子どもと親子喧嘩をすると長引くことや口をきいてくれなくなることがありますよね。小学生・中学生の子どもと喧嘩した場合の謝り方や仲直りの方法、親としてやってはいけないこと、子どもが家出したときの対応などを紹介します。反抗期の育児のヒントにしてくださいね。
- この記事でわかること
-
- 子ども側に原因がある親子喧嘩
- 親側に原因がある親子喧嘩
- 仲直りしたいときに親がやってはいけないこと
- 子どもが家出したときにすべきこと・相談先
親子喧嘩の原因とは?勉強やスマホがきっかけ?
親子喧嘩の原因として特に多いとされるのが、下記のものです。
勉強しない
小学校や中学校、高校では学校から宿題や課題が出ます。塾に通っている家庭では、塾の予習・復習もあるでしょう。子どもが家で勉強をなかなかしない場合、親は子どもに「勉強しなさい」と叱ることがあります。
しかし子どもからすると、「今から勉強するつもりだった」「自分のペースがある」など、親から勉強を強制されることに不満を覚えることもあるのです。
テレビやスマホに夢中になっている
子どものテレビやスマホの長時間利用を快く思わない親は多いものです。テレビばかり見てだらだらしていたり、スマホのゲームやSNSに没頭していると、勉強や掃除、食事がおろそかになってしまいます。
近年は小学生など早い年齢から自分のスマホやパソコンを持っている子どもが増えています。学校の送り迎えなどでスマホが便利な一方で、インターネットやSNSトラブルなど、スマホは使い方を間違えると、子どもにリスクをもたらします。
そのため、親はスマホの使い方で子どもに注意することがあり、それをきっかけに親子喧嘩となることがあります。
反抗期で子どもの態度や言葉が荒くなる
子どもが反抗期を迎えると、親に対する態度がそっけなくなったり、言葉遣いが荒くなったりすることがあります。
反抗期の子どもは素直に謝ることがなかなかできず、親子喧嘩が長引くことが少なくありません。親からすると反抗期とわかっていても、冷静に対処することが難しいこともありますので、親子喧嘩に発展しやすくなります。
親子喧嘩のその他の原因
上記のほか、親子喧嘩の原因となりやすいものを紹介します。
- 子どもに原因がある親子喧嘩
-
- 食べ物の好き嫌いがある、食べ残しがある
- ゲームやSNSで夜ふかししている
- お小遣いをすぐ使い果たしてしまう
- 帰宅時間が遅い、門限を守らない
- お手伝いをサボる、ペットの世話をサボる
- 親に叱られているときに言い訳ばかりする
子どもは成長途中ですので、子どもに原因がある親子喧嘩は多いといえます。しかし親に原因がある親子喧嘩もあります。
- 親に原因がある親子喧嘩
-
- 仕事や用事を優先し、子どもとの約束を破った
- 子どもの話を聞かず、一方的に親の意見を押し付ける
親子喧嘩は長引かせないのが◎!仲直りする方法って?
親子喧嘩にはさまざまな原因があり、親子で喧嘩するのは当たり前ともいえます。大切なのは、親子喧嘩のあとに仲直りできるかどうかです。
喧嘩の状態が長引くと家庭内の雰囲気が悪くなりますし、子どもの学校や親の仕事にも影響を及ぼしかねません。親子喧嘩したときに仲直りするコツを紹介しますので、参考にしてみてください。
喧嘩したその日のうちに話し合う
親子喧嘩をした日に仲直りできると安心です。時間が経って冷静になることもありますが、意地になってどんどん状況が悪化するおそれがあります。
喧嘩のあとはその日のうちに、何が原因で喧嘩になったのかを冷静に話し合いましょう。何が良くなかったかしっかりと理解できると、原因が子どもであれ親であれ謝りやすくなりますよ。親子喧嘩の原因をお互いに理解することで、今後の親子喧嘩の予防にもつながります。
LINEやメールを活用する
喧嘩の後で気まずいときは、LINEやメールを使って相手を気遣ったり謝ることもおすすめです。ただし、メッセージを送るときは怒りが収まっているときにしましょう。送信する前に、喧嘩を悪化させる内容になっていないか見直すことも忘れずに!
子どもの好物を作る、一緒に美味しいものを食べる
美味しい食事を一緒に楽しんでいると、雰囲気が和らぐことがあります。子どもの好物を用意することで、親の「もう怒っていないよ」という気持ちも伝わりますので、子どもの気持ちも落ち着きやすくなります。
親子で安全に料理を楽しむポイント
親子で一緒に料理をすることは、想像以上に楽しい時間になり信頼関係も深まります。協力して料理を作ることで、子どもの達成感や自己肯定感も高まるでしょう。
こちらの記事では、親子で一緒に料理を楽しむためのポイントを紹介していますので参考にしてみてくださいね。
子どもの意見に耳を傾ける
親子喧嘩は子どもに原因があることも多いのですが、仲直りのときは以下のことを意識して子どもの意見に耳を傾けるようにしましょう。
- (喧嘩の原因となることを)どうしてやったのか
- 親の対応のどんなところが嫌だったのか
- 自分なりにこれからどうするのがいいと思うか
親からすると疑問に思うことでも、子どもなりに考えて行動しています。仲直りのときは親の希望を押し付けるだけではなく、子どもが何を感じているのか理解するよう歩み寄りましょう。子どもの言う通りにするべきというわけではありませんが、お互いが納得できる解決策が見るかるかもしれません。
子どもが悪い場合はペナルティを仲直りのきっかけにする
親子喧嘩の原因が子どもにある場合は、簡単なペナルティを課して仲直りにつなげるという方法があります。
- ペナルティの例
-
- 家の掃除をさせる
- 簡単な料理を作らせる
素直に謝れない子どもの場合、こうした簡単なペナルティをクリアすることで気持ちの切り替えができる場合があります。お小遣いの減額や外出禁止は反感を抱かれやすいペナルティですので、仲直りのきっかけとして使うのは難しいことに注意してください。
注意したいのは、ペナルティに頼っていると信頼関係に悪影響を与えてしまうことです。頻繁にペナルティを課すことは避けましょう。
親子喧嘩したときのNGワード・NG行動
親子喧嘩中は、子どもへの接し方によっては状況が悪化してしまうことがあります。親子喧嘩中は、下記のことに注意しましょう。
暴力に頼らない
親子喧嘩でカッとなることは、大人にもあります。しかし子どもを叩くなど、力を振るうのは避けましょう。親が力で解決していると、子どもが真似をして友達に同じことをしてしまうおそれがあります。また、子どもが親に自分の意見を言えなくなってしまいます。
カッとしたときは一旦距離を置くなどして、冷静になるようにしましょう。叱るときに暴力を振るうことに慣れてしまうと、虐待につながるおそれがあります。
前にあったことを掘り返さない
子どもに注意するときは、そのときの起きたことに対して注意するようにしてください。テレビに夢中になっている子どもに対して、「この前もテレビばかり見てたじゃない」と叱ると、「その時は何も言わなかったのに」と、過去のことを持ち出すと子どもが納得しづらくなります。
子どもに伝わりにくい言葉のチョイスをしない
怒っているときは、自分が普段使っている言葉が出やすくなります。そのため、子どもが理解しづらい単語やロジックで叱ってしまうこともあります。
子どもからすると親が何を言いたいかわからず、混乱してしまいます。子どもが理解できる言葉や説明をするように心がけましょう。
兄弟姉妹や友達と比べない
子どもの心を傷つける叱り方が、「〇〇くん、〇〇ちゃんはできるのに、どうしてあなたはできないの?」など、他の子どもと比較して叱ることです。
子どもが自分に非があると理解していたとしても、比較されると自己肯定感や向上心が下がってしまうことがあります。
兄弟姉妹へのコンプレックスは大人になってからも残る!
親が子どもを比較して育てると、子どもはコンプレックスを抱えたまま成長することがあり、自己肯定感などに影響を及ぼします。兄弟姉妹間で比較された育つと、子どもは「カイン・コンプレックス」を抱くことがあります。
子どもがますます反抗的になるNGワード
親子喧嘩中に使いがちな言葉で、子どもをより反抗的にさせるNGワードを紹介します。
- どうしてできないの?
- どうして分からないの?
- 前も同じことを言ったのに
- 何をやってもダメじゃない
- あなたのことを信用できない・期待できない
子どもに原因があると、叱り口調になりやすく責める言い方になってしまいがちです。しかし言われた側の子どもからすると、一方的で否定的に感じられます。子どもの心や人格を守るためにも、こうした言葉を選ばないように気をつけましょう。
仲裁すべき?夫または妻が親子喧嘩中のときの注意点
夫または妻が子どもと親子喧嘩しているとき、喧嘩をしていない方の親はどのようなことに気をつけるといいのでしょう。おすすめは次の2つです。
- 喧嘩している双方の話を聞く
- 中立の立場になる
どちらか一方だけの話を聞いていると、誤解や不満が生まれかねません。双方の話を聞き、橋渡しとなるのが理想的でしょう。
また喧嘩していない方の親がどちらかの味方になると、親子喧嘩が長引いてしまうおそれがあります。子どもに原因がある場合でも、「怒り役」と「慰め役」で役割分担するイメージで中立の立場を取るのがおすすめです。
親子喧嘩で子どもが家出したときの対処法
親子喧嘩をしたときに、子どもが家を飛び出すことがあります。この場合、家出の可能性も考えられます。子どもの家出が疑われるとき、親ができることには下記が挙げられます。
- 子どもの家出が疑われるとき親ができること
-
- 子どもの携帯電話へ連絡をする
- 子どもの学校や仲の良い友人に連絡してみる
- 子どもが使える移動手段(自転車や公共交通機関など)を確認し、行動範囲を考える
- 子どもの行動範囲内を捜索する
- 警察へ連絡・相談する
未成年者が家出をした場合は、年齢・性別を問わず警察へ相談するのが安心です。13歳以下の子どもや後期高齢者と呼ばれる年齢の人は、「特異行方不明者」と呼ばれます。警察は、特異行方不明者の捜索を速やかに行うとされています。
子どもが家出するときに利用しやすい場所として、下記が考えられます。
- プチ家出で子どもが利用しやすい場所
-
- 友達の家
- 彼氏や彼女の家
- 学校
- 塾や予備校(学習室など)
- 図書館
- スーパーのイートインスペース
- スーパーや駅ビルの休憩スペース
- コンビニや本屋(立ち読み)
- カフェ
- ファストフード
- ファミレス
- カラオケ
- ゲームセンター
家出から子どもが帰ってきたときの接し方
家出した子どもが無事に家に帰ってきたときは、まず無事に戻ってきたことを喜び、子どもにやさしく接しましょう。
家出を厳しく叱ると、親子双方が感情的になりやすく状況が改善されません。子どもが家出するということは、それだけ追い詰められていたり、親との距離が欲しかったりするからです。
親に対して不信感を抱いていることもありますので、まずは戻ってきてくれたことの喜びを伝え、子どものことを心配していたことを理解してもらいましょう。お互いが落ち着いたら、家出の原因となった親子喧嘩についてゆっくり話し合うのがおすすめですよ。
子どもとの喧嘩が増えたのは思春期が原因かも?
以前は子どもと問題なくコミュニケーションが取れていたのに、最近急にけんかや口答えが増えた場合は、子どもが思春期に入ったからかもしれません。
思春期の子どもは親から距離を取ろうとしますが、そんなときでも親子の会話は大切ですよね。思春期の子どもとの会話には、どんなポイントがあるのでしょう。
おわりに:親子喧嘩したときは子どもの意見にも耳を傾けよう
仲の良い家族でも親子喧嘩をしてしまうことはあります。大切なのは親の考えを一方的に押し付けたり、子どもの考えを無視したりしないことです。わだかまりを残さずに仲直りできるように、今回紹介した仲直りの方法を試してみてくださいね。
コメント