父親と息子の親子仲が良好の家庭もあれば、不仲の家庭もありますよね。同性だから分かり合えることもありますが、反発してしまうことも。この記事では父と息子の不仲の原因やこじれた親子関係の改善法、親子トラブルを予防するポイントを解説します。
- この記事でわかること
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- 父と息子のこじれた親子関係を改善するポイント
- 父と息子の不仲を放置するリスク
- 趣味を通して親子関係を改善する方法
- 親子トラブルを回避するための準備
父と息子が不仲になる原因とは
家族の不仲もさまざまですが、父親と息子の折り合いが悪いこともあります。父と息子の不仲の原因は各家庭によって異なりますが、原因として考えられるものを見ていきましょう。
- 父と息子の親子関係が不仲になる原因
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- 幼少期のコミュニケーション不足
- 反抗期に関係が悪化した影響が残っている
- 父親の過干渉またはコミュニケーション不足
- 父親が息子の教育やしつけに厳しい(娘には甘い など)
- 女性と比べて会話によるコミュニケーションが少ない傾向がある
- 息子が父親を尊敬していない
- 同性としてプライドの張り合いをしてしまう
- 家業を継いだ場合、意見の食い違いなどで衝突した
- 価値観や生活習慣におけるジェネレーションギャップが大きい など
父親の育児参加が難しいのは会社にも責任あり?
近年は「イクメン」という言葉が浸透してきたように、社会的に父親の育児参加が促されるようになってきました。育休取得をする男性が増えたり、男性向けの育児雑誌が読まれるなど、男性が育児を楽しめるような工夫がされています。
ただし一昔前は男性の役割は家庭の外で働くことという考え方が多数派でした。母親がメインとなって育児をするという家族が多かったため、父親とのコミュニケーションが不足している子どもが少なくありません。現在でも男性の育休取得率は女性と比べてとても低い水準です。
父親の育児参加が少ないと、親子の関係性が希薄になりやすいという問題が発生します。家族のために働いた結果、親子関係が悪化してしまうのは残念なものです。男性の育休取得がもっと歓迎される社会になることなど、これからの時代は父親の育児参加がますます支援されなくてはいけません。
男性の育休取得についてはこちらの記事にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
父と息子の不仲が家庭に不協和音をもたらす?
父と息子が不仲の状態では、家庭の雰囲気も悪くなってしまいます。不仲によって下記のような家庭トラブルが起こることもあります。
- 父と息子の不仲が招く家庭のトラブル
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- 実家でくつろぐことができず、気が張る
- 母親など家族にストレスを与える
- 不仲を原因とするストレスやイライラが、仕事にも悪影響を及ぼす
- 不仲によるストレスで心身の不調を引き起こす
- 遺産相続のトラブルが起きる
- 後継問題が発生する
- 不仲がトラウマとなり、恋愛や結婚に消極的になる
父と息子の不仲を放置すると、プライベートにも仕事にも悪影響が発生しかねません。さらに将来的な家族のトラブルも引き起こすおそれがあるのです。
次章からは、父親目線と息子目線で始める不仲の改善法を紹介します。関係をこれ以上悪化させないためにも、将来的なトラブルを回避するためにも参考にしてくださいね。
【父親目線】父と息子の不仲を改善するポイント
父親が息子との関係性を改善したいとき、どんなことに注意するべきなのでしょう。息子と接するときは、下記のことを意識して言葉がけをしたりコミュニケーションを取ってみたりしてください。
- 父親が意識したい息子との接し方
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- 頭ごなしに否定せずに、息子の意見をまずは聞く
- 「お前のためを思って」と言って、息子の人生を勝手に決めつけない
- 「自分たちの時代は」と言って、息子の世代の価値観を否定しない
- 息子の世代の流行や価値観について、学ぶ気持ちで話を聞いてみる
- 年齢を重ねても、身だしなみを整える
- お酒やタバコのマナーをしっかりと守る
- 妻を大切にする(息子にとって母親の存在は大きい)
具体的にどうすればいいかわからないときは、妻や娘、同僚などに相談するのもおすすめです。息子のことを大切に想っていることを伝えるのは照れくさいかもしれませんが、素直に気持ちを伝えてみることで、お互いのわだかまりが溶けることもありますよ。
【息子目線】父と息子の不仲を改善するポイント
息子が父親との関係性に悩んでいるときは、意識的に父親を尊敬するようにしてみてください。育ってきた年代が異なりますので、ジェネレーションギャップが生じているかもしれません。価値観が合わず、つい反発したくなることもあるでしょう。ただし子どものときはわからなかった父親の苦労や頼もしさは、大人になって初めて理解できる場合もあります。
- 息子が意識したい父親との接し方
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- 育ててくれた親であり、目上の存在である父親に敬意を払う
- 社会人の場合、家族のために働くことやお金を稼ぐことの大変さを真剣に考えてみる
- 父親の趣味や好きなことを、自分でも楽しんでみる
- 父親が若かった頃や子どもの頃の話を聞いてみる
- 自分のことや自分の世代の流行などを、父親と一緒に楽しんでみる
- 父親の顔色を伺うのではなく、自分の意見を伝える
- 怒りっぽくなったなど、父親の情緒面に変化が見られたときは認知症などを疑って気遣う
せっかく歩み寄ってみても、父親の態度が頑ななこともありえます。年齢を重ねると簡単には考え方を変えられなくなってきますので、気長に構えるのがおすすめです。ただし父親が感情のコントロールができない状態が増えた場合、年齢によっては認知症や重大な疾患のサインかもしれません。体を気遣いつつ、医者に相談することが必要な可能性もあります。
不仲に悩む父と息子が歩み寄る方法
父と息子の不仲の場合、お互いが歩み寄ることで関係が改善することが期待できます。ただしいきなり歩み寄るのも難しいものですよね。父と息子が少しずつ向き合うための方法を紹介しますので、できるところから試してみてください。
会話のコミュニケーションを増やす
まずは父と息子の会話を増やすことが大切です。今まで不仲だった2人が話すとなると最初から話が弾むとは限りません。話をするというよりは、相手の話に耳を傾けるつもりでさまざまな話題を振ってみましょう。相手ばかりに話をさせては疲れさせてしまいますので、自分自身のことも話してみてくださいね。
- 父と息子の会話が弾む話題
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- 野球やマラソン、サッカーなどスポーツに関する話題
- 歴史や読書などインドアな趣味に関する話題
- お酒が好きな場合は、お酒の銘柄や食事に関する話題
- 投資や貯蓄、家などお金や資産に関する話題
- 母との馴れ初めなど家族に関する話題 など
父と息子の男二人で旅行する
会話だけでは緊張するという場合は、旅行などアクティビティを父と息子で楽しんでみてはいかがでしょう。男性同士であれば体力がある分、登山やゴルフなどの運動も楽しみやすいのがうれしいポイントです。
互いの趣味に関連した観光地を訪れたり、旅行で疲れた体を温泉に入ってほぐすなど、楽しみ方はさまざまですよ。
- 父と息子の旅行の楽しみ方
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- 体力がある場合は登山やハイキング
- 自然豊かなスポットでゴルフを楽しむ
- 歴史好きの場合は、城下町や建築物など歴史探索
- お酒が好きな場合は、酒蔵やワイナリーを巡る
- 温泉地でゆっくりと一緒に湯舟に浸かる など
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母の日や母の誕生日を協力してお祝いする
父と息子が不仲であっても、母親とはそれぞれ良好な関係を築いていることもありますよね。そうした場合は母親のためのお祝いを一緒に盛り上げてみてはいかがでしょう。
- 母親を喜ばせるお祝いのタイミング
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- 母の日(5月の第二日曜日)
- 母親の誕生日
- 国際女性デー(3月8日)
- 結婚記念日 など
カウンセリング(親子カウンセリング)を受ける
父と息子の不仲によって、心に傷やしこりが生じている可能性もあります。心の不調は自分自身で取り除くことが難しいケースも少なくありません。
心の不調は、カウンセラーや精神科医のサポートを受けて治療する方法もあります。父親または息子がそれぞれカウンセリングや治療を受けることもできますし、親子カウンセリングもありますので、気になる人は親子カウンセリングについて情報収集してみましょう。
親子といえど別の人間!適度な距離感を見つける
父と息子の不仲の原因は「お互いがきっと分かり合えるはず」「家族なんだから価値観は近いはず」という思い込みが強く影響している可能性もあります。こうした考え方でうまくいく家族もありますが、家族といえど一人ひとり違う人間である以上、価値観や意見の相違はあって当たり前です。
相手に期待し過ぎていたり、自分への共感をあまりにも強く求め過ぎている、または相手からの期待や要求が高過ぎることも、親子の不仲の原因になります。お互いが心地よく過ごすための距離感が必要なのかもしれません。無理をして関係性を変えようとするのではなく、適度な距離感を探してみるのもおすすめですよ。
不仲の父親を結婚式に招待するべき?
父と息子が不仲の場合、息子が結婚するときの顔合わせや結婚式をどうするかが問題になりますよね。下記の記事では、親子関係がこじれている場合の対処法を解説していますので参考にしてください。
弁護士に相談する
意外に思われるかもしれませんが、父と息子の不仲について弁護士に相談することで問題点がクリアになったり頭が冷静になることもあります。人間関係が悪化すると、「相手が悪い」「自分は正しい!」と考えがちですが、法律の専門家によって法的に状況を整理整頓してもらった結果、問題点が明確になって気持ちも落ち着いてくるはずです。
遺産相続など法的なトラブルが予想されている場合は、「親族関係調整調停」を利用して裁判所の調停委員を介して話し合うという方法もありますよ。もしも父と息子の不仲や人間関係トラブルで、暴言や暴力、お金の問題が発生した場合も、弁護士に相談することで解決の糸口が見つかることもあります。
ただし家族の問題を弁護士に相談することに抵抗を持つ人もいます。弁護士に相談したことで、家族の確執が決定的なものになる可能性も否定できません。
おわりに:父と息子の不仲は大人になってからも改善できる!
父と息子の不仲は、気長に改善を目指してコミュニケーションを取るのがポイントです。ただし無理に心の距離を縮めるのは逆効果。心地よい距離感を測りつつ、親子の時間を確保してくださいね。
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