社会人になったばかりの新人さんの中には、電話対応への苦手意識が強い人もいるのでは?この記事では電話対応が上手くなりたい人向けに、基本のビジネスマナーや使える例文、電話対応をすることで得られるメリットなどを解説します。社会人としてのスキルアップの参考にしてくださいね。
- この記事でわかること
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- 電話対応が苦手な新人に見られる特徴
- 新人が率先して電話対応するメリット
- 「慣れ」が電話対応の苦手意識払拭に重要な理由
- 電話対応で活用できるビジネスマナー例文
職場の電話が怖い!電話を取れない新人の特徴
春から社会人デビューをした新人さんは、初めての仕事や慣れない環境、ビジネスマナーに戸惑うことも多いですよね。特に電話対応でストレスや不安を感じている人は少なくありません。
電話を取れない人、電話対応に苦手意識を持っている新人には、次のような特徴があるのではないでしょうか?
- 電話対応が苦手な新人の特徴・傾向
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- 基本的な電話対応マナーに自信がない
- 今までスマホ以外で電話をしたことがなかった
- 相手が何を言っているのか聞き取れない
- 社内の人の名前や仕事内容がわからず、誰に取り次げばいいかわからなくなる
- 取り次ぎのミスをしたことがあり、トラウマになっている
- 誰か他の人が取ってくれるから、自分が対応する必要性を感じられない
- クレーム電話だったらと思うと怖い
- 先輩や上司に電話対応をチェックされているのが怖い
電話対応をあまりしたことがない新人は多いものです。その場合、これから電話対応のマナーを覚えていけば大丈夫。誰だって最初は不慣れで当たり前ですので、深刻に考えすぎないのがおすすめです。
電話を取れないのではなく、「取りたくない」「他の人任せ」の人は要注意。上手にサボっているつもりでも、先輩や上司には気づかれている可能性が高いでしょう。
電話対応ですでにミスをした経験がありトラウマになっている人は、ネガティブな感情を払拭する必要があります。まずはトラウマとなった経験を、先輩や上司などに相談してみましょう。
電話対応を先輩・上司任せにしてはダメな理由
電話対応への苦手意識が強く、なかなか受話器を取れない人もいますよね。するとほかの新人や先輩、上司が電話対応することになります。
一般的に、電話対応は新人の仕事として認識されることが多いですよね。先輩や上司はやるべき仕事が多いため、新人が率先して電話を取ることで、部署や会社全体の仕事の効率が上がるというわけです。
実は電話対応は、自分が所属する会社や部署がどんな取引先と仕事をしているか覚えるチャンスでもあります。将来的にご自身が担当することになる取引先の電話を取り次いでいるかもしれません。
たかが電話と思っていると、率先して電話対応をしている同期から差をつけられる可能性があることに注意してください。
「メッセージでいいじゃん…」派が理解したい電話のメリット
今の時代はメールやチャットアプリなど、連絡手段が豊富になってきました。電話では相手が出ないとなかなか用件を伝え切ることができず、メッセージの方が便利だと感じる人も多いです。メッセージならばやり取りの履歴が目で見られるかたちで残るため、用件を確認しやすいというメリットもあります。
ただし、メッセージにはない電話のメリットが重宝されています。
- 電話でやり取りをするビジネス上のメリット
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- 相手のリアクションを感じ取ることが可能
- 相手に対して、感謝や恐縮の念を伝えやすい
- その場で意見交換や交渉を進めやすい
- メッセージよりも意思決定が早いことがある
- お互いに親近感が湧きやすい
- メッセージでは言いにくいことを話せる
- 仕事の根回しはメッセージより電話の方がスムーズ など
メッセージのみで成立するやり取りもありますが、電話ならではの温度感や距離感、スピード感もあります。さらにいえば、電話よりも対面を重視する人もいるでしょう。
ビジネスにおいてもコミュニケーションの手段を複数持っておくと、さまざまな年代や価値観の人と心地よく仕事をできるようになりますよ。
ビジネスにおける電話対応の基本マナー・使える例文
電話対応が苦手だと感じる大きな原因は、「これで合っているのかな」という不安です。不安を自信に変えるには、電話対応の基本を理解しておくことが必須といえます。電話対応に共通する基本のマナーを解説しますので、ひとつひとつを実践していきましょう。
自分は「会社の代表」だと考える
ミスをしたりつたないところがあっても、新人ならば当然です。ただし、相手からすればあなたが新人かどうかは関係ありません。かといって、何か特別な対応を求められているわけでもありませんので、下記の基本マナーをしっかりと実践してください。
- 電話対応で徹底したい基本マナー
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- 電話対応中に手間取らないように、電話の操作を事前に教えてもらう
- 着信が鳴ったら、できるだけ早く受話器を取る(相手を待たせない)
- 相手が聞き取りやすいように、はっきりと発声する
- 敬語を崩さない
- 聞いた内容を忘れずに取り次ぐため、メモをしっかりと取る
- 取り次ぎ中は保留を押し忘れない
電話に出るときのビジネスマナーと例文
電話に出るときのビジネスマナーは、プライベートの電話とは異なります。間違えやすいビジネスマナーや気をつけたいビジネスマナーを解説しますので、電話対応の基本をおさらいしましょう。
- 電話に出るときのビジネスマナー
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- 第一声で「もしもし」を使わない
- 第一声は「お電話ありがとうございます」または「はい。〇〇社でございます」
会社によっては、電話対応者の名前を伝えることをマニュアル化していることもあります。詳細な点については、会社のマニュアルや先輩・上司からの指導をしっかりと確認してくださいね。
- 電話に出るときのビジネスマナー
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- 自分の会社のことは「弊社」または「当社」
- 相手の会社のことは「御社」、相手個人は「△△様」
焦っていると間違えやすいのが、「弊社」「御社」の言葉の使い分けです。また社外の人のことは基本的には「△△さん」ではなく「△△様」と呼びましょう。
- 電話に出るときのビジネスマナー
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- 相手の会社名、名前、要件は復唱することで伝達ミスを防げる
- 聞き取れなかった場合、「恐れ入ります。お電話が少し遠いようで…」など聞き返す
電話対応への苦手意識があると、聞き取れなかったときにうやむやにしてしまいたくなるかもしれません。ですが、きちんと聞き取れなかったまま伝達をすると、伝言を受け取った人も困ってしまいます。聞き返すことはマナー違反ではありません。敬語をマスターしてしっかりと聞き返しましょう。
取り次ぎたい人が不在の場合は、メモを書いたり、メッセージを送って電話があったことをお知らせします。その際、下記のことを伝えると感謝されますよ。
- 電話対応のメモで書き留めたいこと
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- 電話を受けた日付、時間
- 相手の会社名・部署名・氏名
- 誰への用件か
- 伝言内容
- 折り返しの連絡が必要か
- 相手の連絡先
- 電話対応社の名前(ご自身)
電話をかけるときのビジネスマナーと例文
取引先などに電話をかける場合は、電話に出るときとは異なるポイントに気をつけましょう。
- 電話をかけるときのビジネスマナー
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- 伝えたい用件を整理整頓しておく
- 間違い電話をしないように気をつける
- 相手の会社の始業前、終業後は避ける
- 電話を切るときも丁寧に(受話器を乱暴に置かない)
電話をかけるときは、「いつもお世話になっております。○○会社の□□と申します」とハキハキと名乗りましょう。その後、話をしたい人の氏名や用件を伝えます。相手が不在だった場合、折り返しの電話や伝言を頼むときには敬語に気をつけましょう。
- 担当者が不在の場合の敬語
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- 「△△様のお戻りは何時頃でしょうか?」
- 「こちらから改めてご連絡を差し上げます」
- 「恐れ入りますが、△△様への伝言をお願いしてもよろしいでしょうか」
- 「△△様に、〇〇会社の□□から電話があったことをお伝えください」
始業前や終業後には、極力電話をかけることは避けます。お昼の時間帯も相手が休憩中である可能性が高いため、急ぎの用件でなければ時間をずらしましょう。
電話対応の苦手意識は「慣れ」が克服してくれる!
電話対応が苦手な人こそ、積極的に電話に出ることをおすすめします。場数を踏むことで電話での会話の間合いなどがわかってくるからです。慣れていないと緊張がますます募り、ミスを招いてしまいます。自信がないままだと声が小さくなりやすく、相手から聞き返されることも増えるでしょう。
まずは職場の人の名前や顔、仕事内容を覚えていくのもおすすめ
電話対応の難易度を上げているのが、社外の人の会社名・氏名を聞き取らなくてはいけないことです。初めて聞く社名や珍しい名字の人の場合、聞き取るのは簡単ではありませんよね。
また、電話を受けたときに「〇〇さんをお願いします」と言われても、社内の人の名前などを覚えていないとスムーズに内線をつなげません。電話対応が苦手な人は、まず社内の人の名前と顔を一致させましょう。徐々に周囲の人の仕事内容も覚えていくと、電話の取り次ぎに焦ることも減るはずです。
声が出にくいと感じたら、水分補給をこまめに!
電話に出るとき、緊張のあまり声がかすれたりうまく出なかったりすることもありますよね。そんなときは喉が渇いている可能性があります。緊張したりストレスを感じたりすると、自分で思っているよりも喉が渇いているものです。
マグカップなどに水分を入れておき、こまめに水分補給しましょう。こうしたちょっとしたことがあるかないかで、リラックス効果が変わってきますよ。
おわりに:マナーを抑えれば自信を持って電話対応できるように
電話対応が苦手は人はたくさんいますが、少しずつ慣れていくことができます。不安の原因は、自信のなさや慣れていないからということも。まずは不安を払拭するために、今回紹介したマナーを抑えていきましょう。
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