忙しい日々を送る社会人、嫌なことやモヤっとしたことを愚痴りたいときはありますよね。愚痴を聞いてもらえないままだとストレスが募る一方ですが「愚痴を言いたいのに言えない」と悩む方も多いのでは? この記事では、愚痴を溜め込むデメリット、嫌われる愚痴り方、そして健全にストレスを発散する方法をご紹介します。
- この記事でわかること
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- 愚痴るメリットと愚痴を溜め込むデメリット
- 愚痴を聞いてもらう相手探しのコツ
- 嫌われる愚痴り方をしている人の特徴
- ストレスを上手に発散する方法
愚痴を溜め込むデメリットとは?
愚痴を溜め込むことで、どんなデメリットがあるのでしょう。不満やストレスをため込んでいると、次のような問題を引き起こすことがあります。
メンタルヘルスの悪化
愚痴を溜め込むことで、心の中にフラストレーションが溜まりやすくなります。この状態が慢性化すると気分の落ち込みや不安感が強くなり、うつ状態に陥る可能性が高まります。
身体的な健康への影響
心理的なストレスが蓄積すると、睡眠不足や頭痛、胃痛、肩こりなどの身体症状として現れることがあります。また、食欲低下あるいは過食など、食事の仕方に変化が現れる人もいます。
人間関係の悪化
愚痴を溜め込んだままでいると、ふとしたきっかけでストレスが爆発し、相手を傷つけたり、自分自身が後悔したりするケースも……。ストレスは上手にコントロールしないとトラブルを招く種になります。
社会人は誰に愚痴を聞いてもらっているの?
社会人は愚痴を抱えたときに、誰に聞いてもらっているのでしょうか? たとえば、次のような人などに愚痴を聞いてもらっていることが多いでしょう。
同僚
同じ環境で働いている同僚は、共感を得やすい相手のひとりです。「あのプロジェクトが大変だった」「上司のあの指示、納得いかなかった」など、具体的な愚痴を共有できるため、ストレスが軽減されやすくなります。
家族やパートナー
家族やパートナーもよき相談相手になります。「味方になってくれる」という安心感が得られることは、とても大きなメリットになります。ただし際限なく甘えてしまうことに要注意。愚痴ばかりを聞かせていると「いつも怒っていて嫌だなぁ」と、聞き手を困らせてしまいます。
友人
仲の良い友人に愚痴を話すことで、気持ちがリフレッシュされます。特に仕事の業界や職種が違う相手だと思わぬアドバイスが得られることもあり、刺激を受けることもあるでしょう。
SNS
SNSで愚痴る人も増えていますよね。リアルな知り合いに愚痴ることができない、愚痴っていることを知られたくないなどの場合、SNSならば気持ちを吐き出せるという人もいます。
カウンセラーなどメンタルヘルスの専門家
カウンセラーなどメンタルヘルスの専門家に相談するのも手です。プロの視点からアドバイスをもらうことで、ストレス軽減だけでなく、解決への道筋が見えることもあります。ストレスの強度や心身の状況によっては、心療内科に相談するのもおすすめです。
愚痴るとスッキリするのはなぜ?
愚痴を聞いてもらうとスッキリするのは、ネガティブな感情を表に吐き出せること、愚痴を聞いてもらううちに気持ちを整理整頓できることなどが理由です。
キーワードのひとつに「自己開示」があります。気持ちをオープンにする自己開示によってカタルシスが得られ、ストレスを低減させる効果が期待できます。さらに、聞き手に受容してもらうことでストレスの低減がより期待できると考えられています(参考:「対人関係の悩みについての自己開示がストレス低減に及ぼす影響」丸山利弥、今川民雄)
ただし、自己開示と聞き手からの受容のみでストレスが和らぐとは限りません。愚痴だけでストレスが綺麗さっぱりなくなるわけでないことを理解しておきましょう。
こんな愚痴り方は嫌われる! NGなストレス発散法
愚痴を聞いてもらうことはストレス解消のひとつの方法ですが、愚痴り方を間違えると、聞き手に不快感やストレスを与えてしまうことがあります。
特に、以下の点には注意が必要です。
一方的に愚痴り続ける
聞き手の状況や気持ちを考えず、延々と愚痴をこぼすのはNGです。人は、終わりの見えない話を聞かされることやネガティブな感情にさらされることを、基本的には好みません。親しい間柄や愚痴を聞くのが好きな人もいますが、誰彼かまわず愚痴り続けるのは迷惑になります。
責任転嫁や他罰思考が強い
「全部あの人のせいだ」「こんな会社は最低だ」という愚痴り方をしていませんか? 人間関係は複雑であり、10対0で自分は悪くないとは限りません。他人を責めるような言い草ばかりでは、聞き手もストレスや疑問を感じます。
聞き手の意見を拒絶する
愚痴だけを話し、聞き手に口を挟ませない態度も考えものです。「まぁまぁ。相手の立場も大変なんだよ」といさめるような意見をされたとき、「味方をしてくれないの?!」「アドバイスなんて求めてないよ」など拒絶してばかりいると、子どもっぽい、独りよがりというネガティブなイメージを与えてしまうでしょう。
SNSで攻撃的になる
SNSで愚痴るケースでは、匿名であることやSNS特有の雰囲気が影響し、普段よりも強気になったり攻撃的になったりする人もいます。ストレス発散の名目で誰かを傷つける発言をしたり、ネガティブな言葉ばかりつぶやいていると、周囲をドン引きさせることや名誉毀損罪に該当するリスクもあります。
個人情報や機密情報を漏洩する
愚痴るときに注意が必要なのが、個人情報や機密情報の漏洩です。「〇〇さんがムカつく! あの程度の仕事で△△区の◇◇マンションに住んでるなんてずるい!」という愚痴は個人情報漏洩に当たります。「〇〇社の××プロジェクトは進行が遅くて大変……」など、仕事上知り得た情報を漏洩することも禁物です。最悪の場合、情報漏洩による処分を受けることになります。
ため込んだ不満やストレスを解消する方法
愚痴を聞いてもらうならば、上記で説明したNGな愚痴り方は避けましょう。「愚痴はキリ良く終わらせる・周囲を悪者にし過ぎない・情報の取り扱いに要注意」を心がけてください。
愚痴り方を間違えると人に嫌われたり、大きなトラブルを招くことも。不満やストレスを抱えたときは、下記のストレス解消法も試してみてくださいね。
日記をつける・気持ちを書き出す
愚痴や不満を言葉にして書き出すことで、自分の気持ちを整理整頓できます。誰かに話さなくても、日記をつけたり気持ちを書き出すだけでも心の中がスッキリしてきますよ。
運動する
ランニングやヨガ、ジムでのトレーニングなど、身体を動かすことでストレスを発散できます。運動で汗を流すと気持ちがリフレッシュされ、物事をポジティブに考えられるように。運動だけですべてを解決できるとは限りませんが、愚痴をほどほどにこぼしつつ運動も取り入れてみてはいかがでしょう。
趣味や推し活に没頭する
映画や音楽、料理、手芸などの趣味、没頭できる推し活は、ストレス発散にぴったりです。「イライラしている時間がもったいない!」「推しのことを考えていると、嫌なことを綺麗さっぱり忘れられる」というレベルに達すると、ストレス発散が捗るでしょう。
マインドフルネスや瞑想
心を落ち着かせる練習として、マインドフルネスや瞑想を取り入れるのもおすすめです。短時間でもリラックス効果を得られ、長期的な目線でストレスに強い自分を育てる効果も期待できます。
メンタルヘルスの専門家に相談する
いくら愚痴っても心が晴れない人、頭ではわかっていてもNGな愚痴り方をしてトラブルを招いてしまう人は、カウンセリングなどメンタルヘルスの専門家に相談することを検討しましょう。自分では対処しきれない心の悩みはあって当然です。専門家の助けを借りることで、現状改善のヒントを得やすくなりますよ。
おわりに:嫌われる愚痴り方は控えつつ、別の方法でもストレス発散!
愚痴をいうときは、今回紹介した注意点を意識するのが安心! また、ストレス発散を愚痴だけに頼るのではなく、趣味や運動なども上手に取り入れていきましょう。
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