ビジネスマナーはさまざまありますが、打ち合わせや商談で重要なのが「相手の目を見て話す」ことです。しかし初対面の顧客や慣れない上司が相手だと、緊張して目を見て話せないと悩む人は少なくありません。
この記事では、相手を目を合わせて会話するコツや自信を付けて話をするためのポイントを紹介します。
- この記事でわかること
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- ビジネスで目を見て話すことのメリット
- 自信がない人におすすめの会話のコツ
- 自然と会話ができるようになる目線の使い方
- 会話で緊張せずにリラックスする方法
ビジネスでは目を見て話せないと印象ダウン?
会話をしているときに、「あなたの話を聞いていますよ」「あなたの話に興味がありますよ」ということが相手に伝わると、相手から好印象を抱いてもらいやすくなります。そのためには、相手の目を見ることがポイントになります。
会話中に相手の目を見ていないと、以下のデメリットのおそれがあります。
- コミュニケーションが取りにくいと思われる
- 会話中に目が合わないと、「心を開いてくれていない」「距離を取られている」と思われがちです。これから一緒に仕事をしていく上で、コミュニケーションが上手く取れないのではないかと敬遠されるおそれがあります。
- 信用してもらえない
- 特にビジネスの商談では、会話を通して信頼関係を結ぶことが重要です。目を見て話せない人、目をそらす人は「隠し事をしているのだろうか」「後ろめたいことがあるのだろうか」と、相手に不信や不安を抱かせます。
- 仕事ができないと思われる
- 目を見て話すことができる人は自信があるように見えます。信頼感や印象がアップし、仕事を任せてもらいやすくなります。反対に目を見て話せない人は、自信がなさそうに見え、仕事ができない印象が抱かれやすくなります。
このように、目を見て話せないと仕事でのデメリットが発生する可能性があるのです。
目を見て話すことができると、
- 初対面の人とも打ち解けやすい
- 会話がスムーズになり、話が弾む
- 情報交換がしやすい
- 会話相手が心を開いてくれ、ヒアリングしやすい
- 信頼関係が構築できる
など、仕事の話がスムーズに進みます。商談がまとまったり、お互い協力し合ったり刺激し合ったりすることができるでしょう。
人と目を合わせられない原因とは
目を見て会話するのは、ビジネスのみならずマナー・礼儀として重視されています。しかし、人と目を合わせられない人は少なくありません。
目を合わせることが苦手な人には、下記のような傾向がみられます。
- コンプレックスが強い・自信がない
- コンプレックスを抱いており、自信がない人は、人からどう見られているかが非常に気になります。会話中も相手からネガティブな印象を抱かれているのではないかと、不安や対人恐怖を感じやすく、目を合わせるのが難しくなります。
- コミュニケーションが苦手
- 人とのコミュニケーションに苦手意識があると、目を合わせるのが辛く感じやすくなります。初対面の人が苦手、会話で失敗するのが怖いなど原因はさまざまです。
- 嫌われることを恐れている
- 心配性な人や理想が高い人も、目を見て話せなくなることがあります。「会話中に失礼なことをしてしまったらどうしよう」「がっかりされたくない」「嫌われるのが怖い」などの不安を抱えていると、会話中に相手の目を見て話せなくなります。
上記のように、目を見て会話するのが苦手な人には傾向がみられます。
- 他人からの評価を気にし過ぎている
- 失敗を恐れ、ネガティブな考え方に陥りやすい
という特徴がみられ、会話の内容に集中できなくなっています。会話に集中していないと、相手からの大事な質問や相談を聞き逃してしまいかねません。
次章から会話中の目線の使い方、会話中にリラックスする方法を説明しますので、是非試してみてください。
人と会話するときはどこを見る?目を見つめなくていいの?
実は、会話中に相手の目を見つめなければいけないわけではありません。常に目を合わせるというよりは、下記のポイントに沿って目線を使うのがおすすめです。
- 目を見つめるのではなく、目の周りを見る
- 鼻や額など目の周辺を見るだけでも、相手からすると目を合わせているように感じられます。ただし、相手との距離が非常に近い場合は目と目の間を見るなど、より目に近い場所を見るのがおすすめです。
- 目線を外すときは縦の動きにする
- 目を合わせて会話するのが基本的なマナーですが、ずっと相手の目を凝視するのも不自然です。目線を時々外すのは失礼に当たりません。目線の外し方のポイントは、縦のラインを意識することです。目から首、目から机といったように縦のラインで目線を使いましょう。横のラインで目線を外すと、気が散っているような印象を与えます。
目を合わせて会話することに苦手意識がある人は、まずは上記のポイントに沿って会話してみましょう。相手の顔を見て話すことに慣れてきたら、次章を参考に目を合わせることにチャレンジするステップに進みます。
ビジネス会話で緊張するときの克服法と自信をつける方法
目を見て会話することに慣れるために、下記のことにチャレンジしてみましょう。
- 相手が話しているときに目を合わせる
- 目を合わせることに慣れていないと、相手の目を見ながら話をするのは難しく感じられます。焦ってしまい、話すことを忘れてしまうかもしれません。そのため、相手が話しているときに目を合わせることから始めてみましょう。
- 体を相手に向ける
- 目を合わせることだけを意識するのではなく、体ごと相手の方に向けると自然に目線も合わせやすくなります。相手を自分が向き合っている状態を作り、その状態に慣れることが重要です。
- 目を見て挨拶する
- 「初めまして」「おはようございます」「お疲れさまです」など挨拶のときに目を合わせましょう。挨拶はマナーの基本ですので、しっかりと目を合わせて笑顔で挨拶できると印象がアップします。好印象を持たれると、その後のコミュニケーションもスムーズに進みやすくなります。
- 目を合わせやすい人で練習する
- クライアントとの商談で緊張する人は、同僚や上司、プライベートの初対面の人などを相手に、他人と目を合わせる練習を積み重ねましょう。練習に付き合ってくれる人がいるなら、できるだけ商談の状況を再現して練習するのもおすすめです。
また、コンプレックスがある、自分に自信がないことが原因で目を合わせることができない場合は、自信をつけることも大切です。
- 見た目・身だしなみで自信をつける
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- 服のシワはアイロンでなくす
- 寝グセを直し、髪を整える
- 男性の場合はヒゲを綺麗に整える
- 話し方で自信をつける
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- 相手に聞こえるように、はっきりと明るい声で話す
- 相手からの質問には丁寧に答える
- 笑顔を心がける
対人恐怖症やADHDかも?医師や専門家に相談するのもおすすめ
目を見て話せない原因として、「対人恐怖症」の影響も考えられます。
- 対人恐怖症とは
- 人と対面する場で、耐えがたい不安や緊張を抱くことに苦痛を感じ、対人場面を恐れたり避けようとすること。
目を合わせて会話しようとしたときに、強い緊張や苦痛を感じる場合は対人恐怖症の可能性があるでしょう。ただし、対人恐怖症の場合は相手の性格による影響は見られません。相手が穏やかであり、そのことを理解していても緊張や恐れが抑えられない場合は対人恐怖症のおそれがあります。
また、「ADHD」の人も目を見て話すのが苦手なことがあります。
- ADHD(注意欠陥多動性障害)とは
- 発達障害のひとつで、先天的に脳の発達に障害があり、注意の欠如や落ち着きのなさ(多動)などの特性が現れること。
ADHDの人は集中力を持続させることが難しい傾向があり、会話中に相手の目を見ることに意識を向けられない場合があります。また、ADHDの特性を持つ人は周囲との違和感に悩み、自信を失ってしまうことも少なくありません。そうした自信のなさから目を合わせるのが苦手になる人もいます。
対人恐怖症やADHDの場合、専門医やカウンセリングを通して悩みが改善されることがあります。もしかしたら自分もそうかもと思う人は、相談窓口を利用してみるのもおすすめですよ。
おわりに:コツを抑えれば自然と目を見て話すようになれる!
目を見て話すことができるようになると、相手からの印象がアップし、信頼関係を構築しやすくなります。目を合わせることが苦手な人は、目の周辺を見るようにしたり、身だしなみや話し方を気をつけてみましょう。
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