬉しい反面、プレッシャーやストレスを感じる先輩もいるはず。仕事のミスが多い後輩やマイペースな後輩、態度が悪い後輩にイライラする人もいるのでは?イライラを抑えて、いい先輩になるにはどんなことに気をつけるのがいいのでしょう。
- この記事でわかること
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- 後輩にイライラしがちな人におすすめの対処法
- 後輩に嫌われる先輩のあるあるパターン
- 周囲からの評価が上がる後輩との接し方
- デキる先輩に見られる仕事の特徴
後輩にイライラしたときにやりがちな行動とは
先輩として職場の後輩と接しているとき、つい後輩にイライラすることはあり得ます。そんなとき、後輩との関係性が悪くなるやってはいけない対応があるのをご存知ですか?
- 後輩に嫌われる先輩にありがちな特徴
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- 後輩の仕事にすぐダメ出しする
- 責める言い方やキツイ言い方で注意する
- 後輩がミスをしたときにフォローをしない
- 自分の仕事の進め方を押し付ける
- 「自分が新人だった頃は〜」と、昔と比較する
後輩の仕事ぶりや態度にイライラすることがあったとしても、上記のような対応をしてしまうとその後の人間関係や後輩の成長にネガティブな影響を与えかねません。
イライラする後輩に冷たくしてしまうとデメリットが!
上司から教育係に選ばれた場合、指導も業務の一環ですよね。責任感が強い先輩や面倒見の良い先輩ほど、「後輩のために頑張ろう」「職場の皆のために後輩を育てよう」と頑張るでしょう。
ところが、後輩の仕事の覚えが悪かったり、態度が悪かったりすると、教育係として戸惑うことが多くなるものです。人としてイライラしてしまうのも不自然ではありません。
ただしイライラを抑えきれずに後輩に冷たく当たったり、厳しい言葉が多くなったりすると、教育係であるあなた自身がデメリットを被ります。たとえば、後輩が「先輩からパワハラをされた」と訴えるリスクが高まるでしょう。あるいは、「先輩がすぐに怒る」など悪評を吹聴されるかもしれません。
後輩へのイライラが表情や態度に出てしまったら
一般的には、ネガティブな感情を顔に出すのは社会人として褒められた態度ではありません。後輩の指導係が大変だとしても、イライラが表情や態度に出ていると、周囲からの評価ダウンにつながるおそれも。
しかし先輩だからといって、感情をコントロールできるというわけではありません。後輩が失礼な態度を取っていたり、あまりにも仕事を覚えるのが遅いと感じることもあるでしょう。人間ですので完璧に表情や態度に出てしまうこともあります。イライラしたときは、まず自分の感情をコントロールすることを意識してみてください。
- イライラした時の対処方法
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- 深呼吸をする
- ストレッチをする
- 一旦、その場を離れる
- アンガーマネジメントを実践してみる
表情や態度に出るほどイライラしているということは、気分転換や休息が必要な合図です。外の空気を吸ったり、コーヒーや紅茶を飲んだり、仕事から少し離れてみてください。冷静な気持ちになれたら仕事に戻るのが理想的です。
イライラした感情をあまりにも強く出してしまったときは、素直に後輩に謝るのもおすすめですよ。職場では先輩・後輩という上下関係が生じますが、お互いが一人ひとりの人間です。失礼な態度を取ってしまったときは、年齢や職歴関係なく謝罪の気持ちを伝えましょう。
後輩に関わりたくない!教育係を辞退することはできる?
教育係は大変だからやりたくないという人もいるでしょう。ですが後輩の教育係を任されるということは、上司や周囲からの信頼の高さや期待の現れでもあります。教育係を全うすることで、「やっぱり教育係を任せて正解だった」「後輩の指導もできる人だ」と、評価がアップするメリットも。
ただし、人に仕事を教えるのは簡単ではありません。業務を指導するための資料準備、後輩の仕事のフォロー、気遣いなどが必要です。後輩が仕事を覚えるスピードや後輩との相性次第で、教育係としての業務量や負担は変わってくるでしょう。
もしも教育係をやりたくない場合、上司に一旦相談してみてください。その際、「とにかく教育係はやりたくない」とハッキリ言うのはおすすめできません。「今は余裕がなくて…」「自分が人の指導をすることにプレッシャーを感じている」など、理由を付けて説明しましょう。
すでに教育係になったものの途中で教育係をやめたくなった場合も、まずは上司に相談しましょう。不満を後輩に直接ぶつけてはいけません。人間関係のトラブルやパワハラと訴えられるおそれがあります。
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後輩にとって「いい先輩」になるメリットとは
後輩の指導やフォローは楽しいことばかりではありませんよね。時間や労力、精神力を費やす必要があり、ストレスや疲労が溜まることもあります。ですが視点を変えてみると、後輩の面倒を見ることは悪いことばかりではありません。いい先輩になると、後輩のためだけでなく自分のためのメリットにもつながります。
- 職場のいい先輩になるメリット
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- 後輩が職場に馴染みやすくなる
- 後輩が悩みを抱えたとき、相談相手になることができる
- 仕事のお手本になり、後輩のスキルアップを促すことができる
- 後輩が成長し、組織のチーム力が上がる
- 後輩への指導や助言を通して、自身のコミュニケーションスキルが上がる
- 後輩に仕事を教えることで、仕事の基本をおさらいできる
- 後輩と接することで、自分とは異なる世代の感覚を知ることができる
- 自分が新人だった頃のことを思い出し、改めて先輩や上司への感謝の気持ちが湧く
- 後輩を成長させることで、周囲から「面倒見がいい人」「人材育成スキルがある人」と高評価を得られる
後輩の成長をサポートすることによって、たくさんのメリットが得られます。仕事のスキルの面でもEQなど精神的な面でも、後輩を持つことで自分自身を成長させることが可能です。
メンター制度を設けている会社では、他部署の後輩のメンターになる可能性もあります。メンターとなった場合は、業務に関する指導役ではなく社会人としての相談役やお手本という役割が求められます。
▼ メンターに選ばれた人が良いメンターになるためのポイント
後輩に嫌われる先輩にありがちな特徴とは
先輩と後輩が良好な関係性を構築できていると、一緒に成長することができます。ところが後輩に嫌われてしまう先輩も少なくありません。後輩から嫌われる先輩には、次のような特徴がみられます。
- 後輩に嫌われる先輩の特徴
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- 世話をやきすぎて、後輩の仕事を奪っている
- 指示が曖昧で、言っていることがコロコロ変わる
- 「忙しい」ことを理由にして、仕事を後輩任せにする
- 後輩から質問されたときでないと、説明や助言をしない
- コミュニケーションを取りたがらない
- 先輩から後輩に話しかけることが少ない
- 威圧的な態度で接してくる
- 陰口や悪口が多い
- 自慢話が多い
- プライベートに立ち入る話やセクハラ的な発言が多い
嫌われやすい先輩の特徴は、「やさしいけれど仕事のフォローのやり方に戸惑いを感じる」「コミュニケーションが取りにくい」「態度や発言内容に問題がある」に大きく分けられます。後輩は先輩に対して、仕事を指示・指導する能力、コミュニケーションの取りやすさ、人として尊敬できるところを求めているということです。
後輩に好かれる先輩になるための方法
後輩に好かれる先輩には、次のような特徴があります。後輩との距離感を縮めたい人や良好な関係を構築したい人は、下記の特徴を参考にしてください。
- 後輩に好かれる先輩の特徴
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- 話しかけやすく、わからないことがあったときに質問しやすい
- 仕事の指示がわかりやすい
- ミスしたときにフォローや説明をしてくれる
- 仕事で落ち込んだときに励ましてくれる
- 先輩として仕事に慣れており、頼れる
- 社内外の人から信頼されている
- 後輩にも礼儀正しい
後輩からすると、先輩は上司よりも仕事に関する質問をしやすい存在です。まだ仕事に慣れない時期は、先輩から学ぶことも多いでしょう。そのため質問しやすい先輩や指示が的確でわかりやすい先輩は頼もしく見えます。
仕事を一緒にしていると、先輩は後輩のミスを目の当たりにすることも多いものです。そんなときにやさしくフォローしてくれたり、メンタルをケアしてくれる先輩は好印象を抱かれやすいでしょう。
また、人柄の良い先輩も好かれやすいです。特に、幅広い年代の人から信頼されている先輩や後輩にも分け隔てなく接する先輩は魅力的に映ります。
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好かれるだけじゃダメ?後輩に頼られる先輩の特徴
後輩に嫌われる先輩・好かれる先輩について説明してきましたが、仕事の面で頼られる先輩になることも大切です。
- 後輩から頼られる先輩の特徴
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- 「もっとこうした方がいい」など具体的な仕事のアドバイスをくれる
- 仕事の振り返りやフィードバックをしてくれる
- 後輩の意見や考えも無視せず耳を傾けてくれる
- 仕事に悩んだときに、一緒に考えてくれたりヒントをくれる
- 他部署と良好な関係を築いており、顔が利く
- 他部署やクライアントに積極的に紹介してくれる
- 仕事ができたときに褒めてくれる
後輩は「仕事を早く覚えたい」「やりがいを感じる仕事をしたい」とモチベーションが上がっていることがあります。そのため成長をフォローしてくれる先輩を頼りたいと感じる後輩は少なくありません。
一方的に指示したり命令するというよりは、答えを上手に導き出してあげるような指導法がおすすめです。指示や命令ばかりになってしまうと、後輩の自分の頭で考える力が育たなくなるおそれがあるからです。
もちろん仕事を始めたばかりの後輩ですから、ミスや間違いもあります。そんなときははっきりと正しい方法を教えることも必要です。明確な指示が必要なケース、後輩に考えさせることが必要なケースを見極められるよう、状況分析や後輩へのヒアリングを意識して実践しましょう。
後輩よりも先輩が持っている大きなアドバンテージは、社内の人間関係がすでに構築されていることです。社内の人間関係が良好で他部署と連携が取れていることは、後輩にとって良いお手本になります。
仕事面で後輩から頼られるためには、仕事の成果や精度を上げるという方法もあります。自身のスキルアップに力を入れたり、地味に見える事務作業なども誠実に行うように意識してください。
おわりに:後輩に好かれる・頼りにされる先輩は周囲からの評価もアップ!
職場で後輩ができたときはプレッシャーを感じるかもしれませんが、自身のスキルアップの絶好のチャンスだと捉えてみましょう。後輩の成長を促し、信頼関係を構築できるようになると、上司からの評価もアップしやすくなります。後輩のためでもあり自分のためにも、後輩との接し方をポジティブなものにしていってくださいね。
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