育児や教育など、子どもとの接し方も時代に合わせてアップデートしていく必要がありますが、「他人の子どもを注意していいのか?」という疑問を抱える人は多いのではないでしょうか。ひと昔前と同じ接し方をしていると、トラブルを招くこともあります。この記事では、令和時代の子どもたちの特徴や、他人の子どもとの接し方における注意点、理想的な大人としての対応について掘り下げていきます。
- この記事でわかること
-
- イマドキ令和の子どもたちの特徴
- 他人の子どもの迷惑行為に遭遇したときの接し方
- 子どもへの注意の仕方の注意点
令和時代の子どもの特徴
令和の子どもたちは、これまでの世代とは異なる価値観や環境の中で育っています。特徴的なポイントをいくつか紹介します
デジタルネイティブ
令和の子どもたちは、生まれた時からスマートフォンやタブレットが身近にあります。小学生のときから自分用スマホを持っている、学校でもタブレットが導入されるなど、デジタルツールの扱いにも長けています。見聞きする情報量がとても多く、「最近の子はみんな物知りだなぁ」と驚かされたり、大人世代よりもSNSを自由自在に使いこなす……なんてことも珍しくありません。
個性重視の教育環境
現在の教育方針では「子どもの個性を尊重する」という考え方が重視されています。「自分らしさを大切にする」傾向が見られるのが特徴です。たとえば、服装やヘアカラーなど見た目の面で従来よりも自由度が増していることも多いでしょう。勉強への取り組み方や進路の考え方も、従来より選択肢が増えてきています。
ジェンダーフリー
令和の時代には、「男の子だから」「女の子だから」といったジェンダーにとらわれない教育が進んでいます。出席簿や席順は男女別にしないなど、教育現場でもジェンダーフリーが進んでいます。各家庭でも、「サッカーは男の子」「料理は女の子」のような決めつけをせず、本人の意思を尊重することが増えています。
友だちをあだ名で呼ばない
親世代や祖父母世代は、同級生を友だちをあだ名で呼ぶことが当たり前の人も多かったはず。ですが令和の時代は、友だちをあだ名で呼ぶことが禁止されていることも。授業中はあだ名禁止、校内禁止など、学校ごとに細かいルールは異なりますが、「〇〇さん」と呼ぶことが推奨されているケースが少なくありません。
国際感覚が養われている
小学校で英語教育が導入される、英会話を習うなど、グローバル社会を意識した教育を受ける子どもが増えました。YouTubeやテレビ番組などでも、外国の暮らしや日常を見聞きする機会も多いのが特徴です。学校では地域によっては外国人や帰国子女も多く、多文化な環境で育つことが自然になってきています。
他人の子どもが騒いでいる……注意して問題ない?
令和の子どもの特徴を見ると、大人世代が子どもだった頃との違いを感じますよね。大人世代が気になるのが、イマドキの子どもとの接し方。たとえば、レストランで走り回る子どもを見かけたとき、あなたならどうしますか?
子どもが周囲に迷惑をかけていても「他人の子どもだし、注意するのは良くないのでは」と思う人も多いはず。「私が子どものときは、家族以外からも叱られたことがあったなぁ」と思う人もいるでしょう。イマドキの子どもに他人が注意していいかどうかは、状況に応じて柔軟に判断するのが安心です。
危険性が高い場合
子どもが走り回って転びそう、人にぶつかりそう、道路に飛び出そうとしているなど、危険な状況がありますよね。家族が見ていないケースもありますので、見かけた大人が危険を知らせることも大切です。
公共マナーを守らない場合
公共の場で子どもが迷惑行為をしている場合は、大人が注意することもあるでしょう。バスや電車で騒いでいる、美術館で走り回るなど、明らかに公共マナーを守っていない場合は、穏やかにルールを教えるのがおすすめです。
イマドキの子どもへの理想的な接し方とは?
状況によっては他人の子どもに注意するとしても、接し方には配慮する必要があります。前述したように、イマドキの子どもたちが育つ環境は、大人世代の感覚とは異なることも多いはず。下記のことを意識して、子どもたちに接しましょう。
親にも配慮する
子どもを注意する際には、そばに親がいるときは一声かけることも大切です。「余計なお世話かと思ったんですけれど……」「「転ばないか心配なので……」など、ワンクッションの言葉を伝えてから、お子さんのどの行動が気になるのか、どうして欲しいのかを穏やかに伝えてください。頭ごなしに叱る、子どもを怯えさせるような怒り方をする、子どもを叩く・物に当たるなどは絶対にやめましょう。
子どもの視点を尊重する
子どもに注意するとき「こうしなさい!」と命令するのではなく、「どうしてそうしたのかな?」と、まずは子どもの気持ちや事情を聞くのがおすすめです。大人からは見えない事情、子どもからするとやむを得ない状況があるかもしれません。
あなたの子ども時代を思い返してみても、大人から頭ごなしに叱られて「理由があったのに!」「知らなかっただけなのに」と悲しくなったことがあるはず。子どもの視点に立つことを意識して接してみましょう。
感情的にならない
子どもに対して感情的になるのは避けましょう。強い口調で叱ると恐怖心を与えるだけでなく、親とのトラブルにも発展しかねません。大人が感情的になると、子どもは怯えてしまいます。注意された内容を理解するより先に、「怖い!」「どうしよう」とパニックになることも。「走ると危ないよ」など、穏やかに声をかけることで、子どもも受け入れやすくなります。
「男の子だから」「女の子だから」を理由にしない
「男の子なんだからしっかりしなさい」「女の子だからおしとやかに」など、性別で差をつけるような注意の仕方は控えましょう。現在の子育てや教育では「性別に関係なくその子自身を尊重する」考え方が重視されています。「男の子だから」「女の子だから」ではなく、お互いが一人の人間として尊重し合う姿勢を見せることが大切です。
おわりに:子どもも一人の尊重すべき人間だということを忘れずに!
令和の子どもたちは、大人世代とはやや異なる環境や価値観で育ってきています。かといって、何もかもが違うというわけではありません。子どものことを一人の人間として尊重しながらコミュニケーションを取っていきましょう。
コメント