ぽっこりお腹や背中のハミ肉など、ぽっちゃり体型を何とかしたいと悩んでいる人は多いものです。世の中の筋トレブームや健康志向を受けて、筋肉で引き締まった体に憧れることも。
この記事では、ぽっちゃり体型の人が筋肉をつけて体を引き締めるための筋トレや食事方法を紹介していきます。
- この記事でわかること
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- ぽっちゃり体型の人が腹筋を割るための方法
- 自宅でできる運動初心者向け筋力トレーニング
- ダイエットでチェックすべき体の変化
- 筋肉を増やしながら痩せるための食事完了方法
ぽっちゃりさんが筋肉をつけるのは難しい?
脂肪がつき気味のぽっちゃり体型の方は、筋肉をつけるのは難しいのでしょうか。まず、筋肉のつきやすさには個人差があります。しかも生まれつきの遺伝的要素も筋肉のつきやすさに関係しています。
筋肉がつくという体の変化は、筋肉を構成する筋線維が太くなることを指します。
- 筋肉がつく
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- 筋肉トレーニングで筋肉に負荷をかけると筋線維が傷つく
- 負荷に耐えられるように、傷ついた筋線維が修復され、太くなっていく
傷ついた筋線維の回復が繰り返されることで、筋肉量は少しずつ増えていくというわけです。この筋線維の数は生まれたときに大体決まっており、筋線維の数が多い体質の人は筋肉がつきやすくなります。
そのため、ぽっちゃりさんでも筋線維が生まれつき多い人は筋肉がつきやすい体質といえるでしょう。
また、体の基本的な構造を形成する内胚葉・中胚葉・外胚葉のどれが優位であるかによって体型の傾向がある程度決まると考えられています。
- 内胚葉が優位のタイプ
- 消化器官が発達し、栄養を吸収しやすく代謝が低いタイプで、太りやすく筋肉がつきにくい
- 中胚葉が優位のタイプ
- 骨や筋肉、心臓、血管が発達したがっちり体型で、全身の筋肉がつきやすい
- 外胚葉が優位のタイプ
- 皮膚や神経が発達し、細身で背が高い体型で、太りにくいが筋肉もつきにくい
ぽっちゃりさんは、内胚葉タイプまたは中胚葉タイプであることが多いでしょう。中胚葉タイプは比較的筋肉がつきやすい体質ですが、内胚葉タイプの場合、食事やトレーニングを意識しながら筋肉をつけましょう。
また、さほど脂肪がついていなくとも腹筋の筋肉の発達が弱い場合、筋肉が見えづらくなります。見た目のスタイルとして筋肉の存在感が欲しい人は、筋肉を鍛える必要があるでしょう。また、筋トレによって体の代謝が上がれば痩せやすい体質に近づきます。
脂肪が筋肉に変わるわけではない!
脂肪が筋肉に変わる、または筋肉が脂肪に変わるという言葉を聞いたことがある人はいるでしょう。ただしこの言葉は正しくありません。
- 脂肪(脂質)とは
- 体に貯えられた脂肪のことで、たんぱく質・炭水化物とともにエネルギー産生栄養素のひとつ。食事で摂取したエネルギーのうち、消費できなかった余剰エネルギーが体内で主に中性脂肪として貯えられる
- 筋肉とは
- たくさんの筋線維で構成され、骨格筋、平滑筋、心筋といった種類がある。体や内臓の動き、血流など生命活動を支える働きを持つ。筋肉の主な材料はたんぱく質である
このように、脂肪と筋肉は構造や材料が異なります。どちらも人間の身体の一部ではありますが、脂肪と筋肉は別物です。
道具不要!筋肉量をアップさせる自重トレーニング
筋肉をつけるためには、筋トレは欠かせません。ぽっちゃりさんは運動不足の傾向が高いと考えられますので、初心者におすすめの筋トレを紹介します。
スクワット
下半身と腹筋を鍛えることができる自重トレーニングです。
- 両脚を肩幅程度に広げる
- 腹筋に入れた力を抜かないように、お尻を後ろに引きながら、腰をゆっくりと下げていく
- 曲げた膝が、足のつま先より前に出ないように意識する
- 太ももとお尻が床と平行になるまで下げたら、1の姿勢にゆっくりと戻る
ゆっくりとしたペースで、まずは15~30回を目指しましょう。慣れてきたら足幅を大きく広げるワイドスクワットにチャレンジしてみるのもおすすめです。
ランジ
下半身を鍛える自重トレーニングです。足やお尻など大きな筋肉を刺激します。
- 背筋を伸ばして立つ
- 右足を大きく前に、左足を大きく後ろに開く
- 状態はまっすぐの状態をキープしたまま、腰を下ろし、股関節とひざを曲げる
- 右足の膝を90度になるまで曲げたら、ゆっくりと1の姿勢に戻る
- 1~4を15~20回繰り返し、反対も同様に行う
筋肉も使いますが、バランス感覚も必要なトレーニングです。ふらつくようなら回数を少なめにするなど、ケガをしないように気をつけてください。
プランク
腹筋を鍛える自重トレーニングです。
- 床に両肘をつけて、うつぶせになる
- 両肘と足のつま先は床に付けたままで、お腹を床から浮かせる
- 頭、背中、腰、かかとが平行な一直線になるように、姿勢をキープする
動作は簡単ですが、プランクの姿勢をキープするのは想像以上に厳しいものです。初心者は正しい姿勢を20~30秒間キープすることを目指しましょう。慣れてきたら40秒、1分と時間を伸ばしていきます。肘の痛みが気になる人はヨガマットなどの上で行ってください。
筋肉がつくまでにかかる期間の目安
筋肉がついて体が引き締まるまでには、時間がかかります。個人差やトレーニングの内容や頻度によって異なります。筋トレを始めてから効果を実感するまでには、最低でも2~3か月はかかると理解しておきましょう。
筋トレと有酸素運動の組み合わせがおすすめな理由
筋肉をつけるためには、筋肉を発達させる必要があります。ということは、筋トレをして筋肉を刺激するのが効果的です。
しかし、筋肉質な体を手に入れたいぽっちゃりさんの場合は有酸素運動も合わせて取り入れてください。運動時に酸素をエネルギーとして活用する有酸素運動には、脂肪燃焼効果が期待されます。
- 有酸素運動の種類
- ウォーキング、ジョギング、水泳、エアロビクス、サイクリング など
痩せながら筋肉をつけるのは可能?体重は増えるの?
体脂肪を減らしながら筋肉をつけることは、ぽっちゃりさんが筋肉をつけるための基本のアプローチです。このとき、ダイエットのために筋肉をつけたい人が気になるのが、「筋トレをすると体重が増える」という不安ですよね。
筋トレによる多少の体重増加は、あまり心配する必要はありません。なぜなら筋肉は脂肪よりも重いという性質を持ちます。同じ体積の筋肉と脂肪の重さを比較すると、筋肉の方が重くなるのです。順調に筋肉がついていれば、その分体重が増えることはあり得ます。
ダイエットで重要なのは体重だけではありません。体重は元々の骨格などによって個人差がありますし、むくみなどで簡単に数字は上下しがちです。そのため、ダイエットをしているときは下記の変化に意識を向けましょう。
- 体脂肪が減っているか
- 筋肉量が増えているか
- 理想の体型に近づいているか
- 無理なく健康的にダイエットをできているか
体重を測るときは、体組成計を使用すると体脂肪や筋肉量がわかります。どうしても数字の変化に気持ちが引きずられてしまう場合は、体重などを測るのは一週間に一回など頻度を落とし、鏡で体型の変化を確認するのもおすすめです。
筋肉量アップをサポートする食事内容とプロテイン摂取のメリット
前述した通り、筋肉のついた格好いい体・綺麗なボディを目指す場合は、体脂肪を落とす必要があります。ただし、筋肉をつけたいならば単純び食事量を減らせばいいというわけではありません。筋肉をつけるためには、筋肉の材料となるたんぱく質など栄養が不可欠です。
- 体脂肪を落としながら筋肉をつける食事方法
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- カロリーオーバーを避け、自分にとって適正なカロリーを摂取する
- 低GI食品を積極的に摂取する
- たんぱく質、脂質、炭水化物をバランスよく摂取する
カロリーオーバーを避けて体重増加をストップ
脂肪をこれ以上増やさないためにも、カロリーオーバーは避けましょう。年齢や身長、身体活動レベルによって適正なカロリー摂取量は異なります。まずはご自身の適正なカロリー摂取量を知りましょう。そして食品の栄養成分表示やアプリを活用し、食事で摂取するカロリーを管理するようにしてください。
低GI食品を選ぶメリット
GIとはグリセミック・インデックス(glycemic index)の略で、食べ物や飲み物を摂取した後の血糖値上昇量を評価する指標です。GI値が低いほど食後の血糖値の上昇が緩やかで、肥満やメタボリックシンドロームの予防にも関連すると考えられています。
- 低GI食品の例
- 大豆製品、蕎麦、さつまいも、きのこ類、玄米、レタスなど葉もの野菜、ブラックチョコレート
低GI食品を積極的に取り入れるのもおすすめですが、食事のすべてをGI食品に置き換えなければいけないわけではありません。カロリーや糖質が高くなりがちな白米やスイーツが好きな人は、白米を玄米に、ミルクチョコレートをブラックチョコレートに変えるなどしてみましょう。上手に低GI食品を取り入れることで、好きな食べ物を諦めずにダイエットを進められます。
ダイエットは長く習慣化させることが成功のコツですので、楽しくダイエットを続けるために低GI食品を取り入れてみてください。
たんぱく質は一日にどのくらい摂取すべき?
脂肪を落としたいからといって、炭水化物や脂質を極端にカットしてはエネルギー不足になってしまい、筋トレが捗らないばかりか日常生活に支障をきたしかねません。たんぱく質、脂質、炭水化物はバランスよく摂取してください。
特に筋トレ後の筋肉は、筋線維が傷ついている状態です。筋線維が回復するためには、栄養バランスの整った食事が必要です。特にたんぱく質は、筋肉の材料となります。
- たんぱく質の摂取目安量(一般人)
- 体重1kgあたりおよそ1gのたんぱく質が目安。体重が60kgの人であれば約60gのたんpく質摂取が目標
(参考:公益社団法人 日本体育協会、アスリートの食事・栄養)
たんぱく質はプロテインで補ってもいい?
プロテインは、たんぱく質を効率的に補給するための栄養補助食品です。一日で必要となるたんぱく質目安量を食事から摂取するのが難しい場合、プロテインで補給する方法もあります。
市販のプロテインは、シェイクタイプの飲料やサプリメントなど種類豊富に販売されています。プロテインを豊富に含むスナックやスイーツもありますよ。
おわりに:ぽっちゃりさんも格好いい筋肉をつけることはできる!
筋肉のつきやすさには遺伝的要素など個人差がありますが、筋トレや食事方法次第でぽっちゃりさんも筋肉量を増やすことは可能です。長期的な計画で体脂肪を落としつつ、トレーニングをして筋肉をつけていきましょう。
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