仕事が終わって一人の部屋に帰ると、なんだか心がぽっかり。実家の家族の顔やペットを思い出すたび寂しくなる人は、ホームシックかもしれません。この記事では社会人に向けて、ホームシックのセルフチェック、心身への影響、忙しい日々でもできる家族とのコミュニケーションの取り方などを解説します。
- この記事でわかること
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- ホームシックになるタイミング
- 家族が恋しいときの心身のサイン
- 離れて暮らす実家とコミュニケーションする方法
社会人でもホームシックになるの?
「ホームシックって学生がなるものでしょ?」そう思っていたのに、いざ社会人になってみると思いのほか実家が恋しくなってしまった……という人もいますよね。結論から言うと、社会人になってからのホームシックは珍しくありません。生まれ育った家や家族、ペットから離れることは、本人が想像していた以上に心細いものです。
ホームシックになりやすいタイミング
社会人がホームシックになるタイミングはさまざまです。たとえば以下のような状況でホームシックになりやすいでしょう。
- 新卒で就職し、初めての一人暮らしを始めたとき
- 転職や異動で知らない土地に引っ越したとき
- 仕事が忙しくなり、精神的に余裕がなくなったとき
- 季節の変わり目やイベント時期(年末年始・誕生日など)
- 同棲や結婚で実家を出たとき
社会人になると、環境の変化が押し寄せます。慣れない仕事や人間関係、知らない土地で、心身にストレスがかかることは珍しいことではありません。そんなとき、ふと「実家に帰りたい」と思うのは自然なことなのです。特に上記のタイミングは、家族との思い出がよみがえったり、家族との温かな時間が恋しくなったりしやすくなります。
ホームシックのサインって?セルフチェックしてみよう
社会人がホームシックになるのは自然なことですが、「家族に会いたい!」と思うことばかりがホームシックではありません。ホームシックのセルフチェックを紹介します。当てはまるものが多いなら、無意識のうちにホームシックになっているかもしれません。
【ホームシックのサイン】見た目や行動の変化
ホームシックでは、見た目や行動に変化が現れることがあります。
- 以前より笑顔が減った
- 食事が適当になり、インスタントやコンビニ飯が増えた
- 外出する気になれず、休日はずっと家にいるようになった
- 職場と家の往復で一日が終わることが増えた
- 寝る時間がバラバラで、睡眠リズムが乱れだした
【ホームシックのサイン】心理面の変化
ホームシックでは、心理面に次のような変化が見られることがあります。
- 実家の家族やペットのことばかり考えている
- 「地元の友達と話したい」と思うことが増えた
- 仕事のやる気が出ず、集中できなくなった
- ふとした瞬間に涙ぐむことがある
- SNSで家族や地元の写真ばかり眺めている
もしこれらのサインに心当たりがあるなら、ホームシックによって心身に影響が出ている可能性があるでしょう。次の章では、ホームシックを放置するリスクについて解説します。
ホームシックを放置することのリスク
ホームシックは病気じゃない、と思って放置してしまうと、心や体に悪影響が出ることもあります。必ずしも「ホームシック=深刻」ではありませんが、リスクがあることを理解しましょう。
メンタルの不調につながる
ホームシックを放置すると孤独感が強まり、気持ちが落ち込んでいきます。この状態が悪化すると、適応障害や軽い抑うつ状態になることも。厚生労働省の「仕事のストレスに関する調査」でも、環境の変化がストレスの大きな要因になりうることが指摘されています(参考:厚生労働省「休養・こころの健康」)。実家を離れるということは、環境の変化でもありますので甘く見過ぎないように!
生活習慣が乱れる
ホームシックによる寂しさからストレスが募ると、暴飲暴食に走ったり、逆に食欲がなくなったりすることも。寝る時間が遅くなり、睡眠不足や昼夜逆転に陥る人もいるでしょう。そんな状態で働いていると、モチベーションの低下や作業効率の低下、人間関係への悪影響というリスクも生じます。環境への不安や緊張が増し、ますます家が恋しくなるという悪循環にハマりやすくなります。
孤立しやすくなる
ホームシックが続くと、環境への不満が大きくなることも。「住んでいる地域に馴染めない」「職場の人と話すのが面倒」「地元の方がいい」と感じることも増えます。結果として、職場や新しい友人との関係を築きにくくなってしまい、孤立が深まることに……。すると、相談相手や困ったときに助けてくれる人が身近にいなくなるという事態にも陥りやすくなります。
忙しくても家族の愛情を感じ取る方法
では、どうすればホームシックを乗り越えられるのでしょうか? 実家の家族はとても心強い存在ですよね。離れて暮らしていると、愛情不足や孤独を感じやすくなります。家族と離れて暮らす社会人でもできる、家族とのコミュニケーションの取り方を紹介します。
定期的に電話やビデオ通話をする
スマホはホームシック解消を叶える便利ツールです。「週に1回だけでも、電話をする(短くてもOK!)」「LINEのビデオ通話で、顔を見ながら話す」「家族のグループLINEで近況を報告し合う」など、さまざまな方法でコミュニケーションを取れます。
「何を話せばいいかわからない…」という人は、家族の日常を聞くだけでもOKです。ペットが恋しい場合は、ペットの写真や動画を送ってもらいましょう。
実家の味を再現する
「実家のご飯が恋しい…」というのもホームシックあるあるですよね。実家から料理を送ってもらうという方法もありますが、実家の味を自分で再現するのもおすすめです。まずは簡単なレシピを聞いてみましょう。カレーや味噌汁のレシピを教えてもらい、休日など時間があるときに料理にチャレンジするのも楽しいはず♪ いつもの買い出しも、ちょっと楽しくなるのではないでしょうか。

実家の写真や思い出の品を部屋に置く
ひとり暮らしの楽しみは、家の中を自分好みにスタイリングできること。お気に入りの家族写真を飾ったり、実家から持ってきたぬいぐるみを置いてみましょう。実家の風景を再現するだけでも、心がほっとしてきますよ。
帰省の予定を立てる
実家が恋しい人は「いつ帰省しようかな」と考えるだけでも、気持ちが軽くなります。仕事が忙しいとなかなか帰省のスケジュールも決めづらいものですが、「この日は実家に行く!」と決めて休みの申請をしてしまいましょう。会社の有給や夏季休暇を上手に使い、家族と会う日を確保してくださいね。
まとめ:ホームシックは甘く見ないで! 家族とのコミュニケーションを増やそう
社会人のホームシックは、誰にでも起こり得るもの。
それを乗り越えるためには、家族とのつながりを意識することが大切です。家族とのつながりを感じながら、新しい環境でも少しずつ前を向いていきましょう!
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