何事にも丁度いいバランスがありますが、生きる上での価値観もほどほどが大切。コスパ重視で判断するときも、行き過ぎるとデメリットが生まれます。この記事ではコスパを重視し過ぎる人が陥りがちなデメリット、QOLを上げたい人が意識したいポイントなどを紹介します。
- この記事でわかること
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- コスパ重視で生きる人の特徴と心理
- コスパ重視の考えが招くデメリット
- 人生を充実させるためのポイント
コスパを重視し過ぎな人の特徴とは
支払った費用(コスト)とそこから得られる効果や満足度(パフォーマンス)のことを、コストパフォーマンスと言います。略してコスパと呼ばれることが多く、費用対効果と言い換えることができるでしょう。たとえば「コスパがいいアルバイトをしたい」というのは、労力や時間的拘束の割に給料が満足できるアルバイトであるということです。
他にも、「コスパが高い旅行」「コスパが悪い食事」など、さまざまな商品やサービス、体験などにおいてコスパという尺度が使われます。コスパを重視する人も少なくありません。コスパを重視する人には下記のような特徴があります。
- コスパを重視し過ぎな人の特徴
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- 損得勘定でものごとを考える
- 節約をしている
- 何事もお金のことを第一に考えがち
- コスパが悪いと感じたらチャレンジしない
- 失敗を恐れている
- 無駄だと感じることが苦手
- わかりやすいことが好き
損得勘定でものごとを考える節約家
コスパ重視の人は、頭の中で「これはコスパがいい・コスパが悪い」と考えることが多く、いわば損得勘定でものごとを判断します。節約に向いている性格ともいえるでしょう。お金のやりくりをすることに喜びややりがいを感じる人も多いです。
チャレンジには慎重で失敗を恐れる
コスパ重視の人は、損や無駄を嫌います。そのため、見通しがあまり見えない将来のことや長期的なことに関しては判断が慎重になります。失敗を恐れるともいえますので、積極的にはチャレンジしない傾向があります。
無駄やわかりにくいことが苦手
費用対効果を考えるとき、無駄なことやリスクは排除したがる傾向が見られます。コストが見えづらいことなど、わかりにくいことやシンプルでないことはあまり好みません。
コスパ重視のデメリットとは
コスパ重視には、無駄がない・損をしないなどのメリットもありますが、デメリットもあります。
価値観や視野が狭くなる
コスパを重視する人は費用対効果を優先しますが、世の中すべての人がコスパを気にするわけではありません。たとえば洋服を買うとき、コスパを重視する人は「費用と質のバランスが取れている」ことを重視します。一方で「生地からこだわって手作りしたい」と、体験を重視する人もいます。
価値を何に見出すかは人それぞれであり、万人に共通する正解はありません。コスパ重視もひとつの価値観ですが、その考えを家族や恋人、友人にも強要するようになると価値観の相違から来るトラブルを招くこともあるでしょう。
チャレンジしなくなる
コスパを重視する人は、目先の損得勘定に左右される傾向もあります。将来に向けた自己投資は、いわばチャレンジです。たとえばお金をかけてスキルアップにチャレンジしても、理想通りのスキルが身に付くとは限りません。そうした不安要素を感じたとき、コスパを重視し過ぎると「やめておこう」「損するならやらない方がマシ」と一歩引いてしまいます。
つまりコスパばかりを優先し過ぎると、チャレンジ精神がなくなるおそれがあります。結果的に得られるものが少なくなってしまい、成長の幅が小さくなります。
損得勘定で生きるとQOLが下がることも?
コスパ重視で生きていると、「値段の割に」「労力の割に」など、ある一定の尺度に縛られてしまいます。すると本当に自分が欲しかったものは何か、やりたかったことは何かわからなくなることも……。
コスパはあくまでひとつの考え方であり方法です。「節約したい」という目標があればコスパ重視は効果的ですが、目標がないのにコスパばかりを気にしていると、楽しみや達成感が半減していしてしまいます。
人生の充実を指す言葉に「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」があります。QOLは自分の人生に幸せや充実を感じているか、満足しているかが大切になってきます。「自分は何が好きか」「どんなことをしているときに安らぐか」など、コストパフォーマンスだけでは測れない幸せや満足を改めて考えてみましょう。
コスパ重視を克服してQOLを上げる方法
自分はコスパを重視し過ぎているかもしれないと感じている場合、ものごとを考えるときの尺度を変えてみるのをおすすめします。
コスパ重視で達成したい目標を作る
コスパを重視することは悪いことではありません。ですがコスパを重視することを目的にするのではなく、達成したい目標のためにコスパを重視するのが理想的です。たとえば「ヨーロッパ一周するために、お金を貯める」など、何のためにコスパを上げたいかを考えてみましょう。
長期的な視点で考える
コスパを重視し過ぎな人は、つい目の前の損得勘定に意識が向きがちです。ともすれば長期的に見ると損なことでも、短期的な目線でコスパが良いように見えると誤解してしまうこともあります。「コスパが良い買い物に見えるけれど、数年先も愛用しているだろうか」など長期的な視点で判断する習慣を付けましょう。
すると自然に長期的なライフプランやマネープランで考える必要性が出てきますので、必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談するなどしっかりとした知識を習得すると安心です。
視野を広げる
視野を広げることで、「コスパにこだわらなくてもいいんだ」という気づきを得られます。いろいろな人と話をしたり出かけたりするだけでも、コスパに対する考え方がさまざまなことがわかるでしょう。フェアトレードや地産地消などについて勉強すると、自分にとってコスパが高いことがどんな意味を持つか、視野が広がるのでおすすめですよ。
幸せを感じることは何か考える
コスパを上げることが、果たして自分にとって幸せなのかを改めて考えましょう。費用対効果だけが正しい尺度ではありません。幸せを感じたり、驚きやワクワクする気持ちが湧いてくること、プレゼントを贈ることで自分も相手も嬉しくなることなどがあるはずです。
一方で、コスパを上げることそのものにやりがいや幸せを感じる人もいます。その場合は、コスパ重視の考え方があなたにはぴったりだといえるでしょう。ただし、他の人はそうとも限らないことを忘れないように注意してくださいね。
おわりに:コスパの高さだけが幸せを決めるとは限らない!
コスパ重視の生き方は節約などには向いていますが、幸福感や満足度を上げるとは限りません。コスパにとらわれ過ぎているかも…と感じたら、改めて自分は何が好きかなどを考えてみてくださいね。
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