兄弟と自分を比較して、劣等感や嫉妬を感じる人もいるのでは?兄弟に対するコンプレックスが敵対心や憎しみに変わることも。この記事では、兄弟へのネガティブな感情が湧く原因、カイン・コンプレックスの概要、兄弟への複雑な気持ちを克服する方法などを解説します。
- この記事でわかること
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- 兄弟への劣等感や嫉妬が生まれる原因
- カイン・コンプレックスがもたらすデメリット
- 兄弟へのコンプレックスを克服するポイント
- 自分の個性を大切にして人生を楽しむ方法
兄弟と比較して落ち込むのが辛い!カイン・コンプレックスが原因?
自分と兄弟を比較して落ち込んでしまったり劣等感を覚えたり、ネガティブな感情が湧いてくる人もいますよね。たとえば、次のようなことで兄弟と比較することがあるのではないでしょうか。
- 兄弟と自分を比較しがちなこと
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- 容姿
- 性格・考え方
- 学歴
- 就職先・肩書・収入
- 特技・スキル・才能
- パートナーの容姿や肩書
- 親からの愛情・関心
- 周囲からの評価・賞賛 など
兄弟は育った環境が同じで身近な存在だからこそ、比較対象として見てしまうことがあります。兄弟に対するネガティブな感情は、「カイン・コンプレックス」という心理状態が原因とも考えられています。
カイン・コンプレックスとはどんな心理状態?
- カイン・コンプレックスとは
- カイン・コンプレックスとは、兄弟姉妹の間で嫉妬や憎しみ、敵対心などの感情が怒る葛藤。親子関係や兄弟姉妹関係に悪影響を及ぼすおそれがあり、学業や仕事、将来の人生にまで影響が及ぶこともある
カイン・コンプレックスによる影響は、家族内だけではなく学校や職場にも及ぶことがあります。たとえば学校の教師とのコミュニケーション、部活の先輩・後輩、職場の上司や先輩・後輩という人間関係でも、評価や関心についてネガティブな感情が起こることがあるのです。
兄弟姉妹との会話やコミュニケーションが原因となることもありますが、親の影響もとても大きいのがカイン・コンプレックスです。兄弟と比較してしまって苦しいという人は、親との関係性を振り返ってみると原因がわかるかもしれません。
兄弟への劣等感や嫉妬が生まれるのはどうして?
兄弟へのネガティブな感情が生まれるのは、次のようなことがきっかけになることもあります。
- 兄弟への劣等感や嫉妬が生まれるきっかけ
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- 子ども時代に、勉強やスポーツの成績で兄弟と比べられた
- 親が兄弟を比較する発言を多くしていた
- 親や周囲の人が兄弟どちらか一方ばかりを褒めていた
- 親や周囲の人は、兄弟の中で自分だけに厳しかったと感じる
- 自分よりも、兄弟の方が可愛がられていたと感じる
- 自分が希望する進学や就職が叶わなかったが、兄弟は叶えた
- 兄弟または自分が負けず嫌いで、いつも比較していた
- 「自分ばかり我慢している」と感じることが多かった
こうした経験が重なっていくと、兄弟に対して劣等感や嫉妬、敵対心が生まれやすくなります。ただしこうした感情をそのままにしていると、心が不安定になったり幸福感を得づらくなることも。
次章からは、兄弟に対するコンプレックスを克服する方法を紹介します。
兄弟と比較するのをやめたい!コンプレックスを克服する方法
兄弟に限らず、人と自分を比較してばかりいると心が疲れてしまいます。自分に対して否定的になったり、兄弟に八つ当たりしてしまうなどデメリットが小さくありません。兄弟に対するコンプレックスを克服するための方法を試してみましょう。
兄弟に対するコンプレックスを自覚し、受け入れる
まずは、兄弟に対するコンプレックスを自覚しましょう。自分の心を抑圧していると、メンタルがますます不安定になることもあります。コンプレックスを自覚することには、次のようなメリットを期待できます。
- 兄弟に対するコンプレックスを自覚するメリット
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- 自分の傷ついた心や不満を労わることができる
- コンプレックスの原因を発見でき、改善に取り組みやすくなる
- 兄弟の尊敬できる点、自分にはない個性を認めることができる など
カウンセラーや精神科医に相談する
兄弟への劣等感や嫉妬について、自分ひとりで解決するのは簡単ではありません。心の整理整頓をするためには、プロのカウンセラーを頼るという方法もおすすめです。カウンセラーとの対話を通して、心の不調を解決する糸口が発見できることもあるでしょう。
もしも兄弟へのコンプレックスが原因で、学校への登校や会社への出社、日常生活が困難になっている場合は精神科医を受診するという方法もあります。
親との関係性を見つめ直す
兄弟へのコンプレックスの原因が、親にあることも考えられます。親も人間ですので、兄弟に平等に接することができるとは限りません。兄弟の一方だけに厳しくなったり、過干渉になったりすることもあります。
兄弟に劣等感や嫉妬をぶつけるのではなく、親との関係性を見直してみましょう。親との会話やコミュニケーションの時間を確保したり、子ども時代について会話をしてみてください。
自己肯定感を上げる
兄弟と自分を比較しては落ち込んでしまう、という人は自己肯定感が下がっている可能性が高いでしょう。人と比較することをやめて、自分を認められるようにすることが大切です。
- 自己肯定感を上げる方法
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- 「自分はどうせ」「自分なんて」などネガティブな言葉を控える
- 趣味やスキルアップを楽しみ、小さな成功体験を積み重ねる
- 興味があること、やってみたいことを紙に書き出し、少しずつ実践する
- ミスや失敗をしたときは自分を責めず、「次、頑張ろう」と気持ちを切り替える
- こまめに自分のことを褒める
兄弟や家族と距離を取ってみる
自分と人を比較することは、対象となる存在が身近にいると起きやすくなります。兄弟と自分を比較することがやめられない場合、兄弟と距離を取ってみるという方法もあります。家族との関係性にも悩むところがあるならば、家族との距離感も見直しましょう。
兄弟と距離を取っている間に、旅行に出かけたり新しい趣味を始めるなど、視野を広げる骨導を取ってみるのもおすすめです。ガラッと環境を変えることで、これまでとは異なる考え方や価値観に触れることもできますよ。
比較癖を直すために必要なことって?
人と比較をする「比較癖」に悩んでいる人は多いものですよね。比較してばかりいると、自分に自信を持てなくなったり、見た目や肩書に左右されたりしてしまいます。比較癖を直したいと考えている人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
おわりに:兄弟へのコンプレックスを克服して、自分の個性を大切にしよう
身近な存在だからこそ気になってしまうのが兄弟ですよね。兄弟とは似ているところもありますが、それぞれ一人の人間ですので個性が違って当たり前。兄弟へのコンプレックスを克服して、あなただけの人生を楽しみましょう。
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