ひとつの職場での労働期間が比較的短いのが派遣の特徴ですが、短い期間であっても人間関係のトラブルに悩むことがあります。この記事では派遣のメリット・デメリットを解説しながら、派遣先での人間関係のトラブルを回避するポイントを紹介します。
派遣先でのパワハラやセクハラ、飲み会への参加に悩んでいる人は参考にしてくださいね。
- この記事でわかること
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- 派遣社員のメリット・デメリット
- 派遣社員が注意したい人間関係のトラブル
- 派遣先の職場で良好な人間関係を構築するポイント
- 人間関係トラブルを招きやすい派遣先でのNG行動
派遣で働くメリット・デメリット
派遣で働くことのメリットとデメリットには次のものが挙げられます。
- 派遣のメリット
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- 高時給で働くことができる
- 短期間でお金を貯めることができる
- ライフスタイルに合わせて勤務する時間帯や勤務時間を選びやすい
- 異動や転勤がない
- さまざまな職場で経験を積める
- 人間関係のトラブルを回避しやすい(短期間の勤務のため)
- 求人探しや派遣先との交渉などで、派遣元会社のサポートを受けられる
- 派遣のデメリット
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- 契約が更新されないこともあり、雇用が不安定
- 同一の職場で働くことができるのは最長3年までと法律で定められている
- 裁量の大きい仕事を担当する機会が少ない
- 職場でのキャリアアップが難しい
派遣でも職場の人間関係トラブルの悩みがある?
派遣で働く場合、同一の職場で働くことができるのは最長でも3年間です。そのため人間関係のトラブルに巻き込まれにくいのがメリットですが、職場の人間関係でトラブルに遭う可能性が全くないとはいえません。
派遣で働く場合でも、次のような職場の人間関係トラブルに遭遇する可能性はあります。
- 不公平なシフトが組まれる
- 仕事量が人によって偏る
- 職場の陰口やいじめ
- 派遣に対する差別や冷遇
- 職場の上司や同僚からのパワハラ
- 職場の上司や同僚からのセクハラ
シフトや仕事量に不公平を感じる
派遣の場合、働く曜日や時間帯は事前にしっかりと労働契約で決めることになります。そのため、時間外労働が発生したときは必ず残業代が出るように定められていることがほとんどで、サービス残業はありません。また、残業が発生したときは派遣元の担当者に連絡することが定められています。シフトや勤務時間に関する不安や疑問が発生したときは派遣元の担当者に必ず相談しましょう。
派遣は即戦力として働くことが期待されていることが多く、求められる仕事量やスピードのレベルも高くなる傾向が見られます。ただし仕事量が多いと感じたときは、派遣元の担当者に相談するとアドバイスや派遣先への交渉を行ってくれるでしょう。特に、契約外の仕事を依頼されたときは必ず派遣元の担当者に報告してください。
派遣先でいじめにあった
いじめというと学校で起こるものというイメージがあるかもしれませんが、職場でもいじめが起こるケースもあります。これは派遣、正社員、パートなどの雇用形態に関わらず起こりうる問題です。
正社員やパートの場合は、上司や人事部に相談するのが基本です。ただし派遣の場合は、派遣先の人ではなく派遣元の担当者に相談しましょう。
いじめがどんな内容か、どの位の頻度で起きているかなど、冷静かつ客観的に伝えてください。場合によっては派遣先の変更を検討してもらえるでしょう。
派遣先でパワハラ・セクハラを受けた
派遣先でパワハラやセクハラを受けるというケースもあります。
派遣先でパワハラを受けた場合
派遣先の職場でパワーハラスメント(パワハラ)を受けた場合、速やかに派遣元の担当者に相談してください。担当者が派遣先企業に改善依頼を行います。
それでもパワハラが改善しない場合、派遣元の担当者に再度相談し、派遣先の変更希望を出すという方法もあります。派遣期間が満了していないとしても、パワハラを受けたことによる心身のダメージを考慮すると、派遣先を変更した方がいいケースもあるでしょう。パワハラについて労働基準監督署に報告するという方法もあります。
パワハラについてはこちらの記事で詳しく説明しています
派遣先でセクハラを受けた場合
派遣先でセクシャルハラスメント(セクハラ)を受けた場合、パワハラと同様に速やかに派遣元の担当者に相談してください。担当者から派遣先企業に改善を依頼します。
セクハラを受けてから派遣先で就業することが辛くなった場合、派遣先の変更希望を出すこともできます。
パワハラ、セクハラは国としても企業としても対策に力を入れている問題です。パワハラやセクハラ、またはその他のハラスメントを受けた場合は派遣元の担当者に相談してみましょう。
派遣先の人間関係トラブルを回避するためのポイント
派遣として働く際、人間関係のトラブルを極力回避するためのポイントを抑えましょう。
自分から挨拶をする
派遣に限らずどの雇用形態にも当てはまるのですが、まずは自分から挨拶をするように心がけましょう。小さい声だと聞こえ辛いため、ハキハキと明るい声で挨拶することを意識してください。
年上か年下か、経験年数などは気にせず、皆さんに分け隔てなく挨拶すると印象が上がりやすくなります。
報・連・相を怠らない
労働条件や人間関係のトラブルの相談は、基本的に派遣元の担当者に行います。ただし業務については、同じ職場で仕事をしている上司や同僚とのコミュニケーションも大事です。
報告・連絡・相談は、協力して仕事をする上では欠かせません。簡潔かつ明確な報・連・相をすることで、信頼関係やチームワークが構築され、ミスを防ぐことも可能になります。
また、派遣の場合は定期的な契約更新のタイミングが時給アップのチャンスでもあります。報・連・相の徹底と職場への貢献度が高ければ評価が上がりやすくなるでしょう。
派遣先の陰口や噂話から距離を取る
派遣先の人と話が盛り上がることもあるでしょうが、陰口や噂話には参加しないようにすると安心です。陰口や噂話に遭遇しても、聞き役に徹するか、さりげなくその場から離れるのがおすすめです。
派遣先の職場に対して不満や疑問がある場合も、職場の人に聞いてもらうのはおすすめできません。改善を希望する内容であれば派遣元の担当者に相談しましょう。愚痴を言ってスッキリしたい場合は、守秘義務に反しない限りで友人や家族に聞いてもらうのが安心ですよ。
就業条件などを軽い気持ちで教えない
正社員、パート、アルバイト、派遣は、就業場所が同じでも賃金や福利厚生の条件が異なります。同じ派遣社員同士でも、スキルや経歴、雇用のタイミングによって就業条件が異なる場合もあります。
賃金や福利厚生などはとてもデリケートな話題です。親しくなったり信頼関係が築けたからといって、軽い気持ちで就業条件などを教えると嫉妬などを招き、思わぬトラブルの原因となりかねません。
派遣先の飲み会に参加するメリット
人間関係を良好にしたりコミュニケーションを取るために、職場の飲み会が開催されることがあります。派遣社員が職場の飲み会に誘われた場合、断ることもできますし参加することもできます。飲み会は業務には含まれません。そのため、基本的には飲み会は業務時間外の扱いとなります。
- 派遣社員が職場の飲み会に参加するメリット
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- 派遣先の職場の人間関係を把握しやすい
- 職場の人と親しくなりやすく、仕事がスムーズに進む
- 派遣社員が職場の飲み会に参加するデメリット
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- 気遣いが必要で疲れる
- 業務ではないため、プライベートの時間を割く必要がある
- お金がかかることもある
派遣先の職場の飲み会に参加するとメリットもありますが、会費は自腹になる可能性もあります。飲み会の会費については職場によって異なるでしょう。
飲み会が苦手な人や時間などの関係で参加が難しい場合、就業先を探している時点で派遣元の担当者に相談しておくのもおすすめです。
飲み会を断りたいときは、角の立たない言い方で断るようにしましょう。社交辞令を上手に使うと、誘った人の気持ちも悪くなりにくいですよ。
上手な社交辞令の使い方についてはこちらの記事で詳しく説明しています
おわりに:派遣で働く場合も良好な人間関係構築を目指そう
派遣で働く場合でも人間関係のトラブルに遭う可能性はあります。普段から挨拶などのコミュニケーションを意識することで、トラブルを回避するのが安心です。派遣で働くメリットは担当者のサポートを受けられることです。困ったときは一人で悩まずに担当者に相談してくださいね。
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