家族や知り合いが入院したときは、お見舞いにいつ行けばいいのか、見舞金はいくら包めばいいのか、喜ばれる差し入れは何か、など注意したいポイントがたくさんあります。
この記事ではお見舞いに関する基本的なマナーを説明しながら、患者さんの迷惑にならないお見舞いの仕方を紹介します。
- この記事でわかること
-
- 上司や仕事関係者が入院したときのお見舞いのマナー
- お見舞いに向かない時間帯やタイミング
- お見舞いに行けないときの気持ちの伝え方
- 差仕入れにぴったりなお見舞い品の選び方
家族や知り合いが入院!お見舞や見舞金のマナーって?
病気やケガで家族や知り合いが入院したとき、心配でお見舞いに行きたくなりますよね。またはお見舞いに行くべきなのか迷うこともあるでしょう。
相手との関係性からお見舞いに行くかどうかを考えるときは、次のポイントを抑えながら決めるのがおすすめです。
関係性別のお見舞いの判断や見舞金相場
- 家族が入院したら?
- 家族が入院した場合は、本人あるいは本人と最も近い家族にお見舞いに行っていいか確認しましょう。たとえば父親が入院したのであれば、本人である父親あるいは母親に相談します。
- 親戚が入院したら?
- 親戚が入院した場合は、入院している人の家族に相談しましょう。
- 友人が入院したら?
- 友人が入院した場合は、友人との間柄にもよって確認する相手が異なります。本人と連絡が取れる場合は、まずは本人にお見舞いに行って構わないか確認します。本人と連絡が取れない場合などは、ご家族に容態や状況を聞くという方法もあります。
- 仕事の関係者が入院したら?
- 職場や取引先の人が入院した場合、まずは自分の上司に相談しましょう。個人的にお見舞いをしたいと思っても、ビジネス上の付き合いの相手ですから会社を通すのが一般的なマナーです。
お見舞いに行くことが決まり見舞金を包むことになった場合、金額の相場は下記の通りです。
- 見舞金の相場
-
- 親への見舞金:1~5万円
- 親戚への見舞金: 5千円~1万円
- 友人への見舞金: 3千円~5千円
- 会社関係者への見舞金: 3千円~1万円
ただし会社関係者への見舞金の金額については、上司に相談したり会社の規定に準ずることを忘れないようにしてください。
また、目上の人に現金を贈るのは一般的なマナーとしては歓迎されませんが、入院にはお金がかかるため見舞金が喜ばれることがあります。目上の人へ見舞金を贈るかどうかは、その本人と親しい人に相談してから決めるのもよいでしょう。実際に目上の人に見舞金を贈る場合は、気遣いの言葉やメッセージを添えるのがおすすめです。
迷惑にならないお見舞いのタイミングと時間帯
入院中は、病気やケガで体調が悪くなりがちです。患者さんの気持ちがふさぎ込んでしまうこともあります。そのため、お見舞いではいつも以上に相手への思いやりが必要とされます。
お見舞いを控えた方がよいとされるタイミングは次の通りです。
- お見舞いを控えるタイミング
-
- 手続きや検査で忙しい入院直後
- 体への気遣いが特に必要とされる手術前後
- 容体が安定していない時
お見舞いによいとされるのは、入院から4、5日経った頃、手術から2、3日経った頃です。ただしその人の病状やケガの程度、精神状態によってベストなタイミングは変わりますので、本人やご家族に相談すると安心です。
また、お見舞いに行く場合は必ず面会時間を守ってください。入院中は検査やリハビリなどで患者さん本人も忙しいことがあります。ゆっくり面会できる時間はいつなのか確認してからお見舞いに行きましょう。
短期入院でもお見舞いはするもの?退院祝いもあり
家族や友人が入院したとなるとお見舞いに行って元気づけたくなりますが、入院が短期で終わる場合はお見舞いに行くべきか悩むところです。
4泊5日程度の入院の場合、お見舞いに行かないという選択肢も一般的です。本人がお見舞いに来てほしいと希望している場合は、時間を作って是非顔を見せてあげましょう。
そのほか、お見舞いを控えた方がいい場合としては下記が考えられます。
- お見舞いに行かない方がいい場合
-
- 患者さん本人の体力が低下し、面会対応が辛い
- 患者さん本人に精神的に疲れており、人に会うのを希望していない
- 面会謝絶など面会が規制されている
お見舞いに行かない場合も、患者さんが退院したときに「退院祝い」を贈ることで心配していた気持ちが伝わるでしょう。
面会謝絶や手術直後など会えないときはどうする?
お見舞いに行けないことになっても、相手を心配している気持ち、快方に向かうことを願う気持ちを伝えることはできます。
本人に会えない場合は、ご家族にお見舞金やお見舞い品を渡しておきましょう。その際に、本人宛のメッセージや手紙を添えると気持ちが届きやすくなります。
お見舞い品をどうする?お花や食べ物を差し入れするときの注意点
お見舞いでは、見舞金だけでなく差し入れを贈ることも好まれます。お見舞品として、気分が明るくなるお花や食べ物などの差し入れを贈ることが多いでしょう。
お花と食べ物をお見舞い品に選ぶときに気をつけたいポイントを紹介します。
お花を贈る場合
患者さん本人または同室の人が花粉アレルギーを持っている可能性があります。病院によっては、お花の持ち込みが禁止されています。お見舞いに行く前に、お花を病院へ持って行っていいかを確認するようにしてください。
お花を持って行っていい場合でも、下記の花は避けましょう。
- ユリなど香りの強い花
- 葬儀を連想させる菊
- 花が首から落ちる椿
- 血を連想させる真っ赤な花
- 色があせるアジサイ
- 「死」「苦」に通じるシクラメン
- 「根づく」が「寝付く」を連想させる鉢植えの花
花束で贈る際も、「4」「6」「9」など不吉を連想させる本数を避ける配慮が必要です。
食べ物を贈る場合
生ものや揚げ物は消化によくない食べ物ですので、体が弱っている患者さんにはおすすめできません。果物も日持ちがしないため、食欲や体力が低下している入院中には食べきれないこともあります。
また、本人に食物アレルギーがないか、入院中に塩分など食事制限が課されていないかを確認しておきましょう。
特に食事制限などがない場合は、日持ちのするお菓子や本人の好物を贈ると喜ばれます。
本やお絵かきセットを贈るといい退屈しのぎに
入院中は時間を持て余してしまい、やることがなくてストレスが溜まることもあります。お見舞い品には、退屈を和らげるものや病室での生活で気持ちや体をリラックスさせるものが喜ばれることがあります。
- ひま潰しに役立つ見舞品
-
- 本人が興味のあるジャンルの雑誌や本、マンガ
- 綺麗な風景などを楽しめる写真集
- スケッチブックと色鉛筆、大人のぬりえ
入院中は仕事のことを忘れて治療に専念してほしいですよね。ひまな時間に程よく没頭できるアイテムを贈ると、気持ちが安らぐでしょう。
- 病室でのリラックスをサポートする見舞品
-
- 肌触りのいい上質なタオル
- 入院中に着用するリラックスウェア
- 履き心地のいいスリッパ
- 防音機能を持つイヤホン
- 安眠を助けるアイピロー
入院中は他人との共同生活となり、落ち着かない気分になる人もいます。そのため、肌馴染みのいいタオルや衣服、スリッパなど、身に付けるものに気を配り、こころと体の疲れを和らげるのも大切です。
また、就寝時に周囲の音が聞こえて寝付けないなど睡眠の悩みも起きやすいため、イヤホンやアイピローを贈るのと喜ばれますよ。
おわりに:お見舞いは患者さん本人の状態に思いやりをもって検討しよう
大切な人や友人知人が入院したとき、お見舞いに行きたくなる人は多いものです。しかし患者さん本人の病気やケガの状態、入院期間によってはお見舞いを控えても問題ないことがあります。相手の体を気づかいながらお見舞いに行くかどうか決めてくださいね。
コメント