ケアレスミスからテストや仕事で失敗し、落ち込んだ経験は誰にでもあるでしょう。同じ失敗や不注意ミスはもう繰り返したくない!と思いますよね。
今回はそんなうっかり、不注意から起こるケアレスミスを未然に防止する方法と、努力をしてもミスの回数を減らせないときに検討すべき対策について解説します。
- この記事でわかること
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- 集中力低下や油断などうっかりミスが起きる原因
- 日々の仕事に取り組みたいミス予防法
- ミス対策のマニュアル整備やヒヤリハット報告書のポイントは?
- 繰り返すミスは職種と適性が合っていないせい?
- メンタル不調や障害がうっかりミスを引き起こすのはなぜ?
うっかりミス・ケアレスミスを引き起こす原因
気を付けているつもりなのにうっかりミス、ケアレスミスが起こる背景には、以下のような本人の状況や性質があるものと考えられます。
- ケアレスミスが起きやすい条件
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- 仕事に不慣れで、自分のスキルやレベルに合わないことをしていた
- 作業の目的、手順、内容への理解が不十分なまま、進めてしまっていた
- 時間に余裕がないために休憩も取れず、疲れて注意散漫なまま進めていた
- 仕事の内容や目的は理解していたが、要所での確認作業を怠ってしまった
- 慣れ親しんだ仕事だからと慢心し、集中力を欠いてミスが起きた
- 目の前の仕事に集中できていない、他の考え事をしながら進めていた
- 他のことに気を取られていた
- 仕事の内容や手順、納期について、実際の条件とこちらの認識にズレがあった
- 「自分なら簡単にできるだろう」と油断したために、ミスを起こしてしまった
- 頭痛や風邪、持病などにより体調が悪く、集中力が低下してミスにつながった
うっかりミスやケアレスミスは多忙なとき、慢心があるとき、仕事や考え事・体調など他のことに気を取られているときに発生しやすいことがわかりますね。
うっかりミス防止法-頭の中とデスクを整理整頓!
ここからは具体的に、うっかりによるケアレスミスを防ぐ方法を考えていきましょう。まずおすすめしたいのが、やるべきこと・手順を整理して「見える化」し、仕事の進め方を見直してミスを防止する方法です。以下に解説していきます。
- 【書き出して整理する】
- 慢心や注意散漫によるミスには、やるべき仕事とその優先順位、作業を進めるうえで特に気を付けるべきポイントを紙に書き出し、リストアップするのが効果的です。
人間は新しく覚えたことのうち7割を、翌日には忘れてしまうと言われています。「このくらいなら覚えていられるだろう」とは考えず、とりあえず何でも書き出す習慣をつけて、リストにしてのこしておきましょう。 - 【デスク周りを整理し、注意散漫の原因を減らす】
- 注意散漫によるケアレスミスは、目に入る情報や刺激から起こることも多いです。仕事や作業をする場所、デスク周りなどは常に整理整頓をし、余計なものが目に入らないようにしておきましょう。整理整頓された作業場では必要なものも見つかりやすくなるため、作業スピードアップも期待できますよ。
- 【スケジューリングを工夫する】
- 多忙や、時間的な余裕のなさから発生するミスは、スケジューリングで予防します。朝一番、やるべきこととその優先順位をリストに書き出したら、1時間に1回は休憩を取ることを前提に余裕を持ったスケジュールを立て仕事に臨みましょう。
- 【「やりっぱなし」のクセを改める】
- 作業の途中で違う仕事に移ったり、借りたものを借りっぱなし、出したものを出しっぱなしにするのは、まさに注意散漫の現れです。一度手をつけたことはやり切る、片付けるクセを付けましょう。そのクセがデスク周りの整理整頓、注意散漫によるミスの減少の両方に役立ちます。
うっかりミス防止法-職場で取り組む判断基準と確認の徹底
個人でどんなに対策をしても、うっかりミスは起こり得ます。このことを前提に、個人での対策と合わせておすすめしたいミス防止対策が、過去のミスをもとにした職場全体でのミス防止対策の強化です。
まずは仕事の内容、目的、手順、特に確認・注意が必要な要所について携わる人の認識を統一すべく、全員で共有できるマニュアルやガイドラインを作成しましょう。
このとき、できるだけ仕事や作業の行程を簡略化し、どんな人にも伝わるかたちで可視化するのが成功のコツです。
守るべき手順やルールを明確化し、マニュアル化して共有することで、ミスを見つけるチェックポイントを増やしましょう。
このように1つの仕事・作業を確認する回数を増やすのは、ケアレスミスを減らすのに非常に効果的です。マニュアルの整備と合わせ、個人での入力・作業内容の指差し確認や、上司・同僚によるダブルチェック体制を徹底してください。
職場全体で確認作業の重要性を理解し、互いのケアレスミス件数を減らすことができれば、より効率的に業務を進められるようになります。
ヒヤリハット報告書でミスを共有!重大なミスを未然に防ごう
危うく重大な事故、ミスにつながりそうなこと・経験を「ヒヤリハット」と言います。個人のケアレスミスを防止するには、組織全体で誰かが経験したヒヤリハットを共有するのも効果的とされます。他人のヒヤリハットを知ることが、各個人のミスへの注意喚起につながるというわけです。
事故やミスの報告書とは別に、以下を参考に「ヒヤリハット報告書」を作成し、組織の全員が閲覧できる場所に設置すると良いでしょう。
ヒヤリハット報告書、書き方のコツ
5W1Hのすべてを満たすよう意識し、その場にいなかった人が見ても状況が伝わるよう、客観的な視点で書きましょう。
《5W1H》
- When(いつ)…日時
- Where(どこで)…場所
- Who(だれが)…主体者の氏名
- What(なにを、なにが)…関わった物や行動
- Why(なぜ)…事象や行動の理由
- How(どうした)…対応
《例文》
〇月×日、私が2階の総務フロアに備品を借りに行った際、持っていた重要書類を誤ってシュレッダーにかけそうになったが、総務部のAさんに指摘され事なきを得た。
ミスが改善されないときは転職もあり?キャリアアドバイザーへの相談ってどうなの?
あらゆる対策を取ったにもかかわらず、一向にミスを減らすことができないときは、現在の仕事内容や勤務環境に問題があるのかもしれません。
ミスが続いて上司から叱責され、対策をしてもミスが減らないとなると、どんどん気分が落ち込んで萎縮し、自信を失くしてしまうでしょう。このような負のループに陥ってしまうと、あなたの努力だけでミスを減らすのはむずかしいと考えられます。
思い切って転職し、自らが身を置く環境の方を大きく変えてみることをおすすめします。近年では、少子高齢化に伴い雇用の流動化も進んで、転職を経験する人も増えてきました。視野を広げれば、あなたの適性や経歴を評価してくれる会社が見つかるかもしれませんし、前向きな気持ちで転職先を探してみても良いでしょう。
転職を考えたときに「前向きになれない」「自分の強み、評価されるポイントがわからない」と悩むようなら、キャリアアドバイザーに相談してみるのも1つの方法です。
キャリアアドバイザーは、仕事やキャリア構築に関する知識を持った専門家です。転職はもちろん昇進、進学、将来的なキャリア設計、ワークライフバランスについての相談を幅広く受け付けています。
人材紹介会社、人材派遣会社、企業の人事部・キャリア相談室などに所属していることが多いので、興味があれば問い合わせてみてくださいね。
うつ病や発達障害の人はうっかりミスが出やすいことも
うつ病は物事の段取りや、注意力を司る脳の前頭葉の機能不全を引き起こし、仮性認知症の状態をつくることがあります。
また、発達障害には、ケアレスミスの原因となる注意散漫や衝動性、多動などの特性を発する人もいます。
ミスの多さの他に以下のような症状も見られるときは、うつ病や発達障害が原因かもしれません。覚えておきましょう。
- 【仮性認知症以外に、うつ病で現れる症状】
- 食欲不振、過去3か月以内での急激な体重の増減、倦怠感、頭痛、胃痛、睡眠障害 など
- 【注意散漫や衝動性以外に、発達障害に伴いやすい症状】
- 整理整頓が極端に苦手、忘れものや失くしものが多い、連続する作業を続けて行えない、口頭での指示をきちんと理解できない など
おわりに:複数の対策をしてもミスを防げなければ、転職も考えてみて
人間はそのときの体調や環境により、ミスを起こしてしまう生き物です。だからこそ、やるべきことのリスト化や整理、何重にも確認するクセやシステムを作って、ミスを防止する必要があります。まずは個人で、それでも不十分なら組織全体を巻き込んで、ミスを減らせるよう工夫しましょう。ただ、どれだけ努力してもミスを減らせないときは、うつ病や発達障害が原因かもしれません。専門家への相談や転職も視野に入れて、対応を考えましょう。
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