職場で迷惑に感じられることのひとつが、ドアの開け閉めやキーボードのタイピングなど生活音や物音が大きい人だと言われています。この記事では生活音や物音が大きい人の特徴や気になる音への対処法、マナー喚起するときの注意点などを解説します。
- この記事でわかること
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- 生活音や物音が大きい人のあるあるな特徴
- 音に関する発達障害の特性
- 音に関するマナー喚起をする方法
- 生活音や物音が大きい人への対処法
職場にいる生活音・物音が大きい人の特徴
職場に生活音や物音が大きい人がいると、集中力が乱れたり驚かされたりするかもしれません。中には大きな音が苦手で、ストレスや不快感を覚えることもありますよね。
職場で気になる生活音や物音といえば、下記のようなものがあるのではないでしょうか?
- 職場で気になる生活音・物音
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- ドアを強く開け閉めする音
- デスクの引き出しを乱暴に開ける音
- パソコンのタイピングの音
- ペンをカチカチ鳴らす音
- くしゃみ
- 鼻水をかむ音
- 咳払いが多い
- ヒールの音など足音 など
生活音や物音が大きい人には、次のような特徴が見られます。
- 生活音・物音が大きい人の特徴
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- 元々、生活音や物音が気にならない
- がさつであったり雑なところがある
- 周囲の人のことを気にしていない
- 感情のコントロールが苦手
- 不機嫌なことをアピールしがち
- 焦ったりパニックになることが多い など
生活音・物音と発達障害には関連があるの?
生活音や物音が大きい人は「発達障害」なのではないか、と考える人がいるかもしれません。発達障害とは、生まれつき脳機能に発達の偏りが生じている障害です。発達障害にはいくつかの種類があり、それぞれに特性があります。
まず発達障害の種類を紹介します。
発達障害だからといって、同じ特性を持っているとは限りません。発達障害にみられる特性には、次のようなものがあります。
- 発達障害の特性とは
このほか、発達障害の人にはさまざまな特性が現れることがあります。
たとえば
- 自分のルーティンを持ち、予想外の状況にパニックになる
- 力加減をするのが苦手
- 感覚過敏があると、特定の音や光が苦痛に感じられる
などの特性です。
職場の人の生活音や物音が大きいからといって、その人が発達障害とは限りません。一方で、周囲の音など刺激が強い苦痛に感じられる場合、発達障害の特性が表れている可能性も考えられます。
発達障害であるかどうかは、専門機関などでの診断が必要です。自己判断や偏見で発達障害だと決めつけるのは控えましょう。発達障害だと診断されると、適切な対応や配慮を検討することができます。
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職場の大きな生活音・物音への対処法
生活音や物音の大きさは、人によって不快だと感じる程度がばらばらです。そのため、音が大きい人に対して注意すると人間関係のトラブルに発展するおそれもあります。
職場に生活音・物音が大きい人がいて困っている場合、下記の対処法を試してみてください。
貼り紙でマナー喚起をする
個人に対して生活音や物音を注意すると、相手を不快にさせたり怒らせるリスクがあります。人間関係のトラブルを避けるためにも、不特定多数への注意喚起として貼り紙でメッセージを伝えるのがおすすめです。
伝えたい相手が貼り紙を認識できるように、ドア付近やトイレなど確実に通過する場所に貼り紙をすると効果的でしょう。
上司や先輩から注意を促してもらう
生活音や物音は、性格や家庭環境が影響していることも考えられます。そのため伝え方によっては相手をひどく傷つけてしまいます。理想的なのは、信頼関係が構築できている人が注意をすることです。
注意の仕方も叱ったり責めたりするのではなく、「大きな音によって集中できなくなっている人がいる」というように、どうして音の大きさに気を付けなくてはいけないのか、具体的に理由がわかるようにしましょう。
耳栓やイヤホンをする
職場の規則に反していない場合や業務に支障がない場合、耳栓やイヤホンで気になる音をシャットアウトするという方法があります。ただし、上司や同僚が話しかけたときに反応しにくくなるなどのデメリットが発生します。
耳栓やイヤホンを使用する場合は、「音が気になって集中できないため」などあらかじめ上司や先輩に理由を説明し、問題ないか確認するのが安心です。
職場の大きな生活音・物音はハラスメントになる?
職場で大きな音を立てる人がパワーハラスメントに当たるかというと、生活音や物音でパワハラに該当する可能性は低いでしょう。
ただしパワハラ防止法におけるパワハラとは、下記のように定義されています。
- パワハラの定義
- 職場において行われる、
- 優越的な関係を背景とした言動であること
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること
- 労働者の就業環境が害されるものであること
かつ、①から③までの3つの要素を全て満たすものがパワハラとされる
上記の要素を満たす場合で、机や椅子などを叩いたり蹴ったりして、意図的に大きな音を出している行為は、パワハラの類型に含まれる威嚇行為に当たる可能性があります。
ただし生活音や物音は悪気なく大きな音になっていることもありますので、パワハラだと主張したい場合でも慎重に考えましょう。本人に直接「パワハラだ」と訴えるのはおすすめできません。まずは信頼できる周囲の人の意見を聞いたり、パワハラの相談窓口を頼りましょう。
おわりに:生活音や物音への対策で職場環境改善を
生活音や物音は人によって気になる程度がさまざまのため、注意を促すときは気遣いが必要です。本人に直接注意すると角が立つ可能性がありますので、貼り紙などで工夫しながら職場環境改善を目指しましょう。
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