便秘の解消と予防法とは?食事や治療法の選び方

便秘の症状に悩む女性からだの悩み
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お腹が重苦しい、スッキリしないなど便秘はやっかいなものですよね。そもそも便として排出されるべき老廃物がいつまでも腸にとどまっていると、悪玉菌が繁殖してしまったり、有害物質が増えてしまったりと身体に悪影響が出ることもあります。

そこで、今回は便秘の解消法や予防法について、食生活などのセルフケアを中心にご紹介します。便秘に悩む方は、ぜひチェックしてみてください。

この記事でわかること
  • 便秘セルフチェックでお腹の調子を確認
  • 弛緩性便秘と痙攣性便秘の対処法
  • 漢方で便秘解消するには?
  • お茶やココアなど飲み物でお通じはよくなる?
  • 自分に合う便秘薬の選び方
  • 便秘外来ってどんな治療をするの?

便秘ってどんな状態?排便があっても便秘かも

便秘の症状には個人差が大きいことから、どのような状態を便秘と呼ぶか定義がまちまちです。たとえば、日本消化器病学会関連研究会「慢性便秘の診断・治療研究会」の編集による「慢性便秘症診療ガイドライン」によれば、以下のように定義されています。

本来、体外に排出すべき便を、十分量かつ快適に排出できない状態

便秘はよくある悩みのため軽視されてしまいがちですが、中には重篤な疾患が隠れている場合もあります。また、以下のような症状があり、かつ検査や治療が必要になる状態だと「便秘症」と診断されます。

便秘セルフチェック

  • 排便の回数が少ない
  • 便が固い、形や色が明らかに変化している
  • 便が少量しか出ない
  • 排便後にすっきりしない感じが残る
  • 便意がなく、無理に力を込めて排便している
  • 排便に時間がかかる、あるいは排便が困難である
  • お腹が張って苦しいと感じたり、腹痛や不快感があったりする
  • 便に血液が付着していたり、血便が出たりする
  • 便秘薬を飲まないと排便できない
  • 便秘薬が効かなくなり、服用量が増えた
  • 冷えやむくみ、肌荒れがある
  • 便秘と下痢を繰り返してしまう

便秘症は老若男女、誰にでも起こりうる疾患です。生活の質(QOL)の低下につながるだけでなく、長引けば重篤な合併症を引き起こすことも考えられます。場合によっては、腸閉塞や大腸がんなど、生命に関わる疾患を発症するリスクもありますので、度々便秘に悩まされる人や排便に困難を抱えている人は、ぜひ早めに専門医に相談しましょう

便秘対策-便秘に良い食べ物リスト

便秘の多くは、「弛緩性便秘」や「痙攣性便秘」などの「機能性便秘」と呼ばれるもので、これは何らかの疾患が原因となる便秘ではなく、大腸の働きが何らかの理由で弱まってしまうことで起こる便秘です。中でも、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下することにより、水分が吸収されすぎて起こる「弛緩性便秘」が日本人の便秘で最も多いとされています。

弛緩性便秘の食事対処法

弛緩性便秘に良い食べ物と効果は、以下のようなものです。

食物繊維が多い食品
たけのこ・緑黄色野菜・ごぼう・さつまいも・ふき・七分づき米・大豆・ひじき・かんぴょう・切り干し大根など
便量を増大させ、排便のリズムを回復させる
冷水・冷牛乳
冷水は胃・大腸の反射を促す。特に起床後の摂取がおすすめ
小腸ラクターゼ活性の低い人なら、牛乳も良い。水分は便をやわらかくし、排便を促す
適度な脂質
脂質に含まれる脂肪酸が大腸を刺激する
適度の香辛料・アルコール・酸味類・エキス分(肉や魚のうまみ成分)
排便を促すため、適度に摂取するのがおすすめ
糖分の多い食品
はちみつ・砂糖・水あめなど
腸管内で醗酵しやすく、大腸運動を高める
有機酸を多く含む食品
パイナップル・いちご・りんご・牛乳・ヨーグルト・プルーン・梅干しなど
腸を刺激して動きを活発にするほか、アルカリ性を好む悪玉菌の増殖を抑える
豆類・いも類・かぼちゃ・くりなど
腸管内で醗酵し、ガスを発生させやすい
難消化性でんぷん
お米に含まれ、食物繊維と同様の働きをする
白米より七分づき米、胚芽米、玄米の方が食物繊維の量が増えるためより効果的

また、高齢者の場合はそもそも少食が便秘の原因となっていることがありますので、ある程度の食事量を確保する必要もあります。意識的に身体を動かしたり、リラックスして消化管の運動を促したりして、食事量を減らしすぎないよう気をつけましょう。食物繊維や醗酵の効果を十分に得るためには、水分の補給も重要です。

痙攣性便秘の食事対処法

痙攣性便秘は、自律神経のバランスが乱れることで起こる便秘です。精神的な影響を受けやすいという特徴もあります。食生活では以下のようなポイントに気をつけましょう。

  • 水溶性食物繊維が多い「いも類・果物類・海藻類」などを積極的に摂る
  • 酸味・香辛料・アルコール飲料・カフェイン飲料・エキス分などの刺激性食品を避ける
  • 硬い食品や濃い味付けの料理、炭酸飲料、過食などの物理的刺激を避ける
  • 脂質(特に揚げ物)の摂取を控える
  • 熱すぎる、冷たすぎる食品の摂取を控える
  • ガスを発生させやすい食品の摂取を控える
  • 食事量を確保する

痙攣性便秘の場合、食生活において弛緩性便秘とは逆の注意が必要なパターンが多いため、自分の便秘がどちらのタイプなのか知っておくことも重要です。痙攣性便秘の多くは過敏性腸症候群であることや、腹痛があることなどを目安に見分けると良いでしょう。便秘が続くようなら、最初にもご紹介したように専門医に正しく診断を受けることも重要です。

便秘対策-漢方薬の選び方

便秘対策には、漢方薬が使われることもあります。症状や体力に応じ、以下のような漢方薬が使い分けられます。

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
慢性便秘やお腹の張りに。便秘以外の問題がない人にまず使われる
体力の程度に関わらず使える
桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
お腹の張り、腹痛がある便秘、しぶり腹などに
体力中等度以下の人に対して使われる
麻子仁丸(ましにんがん)
慢性便秘や便が硬くコロコロしている人、ふきでものがある、尿量が多い、お腹が張る、など
体力中等度以下の人に対して使われる
潤腸湯(じゅんちょうとう)
ときどき皮膚乾燥などがあるという人の便秘に
体力中等度、または虚弱の人に対して使われる
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
便秘や下痢の繰り返し、過敏性腸症候群、便意があるのに出ない、腹痛がある、残便感が残るなど
体力中等度以下の人に対して使われる
大柴胡湯(だいさいことう)
脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しい人の常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こりや神経症がある人など
体力が充実している人に対して使われる
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
便秘のほかイライラ、のぼせ、月経不順、月経時や産後の不安がある人など
体力中等度以上の人に対して使われる
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
イライラや不眠など精神不安がある人の便秘、神経症など
体力中等度以上の人に対して使われる
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
便秘のほか、冷えや生理痛、貧血、色白、更年期障害など女性の諸症状に
貧血やダイエットで便秘を引き起こしやすい女性によく使われ、広範囲に効く
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
便秘のほか、ふきでものや高血圧、肥満、肩こり、むくみなどがある人
ぽっこりお腹の人、暴飲暴食する人、ダイエットしたい人などによく使われる
乙字湯(おつじとう)
硬い便による便秘、痔(切れ痔、いぼ痔など)、脱肛などの症状に

便秘の漢方薬は、一般的に西洋薬と比べると高価な傾向がありますが、便秘以外にもさまざまな良い効果や長期的な体質改善効果などが期待できます。ただし、飲み合わせには注意が必要なので、服用にあたっては医師や薬剤師などのアドバイスを受けましょう。漢方薬は生薬のため副作用がないと思いこんでしまう人も多いのですが、例えばセンナやアロエには習慣性があるなど、副作用がないとは限りません。

便秘対策-お茶など飲み物の選び方

便秘は、便が腸内を進んでいく中で水分が吸収され、だんだん硬くなっていくことと強い関係があります。口から入る食べ物や飲み物の水分は1日に約2リットルとされていますが、それに胃腸から入る消化液が加わりますので、大腸には非常に大量の水分が流れ込みます。これら大量の水分は大腸を通過中に吸収され、食べ物の残りかすが適度な硬さの塊になり、やがて便として排出されるわけです。

つまり、便が硬くなるか柔らかくなるかは大腸での水分吸収量に左右されるため、水分吸収量が少し増えるだけでも便は硬くなってしまい、便秘になりやすくなってしまいます。体内の水分が足りなければ大腸でしっかり水分を吸収しようとしますので、水分を十分に摂取していないとやはり便が硬くなり、便秘しやすくなります。

十分に水分補給するためには、1日に1.5リットルを目安に水などの飲料を摂取しましょう。さらに、朝起きてすぐ水または牛乳をコップ1杯飲むと腸が刺激されて動きが良くなり、便意が起こりやすくなります。

便秘改善によく使われる「センナ茶」ってどんなもの?

特に、植物性の便秘薬として有名なものに「センナ(センナ茶)」があります。ヨーロッパで古くから下剤として使われてきたセンナはアフリカ原産の生薬で、葉や実にアントラキノンの一種「センノシド」を含み、瀉下効果が高く信頼性の高い便秘薬です。女性に多い弛緩性便秘に伴うさまざまな症状を改善する効果があるとされています。

センナは便を柔らかくするのではなく、大腸に作用して蠕動運動を活性化します。センナの特有成分「センノシド」が腸内で分解されると、「レインアンスロン」という成分に変化しますが、この「レインアンスロン」が大腸の粘膜を刺激し、蠕動運動を活性化して排便を促し、便秘を解消してくれます。

女性に弛緩性便秘が多いのは、食事量の減少や糖分・米飯摂取量の減少、運動量の少なさなどさまざまな要因によって大腸の自然な動き(蠕動運動)が鈍くなり、腸内に便が長くとどまって水分を過剰に吸収されてしまうためと考えられます。こうした便秘は特にセンナを使うと解消されやすいでしょう。

センナは厚生労働省が定める医薬品の規格基準書「日本薬局方(日局)」にも収載されているほど、その効果には信頼性があります。弛緩性便秘に心当たりがある方は、医師や薬剤師と相談しながら、一度試してみてはいかがでしょうか。

便秘に効く健康茶にはどんなものがある?

便秘や整腸作用が期待できる健康茶には、センナ以外にも以下のようなものがあります。

とうきび茶
水溶性の食物繊維が豊富で、利尿作用によるむくみ解消や便秘解消に期待
鉄分を多く含んでいるため、鉄不足の人にもおすすめ
ハブ茶
緩下作用と整腸作用で便秘慢性を予防する
中国では「目に活力を与える」と伝えられてきた
「アントラキノン誘導体」が滋養強壮、利尿作用、胃弱改善、高血圧予防にも
桑茶
桑の葉特有成分「DNJ」は便秘解消のほか、血糖値を下げたり、血圧を下げたり、抗酸化作用がある
ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素がたっぷり含まれる
カルシウムは牛乳の約24倍、鉄分は納豆の約15倍とされる
熊笹茶
昔から健胃に使われ、血液浄化作用やデトックス効果に優れている
「緑の血液」とも呼ばれ、がんなどの予防や治療にも効果を発揮することが
「アラビノキシラン」という免疫調整物質を含み、免疫力アップにも効果が期待
抗菌作用から口臭・体臭の改善、口内炎の予防などに役立つ
オオバコ
胃腸関係を改善し、便秘解消の効果がある。風邪対策の民間薬としても有名
どくだみ茶
十種類の効果がある「十薬」と呼ばれ、むくみ防止や利尿作用、便秘解消効果が期待
動脈硬化の予防に使われることも

これらのお茶はセンナを含む生薬・漢方薬ほど作用が強いものではありませんので、もともと便秘以外に問題がない方が飲む分には西洋薬よりも比較的身体に負担がかかりにくいと考えられます。ただし、普段から服用している薬がある場合は主治医に相談し、飲み合わせなどに注意しましょう。

ココアで便秘解消できるって本当?

ココアにはチョコレートと異なり、食物繊維が含まれます。スプーンで山盛り1杯、約20gのココアで食物繊維は約4.3g含まれているとされますが、これは日本人が1日に摂取する食物繊維の平均約16gの1/4という非常に多い量です。実際に、軽い慢性便秘の患者さん30人に1ヶ月間ココアを飲んでもらったところ、ほとんどの人が便秘薬を減らせたという実験もあります。

飲むココアは市販のインスタントココアでも構いませんが、便秘解消を主目的に飲むのであれば70〜100%のココアを飲むのが良いでしょう。とはいえ、100%のココアを飲むと非常に苦いため、血糖値の上がらない「オリゴ糖」を加え、マイルドにして飲むのがおすすめです。苦いのが苦手な方は、さらに豆乳や牛乳を入れることで苦味を抑えられます。

ココアにはお腹を温める保温作用がありますので、冬の飲み物としても良いでしょう。他にも、バナナにココアパウダーをかけてチョコバナナ風にすると「ココアとバナナの食物繊維、ココアのポリフェノール、バナナのオリゴ糖」と非常に健康に良い栄養素を摂取できるうえ、味も美味しいので朝食にもおすすめです。

便秘の薬の種類-サプリメントとの違いは?

便秘の薬は一種類ではなく、その原因や症状によって以下の6種類を使い分けます。

膨張性下剤
便を大きく柔らかくして、大腸の運動を促す
浸潤性下剤(軟化下剤)
便中の水分を増やして便を大きく、柔らかくし、便の表面張力を下げて排便しやすくする
塩類下剤、糖類下剤
大腸内の水分を増やして便を柔らかくする、比較的作用が穏やかな下剤
特に酸化マグネシウムが汎用されるが、腎機能が低下している人や高齢者では高マグネシウム血症に注意が必要
刺激性下剤
大腸を刺激して蠕動運動を促すもの。漢方薬もこのタイプに含まれる
よく効くため、便秘の症状が強いときに処方される
浣腸
直腸や大腸の粘膜を刺激し、排便を促すもの
以前考えられていたほど習慣性は強くないことがわかったため、最近では早めに浣腸を使用したのち、飲み薬に移行する
その他
自律神経に作用して蠕動運動を調節する薬、大腸や直腸の粘膜を滑らかにする薬、小腸での水分分泌を増やす薬など

基本的にはなるべく穏やかな作用の薬を使いながら、食事療法や運動療法を組み合わせて少しずつ自然な排便ができるよう治療を行っていきます。膨張性下剤や浸潤性下剤は作用が穏やかなため、薬なしでは排便できなくなる「習慣性」の心配がないとされますが、反面、効果が当日すぐに現れるわけではなく、飲み始めて数日後から効果が現れます。

薬とサプリメントにはどんな違いがある?

上記のような薬と、サプリメントにはどんな違いがあるのでしょうか。サプリメントに公的な定義はなく、食品として分類されます。中にはトクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品などの分類もありますが、あくまでも食品として販売している以上、法的に表記できる効果がある程度制限されています。

これは、薬がはっきりと「病気の症状を解消・改善する効果を目的として使うもの」とされているのに対し、サプリメントは「健康を維持する効果を期待して、日常的に使うもの」とされているためです。サプリメントには効果がないのではなく、効果に個人差が大きかったり、本人の健康状態によって効果が左右されたりするためにはっきりした効果がうたえないのです。

ですから、サプリメントに効果がないというわけではありません。例えば、抗加齢医療(いわゆるアンチエイジング)などの分野ではサプリメントの効果にも注目されていて、抗加齢医療を行う施設によっては、医薬品と同じように医師が処方することもあります。便秘に関する薬やサプリメントも同じように、その目的をきちんと理解して使うことが重要です。

市販薬を使うときの注意点はある?

市販薬の便秘薬(下剤)はすぐに効果が現れるよう、刺激性下剤の成分が使われていることが多いため、習慣性が比較的高いと考えられます。刺激性下剤は大腸をむりやり動かして排便を引き起こす薬なので、使いすぎると大腸が刺激に反応しづらくなってしまったり、長期間使い続けると大腸が伸びきった状態になってしまったりして、薬を使わないと排便できなくなってしまうリスクも考えられます。

ですから、刺激性下剤は定期的に使うのではなく、旅行などで環境が一時的に変わって便秘が起こってしまった、という場合に即効性を期待して使うのが良いでしょう。刺激性下剤であっても、たまにごく少量使う程度なら、腸に深刻なダメージを与えることはまずありません。

しかし、子どもの頃から便秘がちだった、社会人になってからずっと便秘がちである、月経の前にはいつも便秘が起こる、というように慢性的な便秘の症状を抱える場合、刺激性下剤を使い続けていると腸に深刻なダメージを与えてしまう可能性が高くなります。

具体的には、「センナ(センノシド)、ピコスルファートナトリウム、ビサコジル、アロエ、大黄(だいおう)」などが刺激性下剤と同様の働きをしますので、使いすぎに注意しましょう。古くから使われている「ひまし油」も使用量を間違えると吐き気・嘔吐・疝痛などを引き起こし、昏睡に至るという報告もあります。使いすぎないよう気をつけましょう。

便秘外来の検査方法と治療法

便秘改善には食生活や運動習慣などセルフケアのほか、便秘外来を受診するのも良い方法です。特に、一時的なものでなく慢性的な便秘の場合は、原因を突き止めて適切な方法で対処することが重要です。便秘の裏に重篤な疾患が隠れている場合もありますので、便秘外来など専門の医師による診断を受けておくのが良いでしょう。

便秘はいくつかの原因が複合的に絡み合っている場合がほとんどです。自己判断で市販の整腸剤や便秘薬を使っても治りにくい、繰り返すという場合は便秘薬を使い続けることで症状がさらに悪化してしまう場合もありますので、早めに便秘外来を受診しましょう。

便秘外来は単に便秘を治療したり、隠れた疾患を発見したりするだけでなく、腸に良い生活のアドバイスを受けたり、自然な排便が起こるようサポートしてもらえたりします。自分に合った改善方法や生活習慣のアドバイスを受ける目的でも、便秘外来を受診するのはおすすめです。

便秘の検査方法

便秘の検査では、まず問診や触診・聴診が行われます。排便の状態や症状について詳しく聞き、便秘のタイプや原因を推測し、腹部の触診や聴診で診断します。ほとんどの方はこの時点で便秘のタイプを特定できるのですが、必要があれば血液検査や大腸の内視鏡検査を行う場合もあります。

大腸内視鏡検査は、主に大腸がんやポリープなどで腸内に便が詰まっていないかどうか検査するために行われます。問診や触診でも原因がわからなかった場合に行われますので、必ずしも大腸内視鏡検査を行わなくてはならないというわけではありません。

便秘の治療法

便秘外来で行われる便秘の治療法には、以下のようなものがあります。

生活習慣や食生活の指導
便秘を改善するためには、食物繊維の摂取が効果的と考えられる
日本人の摂取する食物繊維量は1日平均13〜14gとされているが、目標は男性20g、女性18g以上
食物繊維を摂取するための食事指導や、サプリメント摂取を促すなど
腸内環境を整えるため、ヨーグルトなどで生きた善玉菌の摂取を勧める場合も
薬物療法
原因によって異なる薬剤を使い分ける
前述のように刺激性下剤の使いすぎはリスクが高いので、他の薬剤や療法を併用しながら、徐々に刺激性下剤を減らせるよう調整していく
肛門の近くまで来ている便を排便しようとする場合は、浣腸や座薬を使う
バイオフィードバック療法
直腸内に挿入した風船を便に見立てて押し出してもらうトレーニングや、腹筋や肛門の周囲の筋肉がどのように動いているかを肛門の圧などを測定しながら行うトレーニングなど
洗腸法
肛門から専用のチューブを挿入し、腸の中にお湯を入れて腸の中の便を洗い流す
決まった時間に排便を促せるため、QOLを上げることにつながる
手術
直腸脱や直腸瘤など、便秘の原因によっては手術が有効なことも
便秘の種類によっては、肛門付近の大腸だけを残して大腸のほとんどを切除する治療法も

便秘の治療は、主に生活習慣や食生活の指導を中心とし、必要に応じて薬物療法を併用しながら行います。症状や原因によってはその他のバイオフィードバック療法や洗腸法などを利用することもあります。手術に至ることは多くはありませんが、便秘の原因によっては手術で便秘が改善できる場合もあります。

おわりに:便秘解消には生活習慣や食生活、薬物療法がメインで使われる

便秘解消のためには、基本的には食物繊維を多く含む食品の摂取、十分な水分摂取などの食生活指導、規則正しい生活習慣や適度な運動などの生活指導が行われます。これに加え、症状や原因に応じて便秘薬が併用されます。

他にも、普段からできるセルフケアとして漢方薬や整腸作用が期待できるお茶、ココアなども有効だと考えられます。便秘外来で原因を特定したり、医師や薬剤師と相談したりしながら、上手に便秘予防を行いましょう。

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