子離れできない親の影響は大きく、就職や結婚で問題となることも。社会人になった子どもの自立を妨げるなどデメリットを及ぼしかねません。この記事では、子離れできない親の特徴やチェックリスト、子離れするためのポイントを解説します。
- この記事でわかること
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- 子どもが成人前・成人後の子離れの例
- 子離れできない親のあるあるチェックリスト
- 子離れできない親がもたらす結婚や就職へのデメリット
- 子離れ・親離れするためのポイント
理想的な子離れとは?
子離れとは、親が子どもの自主性や自立を受け入れること、子どもを一人の人間として尊重することを指します。子離れは、子どもが成人前に起こるものと成人後に起こるものに分けられます。
- 子離れ【子どもが成人前】
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- 着る服や食べるものについて、子どもの意思を尊重する
- 就寝時はベッドを分ける
- 子どもの交友関係に過剰に口出ししない
- 進路決定は子どもの意思や希望を尊重する
- 子どもの行動を過剰に管理しない
- 子離れ【子どもが成人後】
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- 子どもの経済的自立を促す
- 子どもの就職や転職に口出ししない
- 子どもの結婚に干渉し過ぎない
上記のことがあまりできていない場合、子離れできない親の可能性があります。次章でさらに詳しく子離れできない親になっていないかチェックしていきましょう。
子離れできない親のチェックリスト
子離れできない親の特徴を挙げますので、当てはまるものがないかチェックしてみてください。
- 子離れできない親度チェックリスト
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- 子どもに対する過度な期待が大きい
- 子どもに対して過保護
- 過干渉で、子どもの行動や考えに指示を出す
- 親の自分の方が、子どもより正しいと思い込む
- 子育て以外の趣味や生きがいがない
- 子どもを過度に甘やかしている、または過度に厳しい
- 子どもの能力を過小評価している
- 子どもとの関係性が友達のようになっている
- 育児に費やした労力や時間に対し、恩返しを求めている
子離れできない親の口癖チェックリスト
子離れできない親の特徴として、次の口癖を言いがちなことがあります。
- 子離れできない親の口癖チェックリスト
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- 「~しなさい」または「~しなくていい」
- 「あなたのために言っているの」
- 「あなたは~なんだから」
- 「どうせだめなんだから」
- 「決めてあげる」「やってあげる」
当てはまる項目が多い人は、子離れできない親の可能性が高いでしょう。子離れできない親の場合、子どもにとって次のようなデメリットが発生していることがあります。
子離れできない親が子どもにもたらすデメリット
親が子離れできない場合の大きなデメリットは、子どもの人生に影響を与えることです。たとえば、以下のことについて子離れできない親の影響が発生します。
恋愛・結婚
子離れできない親は、子どもの恋愛・結婚相手にも厳しくなりがちです。相手の家柄や学歴、就職先、容姿などさまざまなことに干渉することも少なくありません。
子離れできない親が同居を望む場合は、結婚相手の理解を得られるかどうかがとても重要です。子どもが生まれた場合、子育てにも口出しをして関係性が悪化するおそれもあります。
このように子離れできない親がいると、子どもの結婚のハードルが高くなってしまいます。恋愛や結婚は本人同士でするものですので、親が過剰に干渉するのは避けるのが安心です。
就職・転職
子離れできない親は過干渉の傾向があります。子どもの就職や転職において、子離れできない親が子どもをコントロールしようとすることも見られます。
親からの期待やプレッシャーに応えるために就職・転職をしても、本人のやりたい仕事でない場合はモチベーションの維持が難しくなります。
経済的自立
子離れできない親に育てられた場合、子どもが経済的に自立できないこともあります。親が子どもの生活費を支払ったり、娯楽費まで支払うこともあります。経済的に自立できないまま成長すると、親の目が行き届かないところで散財や借金をしてしまうおそれがあります。親と死別した後に、破産する可能性もあるでしょう。
メンタルの不調
子離れできない親は、子どものメンタルに悪影響を与えることが少なくありません。過干渉によって自分で判断する機会が少ないと、自主性や自己達成感が得られなくなります。すると子どもは無力感に苛まれたり、自己肯定感や自尊心が低下することがあります。こうしたメンタルの不調は、うつ病などの心の病気を引き起こしかねません。
子離れできない親の対処法
親が子離れできないままでいると、子どもの将来だけでなく、その次の孫世代にも影響を与える可能性もあります。親自身にとっても、子離れできないままでは自分の人生を謳歌しきれなくなっていまいます。
子どものためにも親自身のためにも、意識的に子離れするのがおすすめです。子離れするならば、次のことを実践してみましょう。
- 子離れするために親が実践したいこと
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- 子ども以外のことに興味を持つ
- 趣味やボランティアを楽しむ
- 子どもへの連絡頻度を減らす
- 子どもが何かを決めるとき、口出しを控える
- 老後の資金を計算し、お金の使い方を具体的に計画する
親の子離れを促進するためには、子どもの協力が必要なこともあります。親が子離れできるように、子どもも親離れをする必要があるのです。特に成人した子どもは、下記のことを実践してみましょう。
- 子離れするために子どもが実践したいこと
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- 実家を出て、自活する
- 自分のことは自分で決める
- 親自身のこれからの人生について一緒に考えてみる
- お金の管理は基本的に自分で行う
- 炊事や洗濯、掃除は自分で行う
- 実家暮らしの場合でも、自分の時間を増やす
親子関係のこじれの解決法はこちら
子離れできない親のデメリットと、親が子離れするための方法を紹介してきました。ただし、親子関係がこじれている場合はより問題が複雑です。
子離れすることも大切ですが、親子関係のこじれについて基本的知識や対処法を理解するのもおすすめですよ。親子関係のこじれについては、下記の記事で詳しくまとめていますので参考にしてくださいね。
おわりに:子離れできない親は精神的・経済的自立を目指そう
親が子離れできていないと、子どもの人生も親の老後も依存的な関係性になってしまいがちです。親子それぞれが自分の人生を楽しむためにも、精神的自立と経済的自立を目指しましょう。
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