物を捨てられないことが原因で部屋が散らかって困っている人はいませんか? この記事では物を捨てられない人に向けて、物を捨てることのメリット、自分にとって必要な物と不要な物の見極め方、買い物で意識したいポイントなどを解説します。
- この記事でわかること
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- 物を捨てられない人の心理や行動
- 部屋が散らかることで生じるトラブル
- 自分にとって必要な物の見極め方
- ADHDの人が片付けが苦手な理由
物を捨てられない人の心理や行動にはどんな特徴がある?
物が捨てられなくて困っているという人には、考え方や行動に次のような傾向が見られます。
- 物を捨てられない人の心理や特徴
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- 物を捨てるのは「もったいない」と感じる
- 「いつか使う」という気持ちが強い
- 念のため、物を多めに買いがち
- 買った時点で満足してしまう
- 衝動買いが多い
- 新商品や流行に弱い
- 爪切りが3個あるなど、同じ道具を複数持っている
- 欲しくない物でも買ったりもらったりすることが多い
- 店員に勧められると断れない
- 包装紙や紙袋、空き箱を捨てられない
当てはまる項目が多い人は、部屋の中が物であふれているかもしれません。物を大切にしようとする気持ちは悪くありませんが、トラブルを招く可能性もあります。
物を捨てられないことで起こるトラブル
物を捨てられない人は、トラブルを引き起こすことがあります。しかもそうしたトラブルは周囲の人に迷惑をかけることも考えられます。
部屋が物であふれ、散らかっている
物を捨てられないでいると、部屋の中が物であふれかえってしまうことがあります。足の踏み場もないくらい散らかっていたり、掃除が行き届かずにホコリが溜まってしまうことも。ホコリアレルギーを発症するおそれもあるため、健康にもよくありません。
物をなくすことが多い
物が多くても整理整頓されているならばよいのですが、自分でもどこに何があるかわからない状態だと、物をなくすことが多いのが問題です。パスポートや保険証、通帳、公的な書類などを紛失すると、再発行の手間がかかります。急病で病院に行きたくても、保険証が見つからないとお金も余計にかかってしまいます。
職場のデスクも散らかっている場合、業務に支障を来たすおそれがあるでしょう。経費関連の書類や勤怠書類の紛失は、会社の会計処理のトラブルを招いてしまいますので注意してください。
期限を守れない・情報漏洩のリスクが上がる
役所や会社から渡された書類があっても、どこに保管したかわからなくなっている場合、締め切りを守れなくなりがちです。さらにこうした書類は個人情報が記載されていたり、会社の社外秘の書類である可能性も高いですよね。機密性の高い書類の紛失は問題につながります。あなた自身だけでなく、組織や会社の信頼問題にも発展してしまうケースも考えられるのです。
お子さんがいる家庭の場合、園や学校からのお手紙は大切な情報源です。物を捨てられずにいると、こうしたお手紙にも気づきにくくなります。また、子どもの勉強道具や遊び道具の紛失が増え、何度も買いなおすという状況も招きやすいでしょう。
不要な物を捨てるとどんなメリットがある?
物を捨てられない人は、悩みやトラブルを抱えるリスクがあることを説明してきました。それでも「物を捨てるのはもったいない!」「せっかくもらった物を捨てるなんて悪い気がする…」という人もいますよね。
物を捨てられない状態を改善するためには、物を捨てることのメリットを理解することも大切です。
- 不要な物を捨てるメリット
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- 部屋が綺麗になり、心もスッキリする
- 部屋のスペースが空く
- 綺麗な部屋に人を招く楽しみができる
- 友人や恋人を家に招いても恥ずかしくない
- 本当に必要な物がはっきりしてくる
- 書類の整理整頓ができ、情報漏洩のリスクを回避できる
部屋が散らかっていても気にしない人もいますが、部屋を綺麗にすると心もスッキリすることがあります。部屋が汚かったり散らかったりしていると、ストレスを感じるという研究結果も報告されています。片付けにはリフレッシュ効果が期待できますし、物を捨てて空いたスペースに好きなアートを飾るなど、楽しみが広がるでしょう。
物が多くて散らかった部屋に人を招くと、印象ダウンを招くことがありますよね。友人や恋人を招いても恥ずかしくないように、日頃から部屋を綺麗に整えておくのがおすすめです。
不要な物を捨てることで、自分の生活になくてはならない物や好きな物が何かはっきりしてきます。社会生活を営む上で必要な書類の紛失リスクも回避できるでしょう。
捨てる物・残しておく物の決め方
物を捨てられないことのデメリット、不要な物を捨てるメリットをそれぞれ解説してきました。ただし物を捨てられない人は、「これを捨てよう!」という取捨選択が苦手なのではないでしょうか?
捨てる物と残しておく物を分けるとき、下記のことをポイントにして分別してみるのがおすすめです。
- 物を捨てるときの考え方
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- 迷ったら捨てる
- 一年以上使っていない物は捨てる(期間は人や物による)
- サイズが合わなくなった服は処分する
- 購入時の価格が高くても、活用できていなければ処分する
- 使い道のなかった空き箱や紙袋は捨てる
- 家族や友人などの意見を聞いてみる
- 人に譲ったり、売却することを検討する
部屋の中に物があふれかえって困っている場合、「これは捨てようかな、どうしようかな」と迷ったら捨てるという方法もあります。迷うということは、すでに自分の中に捨てることの選択肢を持っているということです。もしも便利なアイテムや使用する頻度が高い物であれば、迷う必要はないのではないでしょうか? 迷った時点で実は、すでに心の中に「捨てたい」という気持ちが生まれていると考えましょう。
迷ったからといってすぐに捨てるのは難しい人は、「一年以上使っていないなら捨てる」「一回しか着ていない服は捨てる」など、期間や使用回数で分別をしましょう。このとき、「価格が高い物だったから捨てるのは気が引ける」ということもありえますが、購入時の価格よりもご自身の生活や人生に役に立っているか、それがあることで幸福感や満足感は上がるかどうかを考えてみてください。
どうしても物を捨てる決心がつかないときは、周囲の人に手伝ってもらいましょう。客観的な意見をもらうことで、冷静になって分別を進めることができますよ。
自分には必要がないと感じたけれど誰かのためになりそうな物がある場合は、人に譲るという方法もあります。メルカリなどのサービスを利用して、売却することも検討してはいかがでしょう。
物を捨てられない人が買い物のときに意識すべきこと
物を捨てられない人は、買い物のときに注意が必要です。無計画に買い物をしてしまうと、が増える一方です。買い物をするときは、下記のことを意識してみてくださいね。
ひとつ買ったらひとつ捨てる
物を捨てられない人は、気をつけないとどんどん物が溜まっていってしまいます。買い物では、新しい物をひとつ買ったら、すでに持っている物をひとつ捨てる(処分する)というルールを意識しましょう。
たとえばマグカップがどんどん増えていく人は、新しいマグカップを買ったら古いマグカップは捨てるなど処分しましょう。食べ物も同様です。レトルト食品を買ったら、溜め込まずに早めに食べるか、すでに家にあるレトルト食品を食べるようにしてください。「賞味期限はまだ先だから」と余裕を感じていても、物が増えがちな人は「いつの間にか賞味期限が切れて食べられなくなった」というケースが少なくありません。
収納場所を確保してから購入する
物を買うかどうか迷っているときは、購入した後に保管する収納場所を確保してから買うようにしましょう。本を買っても本棚に収まらないとき、アクセサリーを買っても収納ボックスが足りないときは、一旦買うのをやめます。収納場所を確保できたら、改めて自分にとって必要かどうか検討してください。
ただし注意したいのが、収納場所を確保するために棚やボックスがどんどん増えていく状況です。収納できるからといって物を増やしていくと、部屋の中が棚やボックスだらけということになりかねません。すると収納しやすいどころか、ますます混乱を招くことも。
流行り物だからといって買わない
どんどん物が増えていく人は、流行り物に弱い傾向があります。憧れのインスタグラマーが持っている物が欲しくなる人もいます。大切なのは、自分自身にとって必要かどうかです。
たとえば流行の服ならば、買う前に試着をして自分に似合うか考えてみましょう。レビューを参考にしながら、自分に使いこなせるかどうかをイメージするのもおすすめです。
レンタルやサブスクを活用する
物を購入しなくても、レンタルサービスやサブスクリプションサービスを活用すると、物が家に溜まることを避けられます。
- 便利なレンタル・サブスクの例
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- 本は公共図書館から借りる
- 服はサブスクを利用し、気に入ったら買い取る
- 家電はサブスクを利用し、気に入ったら買い取る など
近年はさまざまなレンタル・サブスクサービスがありますので、必要な物がある場合はまずはレンタルやサブスクで取り扱いがあるかを調べてみましょう。こうしたサービスは飽きっぽい人にもおすすめですよ。
使ってみたくなるサブスク・レンタルサービスのおすすめを紹介!
サブスクリプションサービスやレンタルサービスを利用すると、購入せずに家電やインテリアを使うことができます。おすすめのサブスクリプションサービスやレンタルサービスを紹介しますので、参考にしてくださいね。
物を捨てられないのは大人のADHDが原因かも?
物を捨てられないことに悩んでいる人の中には、ADHDが原因で片付けが進まない可能性もあります。ADHDは発達障害のひとつです。ADHDの人は下記のような特性が見られることがあり、物を捨てることや片付けが苦手な傾向も見られます。
- ADHDの特性
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- 片付けをしようと思っても、他のことに気を取られてしまう
- 計画的に物事を進めるのが苦手で、片付けも頓挫してしまう
- ワーキングメモリの容量が小さく、どこに何を片付けたか忘れやすい
- 優先順位をつけるのが苦手で、捨てるべきものを選べない
上記の特性がすべてのADHDの人に当てはまるわけではありません。また、ADHDではなくとも、上記に当てはまる人もいます。ADHDは子どものときに診断されることもありますが、大人になってから自分がADHDであることに気づく人も少なくありません。
片付けが苦手で部屋が散らかっている人、家族や職場の人から整理整頓について注意をされることが多い人は、発達障害の患者さんに対応できる心療内科や精神科を受診してみましょう。ADHDであると診断された後は、特性や日常の困りごとの度合いなどを総合的に診断しながら、薬物療法や心理療法的なアプローチが検討されます。
おわりに:自分にとって本当に必要な物と不要な物を見極めよう!
物を捨てられない人は、自分にとって本当に必要な物が何かわからなくなっていることが多いもの。今回紹介したポイントを参考に、思い切って不要な物を処分してみてはいかがでしょう。
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