20代・30代の社会人は仕事で忙しく「一人で食事をするのが楽!」という人もいるでしょう。ところが「孤食」は健康リスクやメンタルの不調を招くことをご存知ですか? この記事では孤食とは何か、大人の孤食を解消するコツなどを紹介します。
- この記事でわかること
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- 20代・30代の若者が一人で食事するデメリット
- 孤食が健康上のリスクをもたらす理由
- 忙しい社会人が脱・孤食を目指すコツ
孤食とは?どんなデメリットがあるの?
「孤食」とは、比較的新しくできた造語です。孤食には次のような意味があります。
- 孤食とは
- 一人で食事を取ること
孤食の原因は、核家族化したことによる一世帯人数の少人数化、共働きの増加、残業の増加などさまざまな社会的背景の影響が考えられます。
孤食は問題視されることも多く、次のようなデメリットが指摘されています。
栄養の偏り
家族で食卓を囲む人に比べると、孤食では栄養バランスの偏りが見られることがわかっています。自分の好きな食材や料理ばかり選ぶ、食事について気にかけてくれる人がいない、食事量が減るなどが原因として考えられます。
特に子どもの孤食においては、栄養の偏りは体の発達や味覚の発達にも影響を及ぼすことが懸念されています。
早食いによる肥満
孤食では、よく噛まずに早食いになるタイプの人もいます。食に興味がさほどないタイプ、食事よりも優先したいことがあるタイプは、特に早食いになる傾向が高いでしょう。誰かと食事をしているときは相手にペースを合わせたり、会話を楽しんだりすることで、早食いが抑えられます。
コミュニケーションの希薄化
食卓はコミュニケーションの場にもなります。美味しい食事を食べながら会話をすることは、お互いのことを理解するいい機会です。孤食が当たり前になると、家族同士でもお互いの近況がわからず、コミュニケーション不足や愛情不足を感じやすくなり、孤独感に苛まれるケースもあるでしょう。
孤食は子どもや高齢者だけの問題ではない?!
孤食が問題視されるのは、成長期にある子どもや健康管理が重視される高齢者のケースが多いのが現状です。ですが、20代や30代の若い世代にとっても、孤食が及ぼすデメリットは無視できません。
肥満や生活習慣病予備軍のリスク
孤食では早食いや栄養の偏りが起きやすいことがわかっています。仕事にプライベートに忙しい世代は、自宅での食事をおざなりにしがち。品数が少ない、食材の種類が少ない、10分以内で食事を済ませるなど、栄養バランスの偏りや早食いが起こりやすいことに要注意。
そのままの食生活を続けていると、肥満や生活習慣病のリスクが高まります。無理なダイエットをしているつもりはなくても、食事量が減って栄養が偏っていると、貧血や体力の低下、肌トラブルなども起きやすくなるでしょう。
コミュニケーションの問題
20代や30代の若い世代では、そもそも他人との食事が苦手な人もいるでしょう。「飲み会や食事会は苦手だし、一人の方が気楽」というタイプもいるはず。
ライフスタイルは人それぞれ尊重すべきものではありますが、食事も大切なコミュニケーションです。もしもせっかくの誘いを断ってばかりいるならば、友人や恋人、人脈を広げるチャンスを失っているかもしれません。
会食恐怖症の長期化
他人との食事で強い不安を感じたり、他人と一緒だと料理を飲み込めなくなるなどの症状に悩んでいる人もいるでしょう。「会食恐怖症」と呼ばれる社会不安障害ですが、症状を和らげていく方法のひとつとして、少しずつ他人と食事することに慣れていく療法もあります。他人との食事を恐れたまま孤食を続けていると、会食恐怖症の長期化や悪化の恐れも考えられます。
20代・30代におすすめ♪大人の孤食解消法
20代・30代の大人が孤食を解消し、楽しい食事の時間をシェアする方法はさまざまです。独身の人でも、工夫次第で孤食から抜け出すことができます。
大人の孤食解消法の例をいくつか紹介しますので、参考にしてくださいね。
料理教室に通う
料理教室の中には、できあがった料理を参加者と一緒に食べられるレッスンもあります。できあがった料理を持ち帰るか、その場で食べるかは選択制の教室もありますので、申込のときにチェックしてみてください。
ごはん友だちをつくる
ごはんを一緒に食べることを目的とした友だちをつくるのもおすすめです。たとえば、食べ歩きの社会人サークル、グルメサークルなどに参加すると、美味しいお店や食べ物を発見する楽しみも得られるでしょう。
行きつけの料理店を見つける
行きつけの料理店を見つけることも、大人の孤食解消法としておすすめです。静かに食べなければいけないお店、有名ラーメン店のように回転率重視のお店は、孤食解消にはおすすめできません。
お客さん同士の仲が良いお店、店主が気さくなお店、カウンター席があって一人でも入りやすいお店などがコミュニケーションしやすいでしょう。
オンラインで一緒に食事する
離れて暮らす家族や恋人と食事をする機会を確保するのは簡単ではありませんよね。そんなときは、ビデオ通話アプリを活用してオンラインで一緒に食事しましょう。
お互いの顔と食卓が見えるようにセッティングし、会話をしながら食事します。オンラインでも、相手の笑顔が見えたり、何を食べているか話したりすることで、気持ちが明るくなってくるはずですよ。
おわりに:孤食は楽だけど誰かと一緒に食事をする喜びをかみしめよう♪
孤食のデメリットやリスクを紹介してきました。忙しい社会人にとって、一人の食事は決して悪いことばかりではありませんが、意識的に家族や友人との食事の時間をとって、コミュニケーションを楽しむのがおすすめですよ。
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