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X-Tech(クロステック)の種類やSDGsに関連する注目事業とは

X-techの種類 キャリアアップ・求職
この記事は約13分で読めます。

社会人なら知っておきたいキーワードや知識がありますよね。この記事では、近年注目の「X-Tech」や「DX」について、事例を紹介しながら解説していきます。

自分が所属する会社の事業活動を理解するためにも、取引先との会話をスムーズに進めるためにも、X-Techについて理解していきましょう。

この記事でわかること
  • X-Tech(クロステック)を支える最新技術
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)を取り入れるメリット
  • 物販サービスモデル、マッチングモデル、お知らせモデル、アドバイスモデルの特徴
  • X-TechがSDGsの目標達成に貢献している事例

X-Tech(クロステック)の意味って?

FintTech(フィンテック)やEdTech(エドテック)という言葉を見聞きしたこと人は多いはずです。こうした「〇〇Tech」の言葉の総称が、「X-Tech」です。

X-Tech(クロステック)とは
Xは、クロス(掛け合わせる」を意味し、Techは「Technology」を意味しています。X-Techは、この2つの言葉を組み合わせた造語です。X-Techには下記のような特徴があります。

  • あるビジネス領域にICT(情報通信技術)を取り入れている
  • IoTやAIなど第4次産業革命でイノベートされたサービスや業界

X-Techでは最新のIT技術やICT技術などが活用されています。特に次の技術はX-Techを支えています。

AI(artificial intelligence)
人工知能の略称です。コンピュータが画像・音声認識、言語処理、予測などの機能を使い、判断や意思決定を行います。近年話題のディープラーニングや機械学習もAI技術であり、人工知能が自ら学習を行います。
ビッグデータ
ビッグデータの定義はさまざまですが、データ形式を問わず蓄積され続けるデータ、一般的なソフトウェアでは処理しきれない膨大な量のデータなどです。既存の技術では分析などの処理が難しいほど膨大ですが、適切に活用すると新しい結果が導き出される可能性があります。
IoT(Internet of Things)
「モノのインターネット」と呼ばれる技術で、オフラインの機械やモノとインターネットをつなげます。スマート家電やスマートホームなどに、下記のIoTが活用されています。

  • 遠隔操作
  • センサーの検知
  • 状態の把握
  • 機械やモノ同士の通信
ブロックチェーン
ブロックチェーンとは分散型ネットワークのデータベースのことで、オンラインでつながっているパソコンやサーバー上に形成されます。FinTechの仮想通貨が代表的なブロックチェーンの活用法です。
AR(Augmented Reality)、VR(Virtual Reality)
ARとは拡張現実を意味します。実在の画像や動画、空間にバーチャルの画像などを映し出します。VRとは仮想現実を意味します。人工的に作られた仮想空間を、専用のゴーグルなどを用いて現実のように表現する技術です。
5G
5th Generation(第5世代移動通信システム)の略称で、高速大容量通信、低遅延、多数同時接続を可能とします。下記のようなメリットをもたらし、IT技術、ICT技術の発展にも貢献します。

  • 回線速度の向上
  • リアルタイム性の確保
  • センサーやシステムの同時接続数の増加
クラウド技術
クラウド技術を活用することで、サーバーやネットワーク、ストレージを仮想化することができます。インターネットに接続していれば、データやリソースなどのサービスの利用が可能になります。
エッジコンピューティング
クラウド技術と対比されることが多いのがエッジコンピューティングで、ユーザーやデバイスの近いところにサーバーを設置し、データを分散処理することを指します。エッジコンピューティングには下記のようなメリットがあります。

  • 通信トラフィックの軽減
  • 通信の遅延を防ぐ
  • クラウドコンピューティングで障害が発生したときでも、分散処理することでデータを守る

こうした技術の発展により、X-Techはビジネスで台頭してきています。その背景には、下記のような理由があります。

  1. IT製品やITサービスの低価格化
  2. クラウド技術の普及
  3. スマートフォンやタブレットなどスマートデバイスの普及
  4. データ処理能力の向上

ビジネスにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

IT技術と同様に、デジタル技術の発展も近年のビジネスにおいて大きな役割を果たしています。社会人なら知っておきたいデジタル技術のキーワードが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。

ビジネスにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)
企業がAIやIoT、ビッグデータなどの技術を活用し、ビジネスモデルや業務を変革する取り組み。経済産業省による『DX推進ガイドライン』によると、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」とされています。
広義のDX(デジタルトランスフォーメーション)
DXは元々、2004年にスウェーデンのウメオ大学教授エリック・ストルターマン氏が提唱した概念です。ビジネス領域以外にも人々の生活に良い影響を与えると考えられています。

X-Techが活用されているビジネスモデル

X-Techはさまざまなビジネス領域で展開されていますが、ビジネスモデルは大きく分けて4種類に分けられます。

①物販サービスモデル
顧客のニーズや購買履歴を分析してユーザーの属性データを構築し、マーケティングを展開します。ユーザーに対してデータを基に、昇進やサービスの提供を提案できます。Amazonのような通販サイトが代表例です。
②マッチングモデル
事業者とユーザーをマッチングさせることができます。タクシー配車サービスのUberなどが代表例です。
③お知らせモデル
異常や変化を検知して、ユーザーに伝えます。IoTデバイスのデータが活用されることが多いモデルです。スマート家電やスマートシティだ代表例です。
④アドバイスモデル
ユーザーの属性や行動履歴を把握・分析し、アドバイスを提供します。体重や食事記録、睡眠時間をデータ登録し、健康に関するアドバイスを提供するヘルスケアが代表例です。

覚えておきたいX-Tech(クロステック)の種類

X-Techにはさまざまな種類があります。

金融:Fintech(フィンテック)

概要
Finance(金融)とTechを掛け合わせたビジネスです。金融業界へのICT導入、それによって生まれたサービスを指します。
事例
  • 投資や資産運用のAIアドバイザー
  • 仮想通貨などの暗号資産
  • モバイル決済

教育:EdTech(エドテック)

概要
Education(教育)とTechを掛け合わせたビジネス。教育現場や社員研修に関するサービスやソフトウェアなどがあります。
事例
  • タブレットを活用したペーパーレス授業
  • オンライン学習
  • eラーニング、LMS
  • VRを活用した教材、カリキュラム

農業:AgriTech(アグリテック)

概要
Agriculture(農業)とTechを掛け合わせたビジネス。農作物の管理や数値化、IoTによる農業機械の自動化など効率化を助け、スマート農業とも呼ばれています。
事例
  • ドローンを活用した農地の把握や農薬・肥料の散布
  • 生産量のデータ管理
  • センサーを活用した気温・湿度の検知、データ管理
  • 農作物の収穫で使用する農業機械の無人化・自動化

健康:HealthTech(ヘルステック)

概要
Healthcare(ヘルスケア)とTechを掛け合わせたビジネス。健康分野で展開する体調管理や栄養管理に関するサービスなどを指します。
事例
  • アプリなどの栄養管理、カロリー管理
  • 生理周期や体調などのデータ管理
  • 服薬管理アプリ、認知症アプリ

不動産:REtech(リーテック)、PropTech(プロップテック)

概要
Real Estate(不動産)とTechを掛け合わせたビジネス。不動産のDXを指す場合はProperty(不動産)とTechを掛け合わせたPropTechと呼びます。土地の売買、分譲、賃貸などに最新技術を取り入れています。
事例
  • AI技術を取り入れた不動産アドバイスサービス
  • IT技術のプロパティマネジメントへの活用
  • 空き家活用やシェアオフィスサービス

営業:Salestech(セールステック)

概要
Sales(営業)とTechを掛け合わせたビジネス。オンラインでの営業活動の効率化などをサポートします。
事例
  • オンライン商談やデジタル名刺交換
  • AIを活用した営業リスト管理
  • 顧客管理(CRM)を活用した営業活動
  • 電子捺印など契約のデジタル化推進

マーケティング:MarTech(マーテック)

概要
Marketing(マーケティング)」とTechを掛け合わせたビジネス。営業活動、顧客管理、チーム管理、広報・広告など幅広い企業活動を有利に進めます。

事例
  • 顧客・ユーザーのデータ収集、分析、活用
  • IT技術の取引や営業活動管理への活用
  • SNSを活用した顧客管理・広報活動
  • MAツール(マーケティングオートメーションツール)の運用やLTV分析

小売:Retail Tech(リテールテック)

概要
Retail(流通)とTechを掛け合わせたビジネス。小売・物流業界を含めた領域のサービスやシステムです。
事例
  • スーパーや小売店などのセルフレジ
  • QRコード決済やポイント決済
  • ECサイトの運営、在庫管理
  • 無人店舗の決済
  • ビッグデータを活用した商品開発
  • 物流のトラッキング機能

広告:Ad Tech(アドテック)

概要
Advertisement(広告)とTechを掛け合わせたビジネス。デジタル化が進み、広告も紙から電子媒体へと移行が進んでおり、デジタル上での広告配信を最適化することが主な目的です。
事例
  • 位置情報を活用したリスティング広告
  • デジタル技術を活用したディスプレイ広告
  • 情報のリアルタイム処理

医療:Med Tech(メドテック)

概要
Medical(医療)とTechを掛け合わせたビジネス。業務の効率化、コスト削減、治療アドヒアランスの向上などのメリットがあります。
事例
  • 病院のインターネット予約
  • 電子カルテによる患者情報管理
  • 投薬管理サービス

育児:BabyTech(ベビーテック)

概要
Baby(赤ちゃん)とTechを掛け合わせたビジネス。赤ちゃんのお世話を助けるためのサービスです。ママやパパの育児負担の軽減、保育サービスの人手不足解消の効果が期待されます。
事例
  • 赤ちゃんの様子を見守るモニタリング
  • 赤ちゃんの睡眠や授乳回数を管理するアプリ
  • デバイスと連動して赤ちゃんの体調を管理するサービス
  • タブレットやスマホを活用したアプリ・オンライン学習

スポーツ:SportsTech(スポーツテック)

概要
Sports(スポーツ)とTechを掛け合わせたビジネス。スポーツをする人、スポーツを観戦する人のためのIT、ICT技術の活用です。
事例
  • スポーツ選手の体のデータ分析・管理
  • 高度なセンサーを設置したスマートスタジアム
  • オンラインのトレーニングサービス
  • ICT技術などを活用したスポーツチームマネジメント

人材:HRTech(HRテック)

概要
Human Resource(人材)Techを掛け合わせたビジネス。採用、人材育成、労務管理、勤怠管理など人事部や会社の人材管理の業務のためのICT導入が主な内容です。
事例
  • 採用管理システム、応募管理システム
  • 人材に関するビッグデータの活用
  • 労務・勤怠管理システム

環境:CleanTech(クリーンテック)

概要
Clean(環境)とTechを掛け合わせたビジネス。再生可能エネルギーのようなエネルギー関連事業、スマートグリッドなど環境を守るためのサービスが中心です。
事例
  • 再生可能エネルギーの開発
  • スマートグリッドによる電力コントロール

政治:GovTech(ガブテック)

概要
Government(政府)とTechを掛け合わせたビジネス。シンガポールやエストニアがガブテックを積極的に進めています。
事例
  • 行政手続きの電子化・オンライン化
  • 高齢者の自宅のモニタリング、スマートシティ

法律:LegalTech(リーガルテック)

概要
Legal(法律)とTechを掛け合わせたビジネス。法律分野でのIT技術、デジタル技術の活用が進んでいますが、自動化が難しい側面もあり、この分野でのX-Techは発展途上にあります。
事例
  • 弁護士や司法書士、行政書士とのマッチングサービス
  • オンラインの法律相談
  • AIによる契約書の読み取り・リスク判別サービス
  • デジタル化されたデータ管理による効率アップ

ファッション:FashTech(ファッシュテック)

概要
Fashion(ファッション)とTechを掛け合わせたビジネス。各ブランドやメーカーの業務効率アップ、新規事業開発で活用されています。
事例
  • ECサイトの運営や出店
  • アプリを利用した体のサイズ測定
  • ファッションのレンタルサービス

食料:FoodTech(フードテック)

概要
Food(食)とTechを掛け合わせたビジネス。食に関する生産、加工、流通などでIT、ICT技術を活用していきます。
事例
  • スマート家電を活用した食品ロスの防止
  • スマート農業と連携した生産の効率化

今話題のSDGsにX-Techが貢献できる

近年、世界的な取り組みとして掲げられた「SDGs」という目標があります。社会人だけでなく、小学生や中学生、高校生といった子どももSDGsを学習しています。

SDGsとは
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、持続可能な開発目標という意味です。環境保護や貧困などの国際的な問題の解決が目標とされています。SDGsが策定された経緯には、2001年のミレニアム開発目標(MDGs)、2015年の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」があります。SDGsは17のゴールと169のターゲットから構成されています。2030年に向けて先進国も開発途上国も共通して取り組むべき国際目標とされます。

SDGsの17の目標は下記の通りです。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsの目標を達成するためには、フードテックやクリーンテックのビジネスの力が必要になることがあります。

X-Techでフードロスの解決に取り組む事例

SDGsとX-Techが関連する例として事例を紹介します。

フードテックの企業活動事例:tabeloop(たべるーぷ)

tabeloopはフードシェアリングサービスを展開する企業です。

  • 形が不揃いな野菜や果物
  • 利用されなかった魚
  • 訳ありの加工食品

上記のような商品は、味が問題なくても廃棄されることが多くあります。tabeloopではこうした食品をお特に購入できるフードシェアリングサービスを提供しています。そのため、フードロスの削減につながります。これは、SDGsの「12.つくる責任 つかう責任」で掲げる「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」への貢献に当たるでしょう。

サービスの利用には会員登録料や月会費は一切かかりません、パソコンまたはスマホがあれば出品・注文・購入が簡単にできます。商品の代金の一部は、飢餓撲滅に貢献する団体に寄付されますので、消費者も食品購入を通して気軽に社会貢献できます。

おわりに:X-Techはさまざまなビジネス分野での効率アップや新規事業創出が期待される

最新技術を活用し、仕事の効率化や新規事業創出がどんどんすすめられています。X-Techはコストカットなど企業のメリットを叶えつつ、社会の課題解決にも役立ちます。既にさまざまなモノやサービスが生まれていますが、これからもX-Techの事業から目が離せませんね。

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