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ルッキズムが悪いのはなぜ? SNS映えが気になる人や自分を好きになれない人へ

ルッキズム やめる からだの悩み
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近年問題視されていることのひとつが「ルッキズム」。多様性を認める時代において、ルッキズムにはどんなデメリットがあるのでしょう。悪気なくやってしまいがちなルッキズム、ルッキズムをやめるための方法などを解説します。SNS映えや容姿によるマウンティングに悩む人、自分を好きになれない人は是非チェックしていきましょう。

この記事でわかること
  • ルッキズムの言葉が持つ意味
  • 日常的にみられるルッキズムの例
  • ルッキズムが批判される理由
  • ルッキズム的思考をやめるポイント

ルッキズムとは?

日本語では外見至上主義とも呼ばれる「ルッキズム」。近年はルッキズムを問題視する意見が話題ですが、どんな意味を持つ言葉なのでしょう。

ルッキズム
人が持つ要素のうち、「外見」「容姿」「見た目の特徴」を重視する考え方。またこれらの要素で人を評価すること。ルッキズムは造語で、見た目や容姿を意味する「Looks」、主義を意味する「ism」という二つの言葉を由来とする。

ルッキズムはミスコンや顔採用、恋愛格差などさまざまなシーンでも存在する考え方です。次章からルッキズムについて詳しく見ていきましょう。

やりがちなルッキズムの例

ルッキズムは批判されることも多い考え方ですが、日常的に問題視されるルッキズムの例を紹介します。

「痩せた方がもっと綺麗だよ」「筋肉が付いていないとカッコ悪い」

日本で特に起こりやすいのが、「痩せた方が綺麗」というルッキズムです。世界的には痩せすぎの健康リスクに警鐘が鳴らされ、プラスサイズモデルが活躍していますが、日本では体重が軽いことや華奢なことが美の基準とされる傾向があります

男性の場合は細身であることが評価されたり、筋肉が付いていないと「ひ弱」「男らしくない」とジャッジされることも。ルッキズムはマウンティングにつながることも多く、「ヒトより容姿が優れている」と自己判断して人を見下すケースも見られます。あるいはその逆で、見た目のコンプレックスから自虐的になる人が少なくありません。

「男なのに身長が低いね」「女なのに背が高いのはもったいない」

身長もルッキズムで問題になりやすい要素です。男性なら背が高いのが当たり前など、「べき」思考を当てはめる人がいます。身長は本人がコントロールすることが難しい要素でもあり、指摘された側のコンプレックスになることが多いのも特徴です。

「(外国人に対して)とても小顔で鼻が高いですね!」

良かれと思った褒め言葉が、差別的な発言になることもあります。ルッキズムで注意したいのは、外国人に対して「顔が小さくていいなぁ」「鼻が高い!」と言うことです。日本の文化では褒め言葉だとしても、文化が違う人からすると「けなされているのかな」「なんて失礼なことを言うんだ!」とショックを受けることがあります。

採用活動における顔採用

企業や職種によっては、採用活動をする際に容姿を重視することがあります。採用担当者は無意識であっても、容姿の優れた人が好印象を与える傾向も見られます

履歴書には顔写真の添付を求められることが多く、採用担当者が応募者の顔を確認するなどの目的もありますが、写真うつりを気にして数万円かけて撮影する応募者もいるなど、就活における写真の意義は決して小さくはありません。

ルッキズムはなぜ悪い?デメリットは

心理学において「メラビアンの法則」という考え方があります。人のコミュニケーションにおいては、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で影響を与えるという心理的法則です。メラビアンの法則によるならば、見た目の情報が考え方に及ぼす影響は大きくなるのが自然といえます。

ルッキズムで問題とされるのは、まるで容姿が内面の良さに勝るかのように思い込んだり、容姿を指摘することで人を傷つけたりすることです。

外見で人や自分をジャッジする

ルッキズムの考えが行き過ぎると、外見でその人の価値や中身までジャッジするようになります。「美人だから中身も洗練されているはず」と容姿だけ見て満足したり、「ひ弱な男には頼りなくて仕事を任せられない」と資質を見誤ることも。

差別や偏見につながりやすい

美しい容姿はたしかに魅力的ですが、容姿がすべてではありません。文化や個人の価値観によっても「何が美しいか」「どんな容姿に魅力を感じるか」「そもそも容姿に興味があるか」は異なります。

ルッキズムが行き過ぎた結果、「太った人は魅力的ではない」と人を批判したり、中傷する発言をしたりすることも。こうした考えがエスカレートしていくと、差別や偏見となり大問題へと発展します。

摂食障害や醜形恐怖症など心の病気も

ルッキズムの考え方で傷つけるのは、他人だけではありません。自分の容姿を好きになれず、自己肯定感や自尊心が低下することも。すると「もっと痩せなくちゃ」と摂食障害を発症する人や「自分はなんて醜いのだろう」と醜形恐怖症に陥る人も出てきます。

人生のQOLが下がる

ルッキズムに縛られて常に人の容姿をジャッジしたり、自分と他人の容姿を比較したりしていると、QOLがどんどん下がってしまいます。内面の魅力や行動の美徳を見過ごし、達成感や幸せを感じにくくなってしまいかねません。

SNSでルッキズムは加速した?

ルッキズムは新しい言葉ではありますが、外見で人をジャッジする考え方は昔から存在しています。ところがSNSが登場してから、ルッキズムは加速したとも考えられています。特にインスタグラムで写真や動画が投稿されるようになると、美しい人や映える写真が「いいね」をもらうなど、わかりやすく評価されるようになりました。写真の加工も一般的になり、「見た目を美しく調整する」ことが必須であると考える人も少なくありません。

インフルエンサーやYouTuberなどは影響力を持ちます。影響力のある人々が企業と提携し、美容製品やエステなど見た目を磨くメリットを謳うことも増えました。スマホやSNSにふれるたびに容姿に関する情報が目に入るようになった結果、「私も美しくなりたい」「カッコよくならなくちゃ」と、容姿のコンプレックスを刺激される機会も増えたのもルッキズムが加速する一因かもしれません。

一方で、近年は不平等の是正や多様性を認めることの意義が広く問われています。ルッキズムが広まるとともに、その問題点をしっかりと認識する人も多くいるのが現状です。ルッキズムは誰でも持ちうる考え方ですが、何が問題なのかを理解することで、自分や他人を傷つけることを回避できます。

ルッキズムをやめて視野を広げる方法

行き過ぎたルッキズムをやめるにはどんな方法があるのでしょう。ポイントとしては、美しさや魅力に対する視野の狭さを解消することが重要です。さらに自分を大切にすることも意識していきましょう。

容姿に「べき」を持ち込まない

容姿は努力で変えられる部分もありますが、持って生まれた個性や魅力もあります。容姿に「べき」思考を持ち込むと、その人の「らしさ」やバックグラウンド、ライフスタイルなどさまざまなことの否定につながりかねません。容姿に関する「べき」思考を捨てることが、ルッキズムをやめる第一歩となるでしょう。

容姿を指摘したりいじることをやめる

視覚情報は印象を大きく左右します。そのため、初対面で見た目に関して触れることも当たり前でした。ところが「綺麗な髪ですね」「目が大きいですね」「鼻が高いですね」など、良かれと思って発した褒め言葉が、その人の容姿のコンプレックスを刺激するリスクを配慮しなくてはいけません。安易に容姿の特徴を指摘するのは控えましょう

さらに注意したいのは、自分自身の容姿を卑下して笑いを取ることです。知らず知らずのうちに、心の中にネガティブな気持ちが積もっていくおそれがあります。

SNS映えに固執しない

ルッキズムをやめたい人は、SNS映えにとらわれ過ぎていないかご自身を振り返りましょう。「自撮りのベストショットを撮るために何百枚も撮りなおす」「過剰に加工して本当の自分を見せられない」など、見た目を整えるために無理をしていると感じたら、ルッキズムにハマっているサインかもしれません。

他人の投稿を見ては嫉妬したり落ち込んだりしている場合も要注意。ビジュアル的な情報に振り回されている可能性が高いでしょう。

ルッキズムに関する本を読む

ルッキズムによって悩んでいる人の存在を知ると、問題点がよりはっきり見えてきます。ルッキズムは決して遠い世界の出来事ではありません。日常的に起こり得ることであり、いつ自分が加害者になっても被害者になっても不思議ではなく、一人ひとりが問題について考える必要があるでしょう。

美容整形は慎重に考えてから

近年特に問題になっているのが、中学生や高校生にも広まりつつある美容整形です。気軽にできると宣伝される「プチ整形」は、メイクのように簡単で低コストだと言われています。ただしプチ整形であっても手術であることは変わらず、美容整形によってその人の人生が大きく変わることもあるのを忘れてはいけません

美容整形で後悔するのはなぜ?

容姿に悩む人の中には美容整形を考えることもあるでしょう。美容整形をしてポジティブシンキングできるようになった人もいれば、後悔に悩まされる人もいます。こちらの記事では、美容整形で後悔する理由などを解説していますので参考にしてくださいね。

美容整形に対する否定派・肯定派のイメージって? 決断する前に考えるべきこと
「プチ整形」のように美容整形は昔と比べると身近になりつつありますが、否定派の人もまだまだ多いのも事実です。美容整形後に「こんなはずじゃなかった」とメンタルが不安定になる人も...。この記事では近年の美容整形に対する考え方、整形後にうつ病など気分が落ち込む人がいる理由、美容整形前に考えておきたいことなどを解説します。

おわりに:ルッキズムをやめて多様性やその人らしさを楽しもう♪

今も昔もルッキズムに悩む人は付きませんが、令和の時代は価値観のアップデートが必須。SNS映えへの執着を捨てたり、見た目によるマウンティングをやめたり、できることはたくさんあります。多様性や自分らしさを見失わず、人生を楽しんでいきましょう。

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