通勤や通学では電車、バスを使う人が多いですよね。そんなとき、痴漢に遭ったらどのように対処すべきなのでしょう。この記事では痴漢の予防・被害に遭ったときの対処法をそれぞれ解説します。アプリ活用など痴漢を目撃したときにできることも紹介します。
- この記事でわかること
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- 通勤・通学中の痴漢被害を回避するポイント
- 痴漢被害に遭ったときの対処法
- 痴漢を目撃したときにできること
- 痴漢の現行犯逮捕におけるリスク
電車やバスで痴漢を予防する方法とは
通勤や通学で電車、バスに乗る人は多いものですよね。電車やバスでは痴漢のリスクがあり、自衛のためにも予防が大切です。
電車・バスでは寝ない!
朝早くの登校や仕事帰りでは、ついウトウトして寝てしまう人もいるでしょう。ですが電車やバスで寝ると、痴漢に狙われやすくなります。痴漢対策のためにも、電車やバスでは寝ないようにしましょう。
荷物で体をガードする
痴漢に触られないように、荷物で体をガードするという予防法もあります。ただし荷物で体全体を守ることは難しく、特に満員電車では体が接触しやすくなることに要注意。
混雑する時間を避ける
電車やバスに乗る時間を選べる場合、混雑する時間を避けるという方法もあります。いつもより早い時間の場合、学校や職場で朝活として勉強・スキルアップに励むと時間の有効活用につながります。
女性専用車両に乗る
女性専用電車が設けられている場合、女性専用車両を利用するのがおすすめです。女性専用車両は路線や時間帯によっても設定されているかが異なりますので、ご自身が利用する交通機関はどのような運用をしているか確認しましょう。
男性が痴漢の被害に遭うことも…
痴漢被害というと、男性が加害者で女性が被害者というイメージが強いものですよね。ですが男性が被害者になることもあれば、女性が加害者になることもあります。「男なのに痴漢に遭ったなんて恥ずかしくていえない」と、泣き寝入りする男性も少なくありません。
ですが痴漢被害に遭ったとき、心のダメージは決して小さくありません。電車やバス、人混みが怖くなったり、気持ちが落ち込んでしまうこともあって当然です。痴漢は犯罪であり、大きな社会問題。一人ひとりが予防策をとることや痴漢被害に遭っている人を助ける行動が求められています。
痴漢被害に遭ったらどう行動したらいい?
電車やバスに乗っているときに痴漢に遭った場合、どのような対処を取ると良いのでしょう。
勇気を出して周囲に助けを求める
痴漢に遭ったら、勇気を出して「助けてください」「痴漢です」と声を出すという方法もあります。勇気がいる行動ではありますが、近年は痴漢撲滅に協力する人が増えています。声を上げることで、周囲の人が助けてくれることも。
また痴漢加害者も痴漢行為を一旦はやめます。ただし痴漢行為自体をやめるとは限りません。後々、また痴漢を繰り返す加害者も存在します。
痴漢防犯アプリで周囲に助けを求める
痴漢に遭うと、恐怖で声が出なくなる人もいます。そんなときは防犯アプリを使用し、痴漢を撃退したり周囲に助けを求めましょう。警視庁の防犯アプリ「Digi Police(デジポリス)」をスマホにダウンロードし、乗車中はいつでも使えるように準備しておくと安心ですよ。
スマホで「痴漢です。助けてください」と表示
痴漢に遭ったけれど、アプリが使えなかったり声が出ないこともあります。そこでもスマホや携帯は役立ちます。メッセージアプリなどで「痴漢です。助けてください」と文字を打ち、周囲の人に画面を見せましょう。
電車を降りて、電話をかける(フリでもOK)
声を上げたり周囲に助けを求めることも怖い…という人もいますよね。痴漢行為から逃れるためには、一旦は電車やバスから降りましょう。降りた後に電話をかける(フリでもOK)ことで、「警察に通報していますよ」というアピールをしてください。
加害者が一緒に電車を降りていて、つきまといをする可能性があるためです。通報しているアピールをすることで、加害者がその場を離れることが期待できます。ただし加害者が特定できない場合は気付かないうちに後をつけられ、トイレなどに連れ込まれるおそれがあります。念のため駅員さんに通報するなど、安心・安全を確保しましょう。
安全を確保できたら110番
痴漢を現行犯逮捕した場合でも、一旦電車を降りた場合でも、110番通報するという方法もあります。駅の防犯カメラなどを確認し、犯人逮捕へとつながる証拠があるか捜査してもらえることも。
証拠保全しつつ弁護士に相談
痴漢に遭ったとき、すぐに警察に通報できるとは限りません。被害直後から時間が経ってから警察や弁護士に相談することもあるでしょう。その場合、痴漢に遭ったときの衣服を処分したり洗濯したりすると、証拠となる可能性が下がるおそれがあります。着ていた衣服を警察に提出する可能性を考慮し、被害時と同じ状態を維持しつつ保管しましょう。
痴漢は現行犯逮捕できるけどリスクも…!!
痴漢の腕をつかんで警察に突き出す…という光景はドラマなどでよくありますよね。痴漢の現行犯逮捕は現実でも発生していますが、必ずしも被疑者が逮捕されるとは限りません。
駅のホームや街中には防犯カメラ、監視カメラが設置されていることもありますが、電車やバスではないことがほとんどです。現行犯逮捕したものの、証拠不十分で相手を逮捕することができないこともあります。その場合、不安になるのが「逆恨みされるのでは…」というリスクです。
「悪いのは犯人!」と思うのも当然です。ですがご自身の身を守るためにも、しばらくは電車やバスを利用する時間帯を変える、いつも乗っていた車両を変える、防犯ブザーを持ち歩く、夜道をなるべく歩かないなど身の回りに一層気をつけるようにしましょう。
痴漢の現場を目撃したらどう対処すればいい?
自分が痴漢被害に遭ったのではなく、電車やバスで痴漢を目撃したときはどのような行動を取ることができるのでしょう。
被害者に声をかける
痴漢被害を受けている人に「大丈夫ですか?」と声をかけてみましょう。被害者は声を出せなかったり、身動きを取れなくなっていることが少なくありません。そんなときに周囲の人が痴漢に気付いてくれるというのは、大きな助けになるはずです。
痴漢防犯アプリを活用する
防犯アプリ「Digi Police」は、目撃者も使える機能が付いています。スマホ画面に「ちかん されていませんか?」という文字が表示されますので、加害者に気付かれにくい方法で被害者とコミュニケーションを取ることもできます。
駅員さん・運転手さんに相談
痴漢を目撃した場合、駅員さんやバスの運転手さんに通報しましょう。加害者・被害者と目撃者だけで解決することは限られていますし、駅のホームで言い合いをしているとホームへの落下などの危険も伴います。場所を移してしっかりとした対応を取るためにも、その乗り物や施設を管理している人に速やかに相談するのが安心です。
警察に通報
痴漢を目撃したり現行犯逮捕した場合は、警察に110番しましょう。決して加害者を自分たちで罰しようとはしないでください。過剰防衛などで訴えられるリスクが発生します。
被害状況の再現見分に立ち会う
被害者を守る行動を起こした後は、その後も対応が求められることも。たとえば駅員さんや警察に通報した後、被害者の立会いの下で被害状況の再現見分が行われます。この再現見分も重要ですので、可能な限り協力すると被害を受けた人の助けになるでしょう。
冤罪の加害者にならないよう注意が必要!
痴漢を目撃し、現行犯逮捕しようとした場合、注意したいのが冤罪の可能性です。「痴漢の加害者の手をつかんだはずなのに、周囲の目撃証言によると別人が犯人らしい…」など、取り違えの可能性もあります。
冤罪の場合は名誉毀損で訴えられることもあり得ます。痴漢被害者を守ろうとする気持ちはとても素敵なことですが、冷静に行動することを忘れずに。もし余裕がある場合は、痴漢行為を動画で撮影しておくと証拠として認められる可能性が高いでしょう。ただし撮影した動画や写真をSNSなどで拡散すると、被疑者から訴えられるケースも。あくまで捜査に協力するための撮影にとどめましょう。
おわりに:痴漢はアプリの活用などで対応することもできる!
ご自身が痴漢に遭ったときも痴漢被害を目撃したときも、何ができるか予習しておくと安心です。アプリの活用や自衛の手段を確保し、安心できる暮らしを守りましょう。
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