多様な生き方、暮らし方が増えてきた現代、問題となるのは老後の過ごし方です。特に、粘菌問題が騒がれることも多い昨今、老後資金は大きな問題の一つ。できるだけ早いうちから、計画的に老後資金を貯めておく必要があるでしょう。
そこで、今回は老後に必要な資金・年金の目安や計画的なお金の貯め方、シミュレーションツールで将来を予測する方法についてご紹介します。
- この記事でわかること
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- 老後に備えたいマネー・健康リスク
- 自分一人の問題じゃない「介護離職」とは
- 個人年金やiDeCoなど知っておきたい資産運用
- オンラインですぐできるマネーシミュレーション
思った以上にお金がかかる?老後資金はいくら必要?
そもそも、「老後」とはいつからなのでしょうか。語義的な捉え方は人によりますが、老後資金が必要となってくるのは、一般的に仕事を定年退職して年金をもらい始める頃と言えるでしょう。すなわち、65歳が一つの目安です。すると、平均寿命から逆算して男性は約20年、女性は約25年の老後を過ごすことになります。
20〜25年といえば、一人の人間が生まれてから成人を迎え、社会人としてある程度働くくらいの長い時間です。その期間に必要な資金とは、主に「生活費」「医療・介護費」「住宅費」の3つです。
- 生活費
- 一般的に、独身者では月に15〜17万円必要とされる
- 医療費
- 65歳以上では段階的に医療・介護費が増える傾向に
- 住宅費
- 新規の賃貸契約が難しくなる傾向にあり、住居購入やリフォームの必要が出てくる
総務省の「家計調査報告(家計収支編)2019年」によると、高齢者無職世帯のうち、単身世帯の消費支出は月に13万9,739円となっています。この消費支出に税金や保険料を加えると、15〜17万円程度がひと月あたり必要な金額と考えられます。
また、厚生労働省「医療保険に関する基礎資料(平成29年度)」によれば、生涯医療費は65〜69歳で223万円、70〜74歳で271万円、75〜79歳で303万円、80〜84歳で307万円と段階的に増えていくことがわかっています。
現役並みの所得者を除き、医療費の自己負担額は70歳未満で3割、70〜74歳で2割、75歳以上で1割と減ってはいきますが、その分かかる医療費も増えますので、自己負担額が減るからといって医療・介護費の支出が減るとは限りません。急な入院・手術費がかかることも考え、より入念な準備が必要です。
さらに、独身者の場合は賃貸物件に住む人も多いのですが、高齢者になると孤独死や家賃滞納といったリスクから新規で賃貸契約を結ぶのが難しくなる傾向があります。そのため、住まい確保のために持ち家購入を検討することも視野に入れておきましょう。
既に老後のためにマンションや戸建てを購入していたとしても、経年劣化により多くはリフォームが必要となります。特に老朽化しやすい戸建て住宅では、バリアフリー・浴室の改装など介護を見据えて大規模なリフォームが必要となるケースも少なくありません。かかる費用は一概に言えませんが、200〜300万円は最低でも用意しておいた方が良いでしょう。
独身男女の老後の不安点って?
近年、身寄りのない老後を送る独身男女が増えています。しかし、それは生涯独身を通したという場合だけとは限りません。配偶者に先立たれてしまったり、兄弟も親戚もいなかったりして、結果的に一人で暮らすという高齢者も多いのです。子ども世帯が実家に残らず、全員家を出ていくのも珍しいケースではなくなりました。
では、身寄りがない人が老後を迎えたとき、リスクとなりうるのはどんなことなのでしょうか。主に、以下の3つのポイントが挙げられます。
- 認知症リスクがある
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- 認知症で判断力が低下した場合、一般的に財産管理は4親等内の親戚が行う(成年後見制度)
- しかし、身寄りがない場合は法的な問題により、財産管理を任せられない
- 財産管理がしっかりできないと、介護サービスはもちろん基本的な日常生活を送るのも難しくなる
- 身元保証人がいない
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- 入院の際に必要な費用や、老人ホーム入居費用などの経済的な保証人がいない
- 万が一のときの緊急連絡先、遺品整理や死亡時の身柄引受人などがいない
- 高齢者の経済力を保証しなくてはならないため、入院や老人ホームへの入居は、身元保証人がいないと入れない施設がほとんど
- 死亡した後のさまざまな手続きだけでなく、必要なサービスを受けるために身元保証人が必要
- 意図しない財産承継が行われる
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- 両親も子どももいないときは、兄弟姉妹やその子どもに財産が行き渡る
- 近くに住んでいる、古くから仲が良いという場合には良いが、良好な関係でない相手に相続されてしまう可能性も
- 手続きを経て、国の財産となるケースも
また、独身や離婚・死別が死亡リスクを上げることも指摘されています。生涯独身である人は男女ともに健康リスクが高まり、死別・離婚者では男性のみ健康リスクが高まるというデータが出ています。独身者は配偶者がいる場合と比べ、喫煙者などの割合が高いことも同研究でわかっていることから、生活習慣の乱れが生活習慣病を招いていると考えられます。
さらに、死別や離婚は男性にとっては心理的ストレスにつながる出来事と考えられ、心理的ストレスから健康リスクが高まっているのではないかと指摘されています。一方で、女性にとっては死亡率を下げる要因であることも示唆されていますので、さらなる研究が待たれます。
近年問題視される「シングル介護」って?
総務省の統計研究研修所が行った最新の調査によれば、「親と同居している未婚者数」は1980年当時には約1,600万人でしたが、2016年には約1,900万人にまで増加したことがわかりました。親と同居する未婚者数の増加は、独身者の子どもが同居親の介護を担うという「シングル介護」の問題と直結しています。
日本では、かつて祖父祖母・父母・子どもという三世代が同居する家庭が一般的でしたが、現在は上記のような「高齢の親と独身中高年の子ども」という2人暮らしの家庭が増加しています。こうした世帯では、親が要介護状態になったとき、同居する未婚の子どもが介護負担を一身に担わなくてはなりません。
介護度が軽い段階なら一人でもそう大変なことではありませんが、親の心身状態が衰えて介護に必要な時間や負担が増えてくると、介護者が介護離職に追い込まれたり、社会的に孤立して精神的に追い詰められたりしてしまうリスクが一気に増加します。
介護離職とは、介護の負担が大きすぎて仕事を続けられなくなってしまうことで、介護離職をした人に理由を聞いてみると「自分以外に介護を担う人がいなかった」という回答が3割にものぼりました。この回答結果は、シングル介護者が相当数いることを示唆しています。
さらに、認知症介護研究・研修大府センターがシングル介護者に行ったアンケート調査「シングル介護者が抱える課題の抽出とその支援策に関する研究事業」によれば、親の介護に直面して就業状況がどう変わったか尋ねる質問で「仕事をやめた(5.6%)」「正社員からパート・アルバイトになった(11.1%)」「融通がききやすい職場に転職した(16.7%)」と、就業状況が大きく変化した人が3割以上でした。
これは、それまで勤めていた会社を辞めなくてはならない状況に陥った人が3割以上ということでもあります。経済状況を尋ねる質問(複数回答)では、「不安である(61.1%)」「貯金を切り崩して生活している(55.6%)」と、介護離職に伴う経済不安は決して楽観視できるものではないことがわかります。
2008年には育児介護休業法がスタートしたものの、厚生労働省のその後の調査によれば介護休業の取得率はほとんど伸びず、2010年に行われた調査では取得率はわずか1.5%程度だとわかっています。配偶者や子どもなどの介護協力者がいないシングル介護者にとって、介護負担を担うのは非常に厳しいことだと言えるでしょう。
老後にもらえる年金の目安って?個人年金は必要?
老後に資金不安が多くなることは事実ですが、老後には年金という収入も生まれます。老後にもらえる公的年金は、原則として20歳以上60歳未満の人に加入義務がある「基礎年金」と、会社勤めなどの人が加入する「厚生年金」の2つがあります。これはよく家に例えられ、厚生年金に加入している人は基礎年金に加えて厚生年金の分が追加される「2階建て」となります。
基礎年金を20〜60歳まで積み立てた場合、年間で満額の78万100円(2019年現在)を受給できます。厚生年金部分は人によって異なりますが、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和元年)によれば、65歳以上の男性で月平均17万1,305円、女性で月平均10万8,813円の厚生年金を受け取っていることがわかりました。
つまり、基礎年金と厚生年金を合わせると、毎月17〜23万円程度が公的年金として受け取れることがわかります。最初にご紹介した独身高齢者の一月の支出と合わせると、ぎりぎり生活できる額と言えるでしょう。
そこで、公的年金だけにすべてを頼るのではなく、私的年金をプラスして備えておくとより安心です。例えば、以下のような制度がありますので、ぜひ検討してみましょう。
- 確定給付年金(DB)
- 確定拠出年金(DC)
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)
- 国民年金基金(自営業・フリーランスなどにおすすめ)
- 個人年金保険(民間の保険会社が販売する商品)
20代や30代から始められる老後のためのお金の貯め方
老後のためのお金の貯め方として、「お金を貯めておく」ことと同時に「支出を見直す」ことも意識する必要があります。そこで、ここでは投資や貯蓄方法とともに、支出の見直し方についても見ていきましょう。
iDeCoやつみたてNISAなどを活用する
株や投資信託など、お金を出資して利益を得る「投資」でお金を増やすのも一つの方法です。どの投資もそれぞれにリスクがあり、元本割れする可能性には注意が必要ですが、その中でも「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」なら税金の優遇を受けられますので、ぜひ活用しましょう。
投資で得られた利益が非課税になる、投資した金額が所得控除として扱われる(※こちらはiDeCoのみ)などの恩恵を受けられます。こうした節税分を含めれば、トータルとして利益が生まれる可能性は高いと言えるでしょう。とはいえ、あくまでも投資であり、絶対にお金が増えるとは言い切れませんので、必要な老後資金を失わないよう、リスク管理には注意しましょう。
個人年金保険など、低リスクの金融商品を活用する
ローリスクで資産運用したい人には、個人年金保険などの金融商品を活用する方法があります。個人年金とは、掛金として支払ったお金を保険会社が運用し、利益の一部を還元するもので、この点では株や投資信託で得られる配当収入と同じ仕組みです。
運用実績に応じて支払額が変わる「変額個人年金」や、為替相場の影響を受ける外貨建ての個人年金保険の場合、年金額は受け取り時まで確定しません。しかし、契約時点で将来受け取れる年金額が確定している商品を選ぶのであれば、受け取り額の変動リスクがなく安心です。また、株や投資信託のように資産価値が大きく変動することはないので、株や投資信託と比べると計画的にお金を貯めやすいでしょう。
個人年金保険は、たいてい銀行の定期預金よりも利回りが良いので、目標金額が明確でより確実に資産を増やしたい人に向いています。契約している保険会社が倒産するというリスクはあるものの、そのような場合には「生命保険契約者保護機構」により、契約者がある程度保護される仕組みが整っているのも安心です。
とはいえ、「生命保険契約者保護機構」のシステムでも、全額が保護されるとは限りません。そのため、利回りだけを見て選ぶのではなく、保険会社の財務健全性の指標となる「ソルベンシー・マージン比率」を見て選びましょう。
「ソルベンシー・マージン比率」とは、通常予測される範囲を超えたリスクに対して支払い余力がどれだけあるかを示すもので、比率が高いほど支払い余力が高いです。「ソルベンシー・マージン比率」はインターネット上で公開されていることが多いので、保険契約の前には必ず一度確認しておきましょう。
会社員なら、財形貯蓄制度もおすすめ
財形貯蓄制度とは、勤務先の給与から毎月一定の金額を天引きで貯蓄していくものです。その特性上、会社員しか行えませんが、自分自身で手続きを行うことなく半自動的に貯蓄できるという大きなメリットがあります。積み立てたお金は「財形貯蓄取扱金融機関」で運用され、将来的に起こるライフイベントに応じて自由に引き出し、使うことができます。
財形貯蓄制度には、3つの種類があります。
- 一般財形貯蓄:使用目的を限定せず、自由に使える
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- 車や旅行などの短期計画から、結婚・出産・教育などの大きなライフイベント、ケガや病気・引っ越しなど突然の出費にも幅広く使える
- 貯蓄開始から1年間を過ぎれば、いつでも自由に払い戻せる
- 加入条件:勤務先が財形貯蓄制度を扱っている会社員なら誰でも
- 税制優遇措置:なし
- 財形住宅貯蓄:マイホームの建設・購入・リフォームなどの資金準備
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- 加入条件:勤務先が財形貯蓄制度を扱っている、満55歳未満の会社員
- 財形年金貯蓄と合わせ、貯蓄残高550万円までが利子非課税に
- ただし、住宅の建設・購入・リフォーム以外の払い出しには、課税される
- 財形年金貯蓄:60歳以降、年金として受け取るための資金準備
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- 加入条件:勤務先が財形貯蓄制度を扱っている、満55歳未満の会社員
- 財形年金貯蓄と合わせ、貯蓄残高550万円までが利子非課税に
- ただし、保険などの商品の場合、払込額385万円までが非課税。年金以外の払い出しには課税される
財形貯蓄制度は会社員なら誰でも利用できるわけではなく、勤務先の企業が財形貯蓄制度を実施している必要があります。また、積み立てたお金は所得控除に含まれないので、税制上の負担が軽くなるわけではありません。Z財形貯蓄制度を利用するときは、これらの点によく注意しましょう。
定期預金はローリターンだがローリスク
定期預金は、口座に預け入れてから一定期間引き出せないことを条件に、普通預金よりも高い金利が設定されている預金のことです。預け入れの期間は最短1ヶ月〜最長10年まで好きな期間を選択でき、元本割れの心配がなく、手数料も不要と非常にリスクが低い資金運用方法です。
ただし、リスクが低い分、どうしても運用効率が高いとは言えないこと、銀行が万が一破綻したときの「預金保険制度」が適用されるのは銀行窓口一つに対して1,000万円までなこと、という2つの点には注意が必要です。
固定費などの支出を見直そう
そもそも、貯蓄できるお金は「収入−支出」で計算できます。ですから、毎月の支出を見直し、削減できるところを削減することも老後資金を蓄えるためには重要なことです。例えば、毎月1万円の支出を削減すれば、10年で120万円貯めることができます。それを年率3%で運用していれば、10年後には139万7,414円まで増えている計算になります。
資産運用の方法には「単利」と「複利」があり、利息などを常に再投資し続けて「複利」を意識することが非常に重要です。再投資のためにはもちろん資金が必要となりますので、支出を見直すのは大事なことなのです。特に、支出の削減で意識したいのは毎月の固定費であり、主に以下の4つが該当します。
- 住宅費
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- 賃貸物件に住んでいる場合、引っ越しや家賃交渉できないか
- 持ち家に住んでいる場合、住宅ローンの借り換えはできないか
- 保険料
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- 生命保険では、保障の見直しや払済保険への移行ができないか
- 損害保険(自動車保険)では、代理店型から通信型への切り替えや、補償範囲の見直しができないか
- 通信費
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- 大手キャリアから格安SIMへの乗り換えはできないか
- 契約内容やオプションが、自分の利用実態に合っているか
- 自動車費
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- 車を手放し、カーシェアリングやサブスクリプションサービス、公共交通機関、自転車や原付自転車で代用できないか
固定費を見直すのが重要なのは、毎月一定額を支払うものだからです。一度削減できればその後も毎月削減を継続できるため、1ヶ月あたりの削減金額が少なく思えても、積み重なればまとまった金額になります。また、固定費以外にも交際費や娯楽費、服飾費を消費しすぎていないかなど、生活費に関する部分もぜひ一度見なおしてみましょう。
老後資金の無料シミュレーションツールのおすすめ
老後資金がどのくらいかかるのか、具体的に考えられるシミュレーションツールも各サービスや企業、団体が提供しています。最後に、おすすめの無料シミュレーションツールを4つご紹介します。
おすすめ無料シミュレーションツール①:松井FP将来シミュレーター
ネット証券の松井証券と、金融工学のプロMILIZEが本気で作成したのが「松井FP将来シミュレーター」です。ゲームのようにタップで簡単に選択しながら進めば、人生における収支がはっきりします。情報を入れてライフイベントを追加し、ライフイベントごとにコースを選んでいくだけで、生涯の総支出と総収入、その内訳、月々いくら貯金していけば良いかなどがわかります。
各ライフイベントは細かく数値を変えることができ、ペットやリフォームにかかる費用を設定することもできます。家計診断機能や簡易的な投信積立シミュレーション機能もついていますので、家計を見直したり、投信積立を検討し始めたりするのもこのツール一つで可能です。
さらに、シミュレーションを行った結果、貯金額が高額になってしまって資金形成が不安な方は、マネープランサポートを利用するのがおすすめです。シミュレーション結果の保存番号を伝えれば、マネープランナーと結果を共有して相談できるので、一から説明する手間がありません。もちろん、個人情報を聞かれたり、後日勧誘が来たりすることもありませんので、安心して利用しましょう。
おすすめ無料シミュレーションツール②:ライフプランシミュレーション(全国銀行協会)
一般社団法人 全国銀行協会による「ライフプランシミュレーション」は、ファイナンシャルプランナー歴20年という家計管理や資産運用のプロ、村井氏が監修したシミュレーションツールです。家族構成や収入状況、将来の計画などを入力すれば、未来の収支状況をグラフで見やすく確認できます。
シミュレーションツールには「きほん」と「くわしく」の2種類があり、まずは「きほん」で大まかなライフプランを見ていくと良いでしょう。その後、もっと詳しく設定したいという場合は「くわしく」でより自分のライフプランに合ったシミュレーションを行いましょう。
おすすめ無料シミュレーションツール③:ライフプランシミュレーション(スルガ銀行)
スルガ銀行が提供する「ライフプランシミュレーション」は、就職・結婚・出産・子育て・マイホーム購入から、定年退職後のセカンドライフまで、理想の暮らしを送るため、また、自分の夢を叶えるために今後の人生設計について考えるためのシミュレーションツールです。これも30秒でできる簡易シミュレーションと、10分でじっくり詳細に行えるシミュレーションの2種類があります。
簡易シミュレーションでは入力項目が少なく、倹約・標準・ゆとりの3つのライフスタイルから選んで簡単に計算できます。詳細シミュレーションではより自分のライフスタイルに合った詳細な設定ができます。まずは簡易シミュレーションを試してみて、より詳細にシミュレーションしてみたい方は詳細シミュレーションを行うと良いでしょう。
おすすめ無料シミュレーションツール④:iction!みらい家計シミュレーション
「iction!みらい家計シミュレーション」は、リクルートグループが提供するシミュレーションツールです。現在の収入や支出、家族状況などを入力すれば、将来の収支をイメージできます。独身予定でもシミュレーション可能ですが、年金や退職金については考慮しないため、65歳までの結果表示です。
ライフイベントにかかる費用が具体的にわからなくても、全国平均値をもとに計算でき、条件を変えて何度もシミュレーション可能です。ファイナンシャルプランナー氏家祥美氏の監修で、世帯収入・世帯支出・貯蓄残高の3つをわかりやすいグラフで表示してくれます。
おわりに:独身で老後を送ることを考慮し、計画的な資金運用を
結婚していたとしても、子どもがいたとしても、高齢になってからさまざまな理由によって単身家庭で過ごす人は増えています。生涯独身と決めた人だけでなく、誰もが独身で過ごす老後資金の形成を考えておく必要があるということです。
老後資金の形成にはさまざまな方法がありますが、公的年金だけに頼らない資産形成をしておくと安心です。今回ご紹介したシミュレーションツールなどを参考に、計画的な貯蓄を行いましょう。
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