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ベテランや中堅社員向け 若手社員とのジェネレーションギャップへの対処法

職場のジェネレーションギャップに悩む人 人間関係の悩み
この記事は約10分で読めます。
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職場には世代が異なる人たちが集まりますよね。生まれた年代が異なると、一般常識や価値観が異なるジェネレーションギャップが起こります。ベテランや中堅社員からすると、若手社員の振る舞いや言動に戸惑うことも。

この記事では同じ会社で働く者同士、ギャップを埋めて信頼関係を構築するための対処法を紹介します。

この記事でわかること
  • 若手社員のゆとり、さとり、Z世代の特徴
  • 若手世代に仕事を教えるときの注意点
  • ベテランや中堅社員がやってしまいがちなハラスメント
  • 社会人が理解しておきたいメンター制度やダイバーシティ
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いまどき20代に感じるジェネレーションギャップ

ベテランや中堅社員は、若手社員の指導役となることが多くあります。そのとき、ジェネレーションギャップを感じ、接し方に悩むことは珍しくありません。

20代から30代前半の世代について、特徴や考え方の傾向を見ていきましょう。

ゆとりからさとり、Z世代へ!若手世代の特徴

昭和後期から平成にかけて誕生した「ゆとり世代」以降の若者の特徴を紹介します。

ゆとり世代
2002年度は小・中学校の学習指導要領が改定され、内容、授業時間が削減された「ゆとり教育」が始まった年で、2002年年に中学3年生であった1987年度生まれから2004年生まれまでの年代。指示待ちで積極性が低い、メンタルが弱いと批判されることの多い一方、指示に素直、柔軟という特徴を持つとされる。
さとり世代
ゆとり世代の次世代でもいわれ、2005年前後のゆとり後期もしくは1990年代生まれからZ世代までの年代を指す。不景気の時代に生まれた影響を受け、物を購入・所有する消費欲が低い。情報リテラシーが高く、インターネットを用いた情報収集に親しんでいる。
Z世代
1990年代半ば(または2000年代)以降に生まれた世代。インターネットテクノロジーに慣れているデジタルネイティブ。多様性を尊重する価値観を持ち、自分らしさや人それぞれの違いを大切にする。社会問題や労働問題への関心が高い。ソーシャルビジネスなど自分で起業するチャレンジ精神も高い人がいる一方で、安定志向の人も少なくない

上記は日本の若手世代を指す言葉ですが、ジェネレーションギャップは外国でも発生しています。

ミレニアル世代
アメリカなど外国で使用されることが多い言葉で、1980年頃~1990年代半ばまたは2000年代までに生まれた世代。Z世代のひとつ前の世代と捉えられている。インターネットテクノロジーの発展とともに成長してきたため、情報リテラシーやテクノロジーに親しみがある

固定電話やFAXを使わない?若手世代の仕事の特徴

若手社員の指導をしていたり一緒に仕事をしているときに、若手に見られやすい傾向を挙げます。

  • 固定電話を使った経験がなく、電話対応が苦手
  • FAXを使用したことがなく、送り方がわからない
  • 仕事のメモは、スマホのメモ機能や写真機能を使ってとる
  • 厳しく指導したときに、ひどく落ち込みやすい
  • 飲みニュケーションの文化に慣れていない
  • プライベートの時間を大切にし、仕事とのオンオフの切り替えが早い

会社では固定電話を利用していることがありますが、若手の場合は自宅に固定電話がない環境で育った人が増えています。社会人になるまで固定電話を使用したことがなく、SNSやスマホでのやり取りが中心です。そのため、入社後のビジネス研修などで電話やFAXの使い方を教えるとスムーズです。使い方を聞かれたときは、丁寧に操作方法を教えましょう。

デジタルネイティブ世代では、手書きの機会がぐっと減っています。スマホの便利機能を使いこなす能力が高く、紙でメモをすることへのこだわりは低めでしょう。ホワイトボードに記載された事項を紙ではなく、写真などで保存することに抵抗がありません。業務でスマホ使用や撮影に問題ある場合、そのことを事前に伝えておくのが安心です。

仕事の指導では、間違いを修正したり安全を確保したりするために、時には厳しい指導がされる場合もあります。ただし、厳しい言葉や態度で接した場合、若手社員がひどく落ち込むおそれがあります。あくまで仕事に関する指導であることを説明してみてください。

社員同士の親睦を深める手段として、上の世代では飲み会を大切にする人が多いものです。しかし世代が若くなるほど、飲みニュケーションへの必要性を感じられなくなってきています。基本的に飲み会は業務終了後に開催されますが、業務が終わったらプライベートの時間であるため、仕事のために時間を費やしたくないという考えの若手も増えています。仕事とプライベートの切り替えは明確にし、ワークライフバランスを重視しているといえるでしょう。

ジェネレーションギャップは、各世代の考え方や感じ方、「当たり前」と認識していることに違いがあることから生じます。違いのすり合わせをしないまま仕事をしていると、下記のようなデメリットを引き起こしかねません。

特に、上の世代が悪気なく発した言葉や行動が、若手からするとハラスメントと捉えられるおそれがあります。お互いのためにも会社のためにも、ジェネレーションギャップによるハラスメントのリスクは予防しておきたいものです。

若手と仕事するとき注意したいハラスメント

セクハラやパワハラなどハラスメントは、明確な定義がしにくいことが難点です。何がハラスメントに該当するかの線引きははっきりされていません。個人の受け止め方、感じ方、考え方によって、ハラスメント行為が異なります。

ジェネレーションギャップはまさに感じ方や考え方の違いが生じている関係性のため、ハラスメントの訴えが発生しやすくなります

若手社員と仕事をするときに注意すべきハラスメントとその例について紹介します。

パワハラ(パワー・ハラスメント)

ハラスメントの中で、パワハラについては定義がはっきりしているといえます。「1.身体的な攻撃」「2.精神的な攻撃」「3.人間関係からの切り離し」「4.過大な要求」「5.過小な要求」「6.個の侵害」の6種類が、厚生労働省によるパワハラの類型です。

  1. 物を投げたり、殴る・蹴るなど身体に攻撃をする
  2. 「バカ」「辞めてしまえ」などの暴言
  3. デスクを別室に移し、孤立させる
  4. 無理なスケジュール・過大な量の業務を命じる
  5. 採用条件に沿った職務ではなく、草むしりなどばかりさせる
  6. 家族のことを執拗に聞いたり、家族の悪口を言う

パワハラは指導との線引きが難しく、解決のためには客観的な判断や対応が求められます。「職務との関連性・業務上の必要性がある指導か」「業務上で必要とされる範囲を逸脱していないか」がパワハラか否かの判断で重要になります。

セクハラ(セクシャル・ハラスメント)

性的な言動や行動によって不利益を与えたり、嫌がらせをすることです。セクハラは、男女雇用機会均等法の違反に当たる可能性があります。

  • 「最近いつキスした?」など性的な事実関係を聞き出そうとする
  • 何度もデートや食事に誘う
  • 「俺は昔はモテた」など、自分の性的体験を相手が望んでいないのに聞かせる
  • 業務上必要ないのに、肩や腰など体を触る

男性から女性へのセクハラの事例が多いように見えますが、男性から男性、女性から女性、女性から男性へのセクハラも発生しています

マタハラ(マタニティ・ハラスメント)

妊娠や出産、育児に関して、不利益な取り扱いなどをすることです。

  • 「忙しいのに妊娠されたら大変だよ」など妊娠を責める
  • 妊娠や育児を理由に、自主退職への誘導を行う

マタハラというだけでなく、育児・介護休業法や労働基準法、男女雇用機会均等法の違反にも当たる行為となります。また、パートナーの出産を控えた男性社員、育児中の男性社員に対する不当な扱いや嫌がらせも「パタハラ(パタニティ・ハラスメント)や法律違反に当てはまります。

ジェンダー・ハラスメント

社会的な性別であるジェンダーを強要するハラスメントです。男は男らしく、女は女らしくするべきという言動などが代表的です。

  • 「男ならはっきり決断しろ」という発言
  • 「女のくせにお茶も入れられないの?」という発言
  • 合理的でない理由で、男女で異なる採用条件や人員配置をする

採用や就業に関する条件について、合理的な理由なく男女で差をつける場合は男女雇用機会均等法の違反に当たる可能性もあるでしょう。

アルハラ(アルコール・ハラスメント)

飲酒に関する強要や迷惑行為のハラスメントです。

  • 「上司(先輩)の酒が飲めないのか」と飲酒を強要する
  • お酒を飲めない人に無理やり飲ませる

体質的にお酒を飲めない人がいますので、アルハラは命にも関わりかねません。お酒を飲める量も個人差があります。決してお酒を強要したり、お酒が飲めないことを責めてはいけません。

ソーシャルメディア・ハラスメント

TwitterやInstagram、Facabookでのつながりやリアクションを強要することは、相手にストレスを与えかねません。

  • プライベートのSNSでのつながりを強要する
  • SNSで「いいね」や「コメント」を強要する

こうした行為はソーシャルメディア・ハラスメントとして、相手からの信頼を損なうおそれがあります。若手社員と親睦を深めるためにSNSのフォローをしたいと思う人もいるでしょう。そのときは決して無理強いせず、フォロー後のリアクションも相手が嫌がっていないか配慮してください。

ハラスメントの加害者と言われたときの対処法

部下や後輩からハラスメントだと言われた場合、当事者同士だけで解決しようとするのはおすすめできません。そもそも互いの感じ方や考え方が異なるためにハラスメントが発生していることもあります。その場合は、当事者同士の話し合いではお互いが納得できる改善策を見つけるのが難しく、トラブルが悪化する可能性が高いです。

部下や後輩にハラスメントを指摘されたら、まずは慌てず冷静に受け止めましょう。その後は人事部など会社のハラスメント相談窓口に相談し、指示に従ってください

部下や後輩がすでに相談窓口に相談しているケースもあるでしょう。第三者が介入して事態の改善を目指すことになりますが、焦ったり怒ったりしてはいけません。相手の話を聞きつつ、自分の意見を話してください。

若手社員に嫌われるマナーやエチケットにも要注意!

ハラスメントとはいえないようなちょっとした行動がきっかけで、若手社員から嫌われてしまうこともあります。年齢を重ねたベテラン社員だからこそ気を付けたい、職場のマナー違反・エチケット違反をチェックしてみるのが安心ですよ。

【職場の迷惑な人】些細だけど気になるマナー違反・エチケット違反への対処法
気持ちよく仕事をするためには職場での過ごし方が大切ですよね。ところが生活音が大きい人など職場でのマナーやエチケットが気になることはありませんか?この記事では些細なことだけど他人をイライラさせるマナー違反やエチケット違反な行動を紹介。イライラやストレスを抑える対処法を解説します。

ジェネレーションギャップを埋めるコミュニケーション

ジェネレーションギャップは、インターネットなどのテクノロジーの発展や社会状況の変化によって発生することが多いです。そのため、「どちらか一方が良い・悪い」で区切れるものではないことを念頭に置きましょう。

若手社員と仕事をするときは、下記のことを意識して実践してみてください。

指導やアドバイスのポイント
  • 仕事で修正が必要なときは、修正箇所を客観的に説明する
  • ビジネスマナーや一般常識については、押し付けるような言い方を避ける
  • 常識やマナーを守ってもらいたいときは、その意義やメリットを説明する
  • 若手目線でマニュアルを整備する
  • 年齢や社歴を問わず、誰でも発言しやすい雰囲気・社内文化をつくる

メンター制度が若手社員の悩み解消に役立つ

メンター制度を導入するのもおすすめです。メンターとは、新入社員の悩みを相談できる存在であり、社会人としてのお手本でもあります。

一般的に、業務上の上司や先輩はメンターには当てはまりません。他部署の目上の社員などがメンターとなり、対象の若手社員の相談相手となります。そのため、若手社員がメンターに相談したからといって、仕事の評価に影響することがありません。

業務で関わりがある上司や先輩には、なかなか気軽に悩みを打ち明けられない人もいますので、メンターがいることで悩みを抱えたまま放置するという事態を防ぎます。

メンターに選ばれた人が知っておきたいこと

実際にメンター制度を活用している会社もありますが、メンターに選ばれた人はどんなことに気をつければよいのでしょう。こちらの記事ではメンターに選ばれた人向けに、制度の狙いや良いメンターになるためのポイントを解説します。

メンターに選ばれた人が良いメンターになるためのポイント
メンター(Mentor)とは、日本語で「指導者、助言者」を意味します。企業の「メンター制度」は、新入社員や若手社員のお手本・相談相手となる「メンター」を選び、成長を促したりサポートすることを目的としています。この記事では、メンター制度の基本を解説します。

年齢差もダイバーシティ!若手から学べることはたくさんある

ジェネレーションギャップを埋めたい場合、若手社員から学ぶ意識も必要です。多様性を認めて個性を活かすことを「ダイバーシティ」といいますが、年齢差も個性のひとつと捉えられます。

必ずしも昔ながらのマナーや常識が正しいとは限りません。時代に沿った方法や考え方は、若手の方が知っていることもあります。

  • 新しいデジタルツールの活用法を共有する
  • 男女平等やワークライフバランスの考え方について意見交換する

上記のほかにも、若手社員からはたくさんの学びや刺激を得られるでしょう。目上だから教える立場となることは多いですが、ひとりの人間同士であることを忘れずにコミュニケーションを取ってくださいね。

おわりに:ジェネレーションギャップはあって当たり前!ポジティブに変換していこう

生まれた年代や社会環境が異なれば、ジェネレーションギャップが生まれるのは当然のことです。ギャップを感じたからといって距離を摂り過ぎると、仕事に支障をきたすことも。言葉選びを気を付けたり、マニュアル整備を工夫したりして業務上の不安点を解消しましょう。若手ならではの視点や気づきを持っていますので、ベテランや中堅社員も学ぶ気持ちを持って接していきましょう。

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