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マネーリテラシーが高いと貯蓄や金融資産が増える?お金の基本を知ろう

マネーリテラシーの向上 お金の悩み
この記事は約18分で読めます。

マネーリテラシーとは将来のために貯蓄をしたり、その資産を増やしたりしていくための金融・経済に関する知識です。

マネーリテラシーが高いと、貯蓄や金融資産が増えやすい傾向にあるとされています。今回はその理由や、大人になってからお金について学ぶ方法をご紹介します。

マネーリテラシー(金融リテラシー)は身につけるべき!

マネーリテラシー(金融リテラシー)とは、お金に関する知識や判断力のことです。生きていくためには「日々の家計管理」はもちろん、資産形成や金利・ローンの知識などを持っていなくてはなりません。貯金をどの銀行に預けるかという基本的な金銭管理はもちろん、マイホームを作るとき、車を買うときにローンを組むための知識にもつながります。

金融庁では、最低限身につけるべきマネーリテラシーとして、以下の4つを挙げています。

  • 家計管理:適切な収支管理を習慣にすること
  • 生活設計:ライフプランを明確にし、そのための資金を確保すること
  • 金融知識:金融に関する正しい知識を身につけ、金融経済事情を理解し、適切な金融商品を選択できること
  • 外部の知見の適切な活用:セミナーなど、さまざまな情報をもとに自分で判断する力のこと

マネーリテラシーを身につける目的は、一人ひとりが経済的に自立し、より良い暮らしができようになるということです。そのためには、一人ひとりが金融やその背景となる経済についての基礎を理解し、日々の暮らしの中で自ら学び、考え、主体的に判断・行動しなくてはなりません。知識を実践していくことが、よりよく問題を解決する能力・資質を育むことにつながります。

マネーリテラシーを高める最も大きなメリットは、金融トラブルの被害に遭いにくくなることです。一口に金融トラブルと言ってもさまざまですが、よくあるのが詐欺的な投資勧誘による被害です。うまい話には裏があると言いますが、難しい単語を並べられているうちに気づかず騙されてしまうことも少なくありません。

実際に、金融トラブルに関して消費者庁に寄せられる相談は、若年層や高齢者を中心に年々増加しています。一方、60〜79歳の高齢者に金融トラブルの経験があるかどうか調べた調査では、マネーリテラシーが高い人ほどトラブルに遭った経験が少ないことがわかっています。金融トラブルに遭うリスクを下げるためには、マネーリテラシーを身につけることが重要です。

さらに、マネーリテラシーを高めることは将来的なキャリア形成にも役立ちます。財務に関する知識で経営層とコミュニケーションがとれるようになったり、営業先の企業の決算資料を読んでニーズを汲んだりできるようになるでしょう。簿記の資格取得、経済や金融ニュースの理解などのスキルが身につけば、就職や転職にも有利です。

マネーリテラシーは資産形成につながる!

マネーリテラシーを身につけることは、投資による資産形成にもつながります。ほとんどの人が行っている銀行預金も資産形成の一つですが、銀行預金はリスクが低い分、リターンも低く資産の大きなプラスにはつながりません。投資は銀行預金と比べればリスクが高いですが、マネーリテラシーが身につけば、リスクを回避しながら上手に投資ができるようになります

日本における家計金融資産(現金のほか、預貯金・株式・投資などを含めた資産)の合計は約1,600兆円とされていますが、その過半数は預貯金で運用されています。しかし、近年はどの銀行でも低金利が続いており、預貯金だけでは将来に向けて十分な資産形成が難しいと考えられます。

多くの人が車やマイホーム購入、子どもの誕生や入学など、ライフステージのさまざまな場面で貯蓄・住宅ローン・資産運用・保険加入など、各種金融商品・サービスと関わることになります。社会人として経済的に自立して生きていくためには、計画性のない支出を抑えたり、収支バランスを見直したりするための家計管理はもちろん、金融商品の適切な利用が必要です。

特に、分散投資や長期投資などのメリットについて理解を深めることは、中・長期的に良いリターンを安定的に得ることにつながります。このように、日本では多くが銀行預金として眠っている家計金融資産を分散・長期投資に回すことで、成長分野への持続的な資金供給など経済を成長させる効果も期待できます。

マネーリテラシーが高まれば、金融商品やサービスの質の向上にも

近年、金融に関する規制緩和により、さまざまな金融商品が登場しています。クレジットカードやキャッシングに関わるサービスも多種多様となり、利用者にとってはどれが良いのか瞬時に判断しにくくなりました。そこで、それぞれの商品やサービスの仕組み・特徴・リスクなどについて、利用者自身がマネーリテラシーを持ち、見極めることが重要です。

金融に限らず、多くの商品やサービスで消費者が十分な知識・情報を持ち、厳しい選択眼を備えることは、業界の適切な競争を促し、よりニーズに合った良質な商品・サービスの提供につながります。利用者一人ひとりのマネーリテラシーが高まれば、より質の良い金融商品・サービスが生まれ、普及していくことでしょう。

家計管理や保険購入にも役立つマネーリテラシーの基本

金融庁の「金融経済教育研究会」による「最低限身につけるべき金融リテラシー」では、基本的な「家計管理・生活設計」のほか、金融・経済の基礎知識、金融商品を選ぶスキル、そして得た外部の知見を適切に活用する力が挙げられています。金融・経済の知識と、金融商品を選ぶスキルは、さらに細かく以下のような項目に分けられます。

金融取引の基本としての素養
  • 契約をするとき、契約の基本的な姿勢を習慣にする(契約書をよく読む、相手方や日付・金額・支払い条件などが明記されているか、不明点があればすぐ確認する、など)
  • 情報の入手先、契約の相手方が信頼できるかどうか必ず確認する
  • インターネット取引において、利点と注意点を理解する
金融分野共通の知識
  • 金融と経済の基礎知識(単利・複利などの金利、インフレ・デフレ、為替、リスク・リターンなど)や、金融経済情勢に応じた金融商品の選択についての理解
  • 取引の実質的なコスト(価格、手数料)を必ず確認する
保険商品について
  • 自分にとって保険でカバーしたい事態とは何か考える(死亡、病気、火災など)
  • カバーすべき事態が起きたとき、必要になる金額を考える
ローン・クレジットに関する知識
  • 住宅ローンを組むときの留意点を理解し、備える(無理のない借入限度額の設定、返済計画、返済を難しくさせる事態に備えるなど)
  • 無計画・無謀なカードローン、クレジットカード利用などを行わない習慣をつける
資産形成商品の理解
  • ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンの理解
  • 資産形成における分散効果の理解(運用資産の分散、投資時期の分散)
  • 資産形成における長期運用の効果を理解する

最初にご紹介したように、マネーリテラシーでは個人の収支管理(赤字解消・黒字確保)にとどまらず、金融・経済の情勢を理解し、必要に応じて専門家のアドバイスを活用することも必要です。その上で、ライフプランに基づく各種保険や資産形成商品の選び方を理解しなくてはなりません。

マネーリテラシーを身につけるための学び

もちろん、マネーリテラシーを身につけるのは一朝一夕にできることではありません。義務教育から社会に出て高齢者に至るまで、各年齢に応じた学びが必要です。例えば、小学生〜高校生の未成年学生の時代には、以下のような学びが求められます。

小学生
  • 買い物やお小遣い、お年玉、手伝いなどの体験を通じて、お金に関わる経験・知識・技能を身につけ、社会の中で生きていく力の土台を作る
  • お小遣い帳をつける、商品の選び方を知って工夫しながら買い物する、貯蓄の意義を理解して計画的に貯蓄する習慣を身につける
中学生
  • お小遣い管理や買い物の経験が増えてきて、家計・生活設計について理解するとともに、将来の自立に向けた基本的なスキルを養う
  • 家計の収入・支出について理解を深める、職業体験などを通じて勤労を実感する、就きたい職業について考え、情報を収集する
高校生
  • 生活設計の重要性や社会的責任を理解し、社会人として自立するための基礎的な能力を身につける
  • 長期的な資金管理の大切さを理解する、進路選択などを通じて意思決定の重要性を知る

未成年の間は責任が保護者に委ねられていることもあり、まずは守られた環境の中で保護者からもらうお小遣いやそれを使った買い物などの体験を通じ、金銭管理の基本的な知識を身につけていくことが重要です。小学生や中学生の頃は特に「お小遣い帳」などで収支管理の習慣をつけておくと良いでしょう。

中学生から高校生にかけては、将来的な勤労を含めたライフプランの設計を始める時期でもあります。この時期は職業体験や進路選択を通じて自分の就きたい職業や社会での役割について理解すると同時に、意思決定の大切さ、長期的な資金管理について知る時期です。そして、次の学生で成人の大学生時代には、以下のような本格的に社会人として自立するための能力を確立しましょう。

  • 仕送りなどの収入と学費、生活費などの支出を把握する
  • クレジットカードは借金であることを理解し、支払い可能な範囲で利用する
  • 金融商品のリスクとリターンの関係性を理解する
  • 卒業後のライフプランについて、より具体的に計画する
  • 職業選択に必要な能力を開発したり、資格を取得したリする
  • 基本的な金融商品の仕組み、特性を理解する

社会人になってからは、よりいっそう自立した責任ある行動が求められます。社会に出たばかりの若年社会人、一般社会人、高齢者の3段階に分けて、学ぶべきマネーリテラシーを見ていきましょう。

若年社会人
  • 給与天引き預金などの工夫を使い、貯蓄行動を定着させる
  • 収入のうち手取り額、生活費などの必要な支出について把握する
  • 公的年金や保険の内容を把握し、必要に応じて貯蓄や民間の保険、年金への加入を検討
  • キャリア計画を立て、必要な自己投資を行う
  • さまざまな金融商品の性質を理解し、運用する。必要に応じて外部の知見を適切に活用する
一般社会人
  • 住宅購入や子どもの進学など、ライフイベントに応じた知識・ノウハウを習得し、資金管理を行う
  • 死亡・疾病・火災など不測・緊急の事態を想定し、貯蓄や保険加入などを適切に行う
  • 収支の改善に努める。黒字確保や貯蓄・投資を通じて将来に向けた資産形成を行う
  • 必要に応じ、住宅ローンなどの負債も計画的に、かつ有効利用する
高齢者
  • 定年退職後は、年金受給額などに応じて範囲内に収入がおさまるよう、ライフスタイルを切り替える
  • 判断力や理解力が衰えた場合について、資産管理・運用の準備をしておく

社会人になってからは、経済的にも生活面でも自立が求められますが、さらにライフイベントに応じてさまざまな経済的リスク管理も必要です。老後の資産形成についても並行して考慮しなくてはなりません。そして、定年退職後の年金生活では、年金受給額の範囲内など無理のない支出になるようライフスタイルを切り替えたり、いよいよ判断力・理解力が衰えたときのための資産管理・運用の準備を行ったりします。

マネーリテラシーが低いと金銭トラブルが発生しやすい?

ここまでマネーリテラシーを学ぶ必要性について説明してきましたが、マネーリテラシーが低いと具体的にどのようなリスクが考えられるのでしょうか。5つのポイントから考えてみましょう。

資産形成ができず、老後の生活に不安が生じる

マネーリテラシーが低いと、リスクを嫌って投資せず、現金・預貯金や貯蓄型保険などだけで資産を持とうとします。しかし、現金や預貯金はインフレによるリスクが考えられます。もし将来的に物価が上がった場合、貨幣価値が下がり、資産価値も減ってしまう可能性があり、必ずしも安全とは言いきれません。

さらに、近年ではバブル崩壊から続く低金利の影響で貯蓄型保険に適用される利率が低くなっており、資産形成のための運用という点から見るとあまり魅力がありません。明確な目的を持たず、「とりあえず」「みんな加入しているから」と終身保険のような貯蓄型保険に加入するのは、マネーリテラシーの低い行為だと言えるでしょう。

人生100年時代と言われる現代において、老後にある程度安定した生活を送るためには、退職金や年金だけでは足りません。昔は退職金や年金だけでも余裕のある生活ができましたが、現代ではこれらに頼りきりでは生活に困窮するリスクもあります。老後の生活資金や介護資金を蓄えておくためには、マネーリテラシーを高めておく必要があるでしょう。

金融商品に対するリスクを理解しないまま購入してしまう

老後の資産形成のために金融商品の運用が大切である、という話をご紹介しましたが、金融商品を選ぶためにもマネーリテラシーが重要です。リスクをよく理解せず、良いところだけに注目してしまうと思わぬ損失を生んでしまうかもしれません。例えば、利回りが高い外貨建て保険への加入などが挙げられます。

外貨建て保険とは、預けた預金が円よりも市場の金利が高い米ドルなどの外貨建てで運用されるタイプの保険のことです。円のまま運用されるより利回りは高いのですが、加入時・受取時の為替レートの差によっては、損失が発生する可能性もあることに注意しなくてはなりません。これを「為替リスク」と言います。

また、金融商品を利用した悪質な詐欺事件などの金融トラブルに巻き込まれないためにも、マネーリテラシーを高めることが重要です。詐欺事件には警察がさまざまな対策を講じているものの、発生前に防げるのが最も良いことは変わりません。正しいマネーリテラシーが身についていれば、金融トラブルに遭うリスクは最小限に抑えられるでしょう。

ローンやリボ払いなど、借金の危険性を理解していない

住宅ローン、カードローン、リボ払いなど、これらはいずれも借金の一種です。性質をよく理解した上で使うのは良いのですが、マネーリテラシーが低い人ほど、リスクをよく理解しないまま気軽に利用してしまう傾向があります。借金は借りたお金に利息を上乗せして返済しなくてはなりませんので、ローンを多用するとその返済で生活が苦しくなってしまうのです。

また、クレジットカードを作りすぎると、支払いが滞っていなくてもローンが組めなくなることがあります。これは、クレジットカードそれぞれに対して「与信枠(金融機関が、クレジットカードの持ち主に対してお金を貸せる額)」が設定されているためです。必要のないクレジットカードを作りすぎると、無駄な与信枠を設けすぎてしまうため、いざ住宅ローンなど必要なローンを組もうと思ったとき、必要な額を借りられなくなってしまう可能性があります。

適切な保険に加入できない

マネーリテラシーが低い人は、掛け捨て型の保険を嫌って貯蓄型保険に入らない人が多い傾向にあります。しかし、貯蓄型の保険は保障内容が限定されていることが多く、必要なときに十分な保障を受けられず、結局お金に困ってしまうリスクも高いのです。

逆に、自分に必要かつ十分な保障内容がわかっておらず、勧められるままたくさんの保険に加入してしまい、お金をかけすぎてしまうのもマネーリテラシーが低い人の特徴です。

税金を払い過ぎている

マネーリテラシーが低いと、税金の計算方法や節税方法がわからないので、言われるままに余分な税金を払ってしまいます。特に会社員や公務員は勤務先が従業員の所得税を計算し、給与から天引きして代わりに納税してくれるため、税金に対する興味・関心が低い人も多いです。しかし、節税対策を行えば、会社員や公務員であっても税金を減らせる可能性もあります。一度、確認してみて損はないでしょう。

マネーリテラシーが高いと資産を増やしやすくなる?

逆に、マネーリテラシーが高いと以下のようなメリットがあります。

家計の収支を改善できる
  • 家計管理能力が高まり、赤字家計から脱却しやすくなる
  • 無駄な支出を抑え、適切な収支バランスを保てるようになる
  • 余裕を持って家計管理したり、生活の質を向上したりできる
運用で資産を増やせるようになる
  • 株の配当や不動産の家賃収入などで、収入源を増やせる可能性が高まる
  • 優良な金融商品を見分け、効率的に資産を形成できるようになる
  • 給与が増えにくい時代に、副収入を得られるのは余裕にも将来的な不安の軽減にもつながる
投資詐欺などの被害を避けられる
  • 良い金融商品と、そうでない金融商品を見分けられるようになる
  • 上手い言葉に騙されて投資詐欺に遭ってしまう、などのリスクを避けられる
将来の資金計画を立てやすくなる
  • 結婚・出産や子どもの進学、リタイアなどライフイベントごとに必要な資金を把握し、計画的な貯蓄・運用ができるようになる
  • 資金計画をしっかり立てることで、将来的な金銭不安を軽減できる
経済ニュースが理解できるようになる
  • 経済ニュースを自分で解釈し、理解できるようになる
  • さまざまな情報を経済的な視点でとらえ、より深く世の中の動きを読み取れるように

マネーリテラシーが高まることで得られるメリットとして、最も実感しやすいのは「家計の収支改善」と「投資による資産形成」の2つでしょう。実際に金銭的な利益として自分に還ってくるため、効果が目に見えやすくメリットも享受しやすいと言えます。

家計の収支改善でも、資産運用でも重要なマネーリテラシーとして、「リスクの理解・分散」と「保険・税金の見直し」が挙げられます。例えば、投資も株だけで行うのではなく、投資信託や不動産を組み合わせると、株で損失が出ても投資信託で出た利益でカバーできる、などの可能性が高まります。これがリスク分散です。

また、保険や税金が自分にとって合っているかどうか判断するのも大切なことです。例えば、貯蓄型保険で十分な保障が盛り込まれているのか検討し、必要に応じて掛け捨て型保険も活用する、ふるさと納税やiDeCoの利用で節税対策を行う、などです。見直しによって支出が抑えられれば、その分手元に残るお金が多くなり、貯蓄やさらなる投資に回すこともできます。

大人になってからでもOK!マネーリテラシーの高い行動をしよう

「マネーリテラシーを身につけるための学び」でご紹介したように、マネーリテラシーを高めるためには各年齢・立場に応じた学びが必要です。逆に言えば、大人になってからでもマネーリテラシーを高めることは十分に可能だということです。最後に、マネーリテラシーを高めるための方法について、「お金を貯める」「上手な借金」「投資・資産運用」「効率的な学び方」の4つのポイントをご紹介します。

マネーリテラシーを高めるために①:お金を貯める

貯蓄だけで資産運用しようと思うのはマネーリテラシーが低い、とお話しましたが、貯蓄そのものが悪いわけではありません。投資に必要なお金を作るためには、まず貯金(貯蓄)が必要です。そこで、最初に貯蓄の方法、支出を抑える方法について見ていきましょう。

貯金できない人の特徴として、「残ったら貯める」と考えている、というものがあります。本気で貯金しようと思うなら「最初に貯めてしまう」のがベスト。給与が振り込まれたら、あらかじめ決まった額を貯蓄用の口座に移してしまい、残ったお金で生活しましょう。会社に財形貯蓄制度などがあれば、利用するのも一つの方法です。

支出を抑える方法として、自分の払う税金をしっかり知ることも重要です。特にサラリーマンでは、住民税や所得税が給与から天引きされること、確定申告しなくても勤め先が年末調整を行ってくれることなどから、あまり税金について意識していないかもしれません。

しかし、税金にはさまざまな控除があり、近年ではふるさと納税やiDeCoなど手軽に申請できる制度も増えてきました。これらの制度を上手に活用するためにも、節税の知識を身につけましょう。

マネーリテラシーを高めるために②:上手な借金をする

日本の文化として、「借金」に対するマイナスイメージが強い傾向があります。このため現金や銀行預金などの貯蓄にこだわる人も多いのですが、借金には「良い借金」と「悪い借金」があると考えると良いでしょう。ざっくり言えば、ギャンブルや散財など浪費のための借金は当然「悪い借金」であり、資産を購入するためなど運用のための借金は「良い借金」です。

例えば、不動産を購入して賃貸物件とし、家賃収入で利益を得るとしましょう。このとき、最初に不動産を一括購入できるお金がないので、金融機関などから借り入れる場合は「良い借金」と考えられます。もちろん、借り入れの金利と家賃収入による利回りの差をよく考慮し、利益になるよう運用することが重要です。

また、クレジットカードやそれに付随する分割払い、リボ払いは借金であることをよく理解して使いましょう。もちろん、性質をよく理解した上で使う分にはなんの問題もありませんが、分割払いには基本的に手数料がかかりますし、リボ払いも気づかず使いすぎて債務超過に陥りやすいです。単に支払いを遅らせるためだけにこれらの制度を使うのは、「悪い借金」だと言えるでしょう。

一方で、クレジットカードのキャッシュバックやポイントキャンペーンなどをうまく活用すれば、金銭的な負担を抑えやすくなります。やみくもにカード払いを恐れて現金だけにするのでも、カードを乱用するのでもなく、生活の中で上手に活用する方法を考えましょう。

マネーリテラシーを高めるために③:投資・資産運用

マネーリテラシーを高めるために最もおすすめなのは、投資について学び、かつ実践することだとされています。株式のみでなく、投資についてしっかり勉強し、実際に少額からでも投資することで金融知識も実践する力もつきます。つまり、マネーリテラシーを高めることにつながるのです。

投資のリスクとリターンの関係をしっかり理解したうえで、自分のお金を使って実際に投資してみましょう。自分のお金を使うことで、より新聞やニュースをしっかり見るようになったり、なるべく利益を出せるようにとさらに投資・金融の勉強を真剣にするようになったりできるでしょう。

また、資産運用の基本として「複利(利子にもまた利子がつくこと)」について知ることも重要です。超低金利の時代、貯蓄だけで老後の資産を確保しようとしても限界があります。しかし、複利について知っていれば、運用で得た利益や利息を元本にプラスして再び投資し、「利益が利益を生む」状態にすることも可能です。これは、単純な貯金だけではなかなか得られない利益だと言えます。

マネーリテラシーを高めるために④:効率的な学び方

マネーリテラシーを高めるための効率的な学び方として、「ファイナンシャルプランナー(FP)」「簿記」「証券アナリスト」などの資格を取るのも良いでしょう。これらの資格取得のために勉強すると、税金や資産運用に対する理解が深まります。資格を持っていることは、自身のキャリアアップにもつながるでしょう。

また、日々のニュースをきちんとチェックするだけでも、マネーリテラシーを向上させることはできます。特に経済面のニュースをよく確認しましょう。「日経平均が上昇」「円安・円高になった」などの言葉をしっかり理解している人はそれほど多くないのではないでしょうか。ニュースを見ながら、知らない言葉があったら調べるというだけでもマネーリテラシーは高まります

おわりに:マネーリテラシーが高まると、効率的な資産形成ができる!

マネーリテラシーとは、お金に関する知識や判断力のことです。その中には、収支管理で貯蓄を増やすほか、金融商品を上手に利用して資産を増やすこと、必要に応じて専門家の知識を頼ることも含まれます。

マネーリテラシーは年齢に応じた学びが必要であり、大人になってからでも高めることは可能です。まずは、自分の払う税金や保険などの内容、日々の経済ニュースについてよく知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

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